REPORT

ふたりの料理人と
東屋のうつわ。[5]

ふたりの料理人にお声掛けをして、
「weeksdays × 東屋」のアイテムの使い方と
盛りつけのヒントを教わるシリーズ、
前編の「jeeten」吉田勝彦さんにつづき、
後編は、料理教室「LIKE LIKE KITCHEN」を
主宰する料理家の小堀紀代美さんの登場です。
小堀さんの料理を食べるたび
その「たのしさ」にハッと息をのんでいたという伊藤さん。
「ほんとうにおいしいんだから」と、
何度か伊藤さんに伺ったことがありました。
伊藤さんとは以前、お隣同士だったということですが、
おたがいに引っ越しをしてしばらく経った今、
小堀さんが東屋の丸いお皿を
何枚も(!)買ってくださったときき、
「どんなふうに使っているんだろう?」と
伊藤さんは興味津々。
いっしょに、小堀さんのキッチンをたずねました。

スタイリング=伊藤まさこ
文=編集部

LIKE LIKE KITCHEN 小堀紀代美さん[その2]
たのしく食べるために。

「さて、次も、どん! と盛りますよ」

小堀さんが食卓に運んできてくださったのは、
大皿にたっぷりのせた、リガトーニ。

5人で取り分けるから、
大きなオーバルにめいっぱいの盛りつけです。


オーバル皿 石灰釉・大丸皿 石灰釉(サーバースプーンは小堀さん私物のヴィンテージ)

「おいしさ」だけじゃなく
「たのしさ」があふれるこんな盛りつけは、
小堀さんが得意とするところ。
一緒に食卓を囲む人全員が笑顔になりますよね。

ちなみにこのパスタは、
夏のミートソース、と小堀さんが呼んでいるもの。
牛肉多めのあいびき肉を、
ミニトマトやセロリと一緒に白ワインで煮詰めていて、
濃厚なのにアッサリしていて、
景色も味も、たしかに夏っぽい一品でした。


オーバル皿 石灰釉・小(カトラリー、コップは小堀さん私物)

そして、こんどはアジアンエスニック。
1人1皿の盛りつけです。

「小さなオーバル皿が、
ワンプレートディッシュとして
ちょうどいいサイズだな、って思ったんです」

そうして作ってくださったのは、
ガバオいためごはん。
タイ風の、辛いひき肉炒めと目玉焼きを
白いライスにのせた料理です。

石灰釉の白さに、パプリカの赤、バジルの緑、
ひき肉や目玉焼きのカリッと焦げた茶色と、半熟の黄身の
カラフルな色合いがひきたつ! 
このお皿、リムの立ち上がりがくっきりとあるので、
こうしたご飯ものをよそったとき、
フォークやスプーンですくうときに食べやすいんですよ。

「じゃあ、料理のラスト。
タコとじゃがいもの赤ワイン煮です」

こちらは、撮影中、
ずっとクツクツと煮込んでいたもの。
タコがやわらかくなって、
じゃがいもにタコの旨味がしみ込むまで
炭酸水・赤ワイン・オレンジジュースを使って
しっかり煮込むのがポイントなんだそうです。


オーバル皿 石灰釉・小(磁器のココットは小堀さん私物)

前編のjeetenの吉田さんは
オーバル皿にちいさな蒸籠をのせましたが、
小堀さんはアツアツのココットを。
オーバル皿が、器でありながら、
トレイのようにもなって、かっこいい!

食卓に出すときには、そんなふうに
めいめいに盛りつけるほか、
おかわり用として、カッティングボードを
鍋敷きがわりにして、
お鍋をそのまま出すのもかわいいアイデアです。
(ただし、鍋など温度差があるものや
重さのあるものを置くときは、
キッチンペーパーや紙ナプキンを折ったものを
オーバル皿との間に敷くといいですよ。)


カッティングボード#1(鍋は小堀さん私物)

2020-08-26-WED