電話をおえて、ひと呼吸したら
なんだかとても、
泣きたいくらいうれしくなってきました。
実は、電話しながら私は
今まで距離感をつかめずにいた
おばあちゃんと楽しく話せていることに
びっくりし続けていました。
政治をわかるために、作り始めたコンテンツは
もっと大きなことがわかりはじめたおかげで、
政治の話をまとめるどころではなくなってしまいました。
おばあちゃんと、正直に話せたことははじめてです。
しかも、最初のお題の「選挙」だけじゃなくて
おばあちゃんは寺や金の話、
私はイチゴジャムの話も
好き放題にしゃべりました。
きっとお互い話すのが楽しかったんです。
もう、話したいのがとまらないことが
うれしくて、うれしくて。
おばあちゃんからも、
こんなに長く話したのはじめてだね、と言われたから、
おばあちゃんも、きっと少し、今まで
私と同じように、話しにくかったんだと思います。
私はおばあちゃんに限らず、
大人の人と話すのが苦手です。
なにを話したら良いか、わからなくなるからです。
ほぼ日の塾の全体の日にも、
そのことを糸井さんに質問しました。
大人の人と、うまくしゃべれません。
大好きな大人なのに、いざ会ってみると
何をしゃべったらよいかわからなくなって
あいさつと天気のことしか、話せなくなってしまいます。
どうしたら大人の人とわかりあえるでしょうか?と。
(そのときの質問のことは、2つ目の課題でへびつかいさんも書いてくださっています)
大人とうまくしゃべれないことを悩んでいる私が
まして、小学生のときからずっと、
あこがれの大人であった糸井さんに話すのですから
本当に緊張しながら、必死に言葉を発していました。
何を言っているか自分でもわからなくなってきながら
ただ必死に伝えることをしていました。
それに対して、糸井さんは
やさしい顔で私に向かって
「そのままでいいよ。それが答えだよ」
と言いました。
「全部伝わっているよ」と。
言葉がつたなくても、
私の必死な伝えたい気持ちは
教室にいる80人の塾生みんなに
ちゃんと伝わっていた、ということでした。
そのことを、おばあちゃんと話しながら
身にしみて、わかりました。
私が10年間ずっと気にしていた、
おばあちゃんの興味のない話題を振ってはいけない
とか、そういうことではなくて
私はおばあちゃんが大好きで、
おばあちゃんと話したい、ということだけで
わかりあっているんだ、と気付きました。
次に電話した時は、新聞で読んだ政治の話と、
おばあちゃんには関係ない、学校でおもしろかったことを話そう。
おばあちゃんにとっては、興味のない話題かもしれないけど、
大切なのは、話題の中身ではなくて、
おばあちゃんには、どうでもいいことも話したくなっちゃうことで、
私はやっぱり、おばあちゃんが大好きなんです。
(最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。)