REPORT

ふたりの料理人と
東屋のうつわ。[4]

ふたりの料理人にお声掛けをして、
「weeksdays × 東屋」のアイテムの使い方と
盛りつけのヒントを教わるシリーズ、
前編の「jeeten」吉田勝彦さんにつづき、
後編は、料理教室「LIKE LIKE KITCHEN」を
主宰する料理家の小堀紀代美さんの登場です。
小堀さんの料理を食べるたび
その「たのしさ」にハッと息をのんでいたという伊藤さん。
「ほんとうにおいしいんだから」と、
何度か伊藤さんに伺ったことがありました。
伊藤さんとは以前、お隣同士だったということですが、
おたがいに引っ越しをしてしばらく経った今、
小堀さんが東屋の丸いお皿を
何枚も(!)買ってくださったときき、
「どんなふうに使っているんだろう?」と
伊藤さんは興味津々。
いっしょに、小堀さんのキッチンをたずねました。

スタイリング=伊藤まさこ
文=編集部

小堀紀代美さんのプロフィール

こぼり・きよみ
料理家。
東京・富ケ谷にあった
「カフェのような、食堂のような」
をコンセプトにしたレストラン
「LIKE LIKE KITCHEN」(2012年閉店)の
オーナーシェフを経て、同名の料理教室をスタート。
告知と同時に満席になる人気を博す。
著書に『予約のとれない料理教室 ライクライクキッチン
「おいしい!」の作り方』(主婦の友社)
『ライクライクキッチンの毎日和食』(エイ出版社)
『フルーツのサラダ&スイーツ 
もっとおいしい組み合わせで』(NHK出版)
実家は宇都宮の大きな洋菓子店。

■Instagram
■YouTube
■BLOG(LIKE LIKE KITCHEN)


LIKE LIKE KITCHEN 小堀紀代美さん[その1]
余白を生かさず、モリモリに!

以前、隣同士に住んでいたという小堀さんと伊藤さん。
仕事を終えたタイミングが合ったら、
乾杯は伊藤家で、
メインディッシュは小堀家でということもあれば、
忙しいときには時間のあるほうが
「これ食べてね」なんて持ちあって、
「食べること」を助け合ってきた仲なんだそうです。
小堀さんの料理は「これ専門」ということはなく、
おいしいと思うものを、おいしい組み合わせでという、
とても自由なもの。
以前、小堀さんが経営していたレストラン
「LIKE LIKE KITCHEN」は、
そんな小堀さんの料理が人気で、
常連さんもたくさん。
だからレストランを閉めることになったとき、
「ぜひつくりかたを教えて!」と言われたことが
料理教室をひらくきっかけになったのだそうです。

‥‥と、そんな話をきいているうちに、
どんどん料理ができあがってきましたよ。

「最初は、ブルスケッタの
グリークサラダ仕立てをつくります」

丸皿 石灰釉

オーブンでカリッと焼いたパンの上に、
ごろごろっと切った生野菜とオリーブ、
そこにほんのちょっとの塩と
たっぷりめの赤ワインビネガー、フェタチーズ、
そしてオリーブオイルをこれまたたっぷり。
オレガノとこしょうをふったらできあがりです。

ニュアンスのある白い磁器の肌に、
夏野菜の色が映えて、なんとうつくしいこと。
色も素材も、要素がたっぷり詰まっている料理が、
丸皿にぎゅっと凝縮されています。

「余白を生かさず、モリモリに盛るのが好きなんです」

前回の、余白をいかす吉田さんと対照的。
盛りつけに正解はないんですものね。おもしろいなあ。

食べるときはナイフ&フォークで、
ちょっとずつパンを切りながら、
野菜とまぜていただきます。
パンにドレッシングがしみた感じも新鮮です。

▲ナイフ・フォークは小堀さんの私物のヴィンテージ

2020-08-25-TUE