がんがん飲んじゃう蔵元の酒と、ぜんぜん飲めない蔵元の酒。
担当・山内聖子(きよこ)
私はライターとして10年以上、
全国の日本酒の酒蔵を取材しつづけていますが、
つねづね知りたいと思っていることがありました。
それは、両極端にいる酒豪と下戸の蔵元が、
つくる人ではなく飲む人の立場になったときに何を語り、
自分の酒をどう思っているのか。
つくりたい日本酒はどんな味なのか、
ということです。
答えがあってないような
とりとめのないギモンかもしれないのですが、
大学の同級生で旧知の間柄だという、
高嶋一孝さんと伴野貴之さんに話を聞きました。
とりとめのないギモンからスタートした取材でしたが、
飲む人として語るふたりの言葉は、
家業や日本酒への想いにあふれ、
共感できることもたくさんありました。
なので、私の言葉をほとんど入れずに、
彼らの言葉をそのまま書きました。
聞き書きと対談をふくめた全6回です。