REPORT

みんなの「かご」の使い方。
植松良枝さん編

ベトナムのかご、みんなはどんなふうに使うだろう?
伊藤まさこさんが、料理家の植松良枝さん、
メイクアップアーティストの草場妙子さんをたずね、
おふたりの使い方をレポートします。
きょうの更新は、植松良枝さん編です。


植松良枝(うえまつ・よしえ)
料理家。
野菜をたっぷり使った季節感あふれる料理を提案。
自身が主宰する料理教室では、ジャンルを問わず、
くりかえし作りたくなるシンプルな料理を紹介している。

国内外の旅も多く、土地の食や道具などにも精通し、
近年は食にまつわる数多くのイベントを企画。
2017年、代々木にあるベトナム料理店
ヨヨナム」をプロデュース。
松濤にあるハイヒュッテでも定期的に
ベトナムの甘味、チェーの喫茶を開くなど、
ベトナムとの関わりも深い。

家のあちらにも、こちらにも、
かごがたくさん。
「かご大臣」の異名を持つ、
料理家の植松良枝さん。
昨夏は一緒に北欧を旅しましたが、
そういえばヴィンテージの器や雑貨が並ぶマーケットでも、
抱えきれないほどたくさんのかごを
買っていましたっけ。

バスク地方の栗の木の皮や
北欧の白樺の皮で編まれたもの、
また日本をはじめとしたアジアのかご‥‥
と、世界中から集まった植松さんちのかごですが、
彼女の家に集まると、
どれもがすーっと馴染んで、
ひとつの風景になっている。
毎度、不思議だなぁと思うのですが、
それはきっと、
たくさんのものを見て、
えらんで、使ってきたからこその、
一本筋の通った「眼」があるからなのでしょう。

さて、今回weeksdaysで作ったベトナムのかご。
植松さんならどんな風に使ってくれるかしら? と
おじゃますると、まず見せてくれたのが、
「良枝のベトナムかごコレクション」。
ベトナムが好きで好きで、
何度も通ううちに買ったかごはなんと40個以上。
20年近くの間に、
友だちにあげたり、
料理教室の生徒さんに譲ったりして淘汰され、
現在あるのがこちらなのだとか。

「ベトナムでは、このテープで編んだかごは、
バイクとセットで街の風景になっているような気がします」と植松さん。
高温多湿のベトナムでは、
天然素材のかごは、
カビてしまったりもするけれど、
これなら安心。
カビの心配もいらず、軽くて丈夫。
ベトナムの人たちにとって、
欠かせない生活道具のひとつになっているそう。

「weeksdaysのオリジナルは、
浅すぎず、深すぎず。
入れたものが一目瞭然なところ、
それからシックな色合いもいいですね」と植松さん。

今日は、翌日の料理のイベントにそなえて、
直販所で買った野菜がどっさり。

また、畑で野菜を育てている植松さんは、
「この中に紙やビニールを敷いて、
採れたての野菜を入れても。
汚れたら丸洗いできるのも、この素材のよいところです」
ですって。なるほど。

ピクニックにもかごは大活躍。
「いちょうの季節になると毎年、近くの公園で
仲間とピクニックをします。
お弁当にポット、カッティングボード、敷物、
ブランケットなど、なんでも入っちゃう!」

リビングの片隅には、
今年生まれたばかりの息子、
たすくくんのオムツや肌がけを。
「同じベトナムのミニかごを合わせてみました」
と植松さん。
着替えやおもちゃなど、
必要なものをガサッと入れて
車で移動。
そんな時にもかごは大活躍なのだとか。

買いものに、
ピクニックに、
ケータリングや撮影のお仕事。
赤ちゃんを連れた移動にも。
家の中でも。

「ベトナムの風景」になっているという、かごは、
植松さんちでも、
しっかり「植松家の風景」になっていました。
さすが、かご大臣です。

(伊藤まさこ)

2018-10-23-TUE