- 三嶋
-
女の人は植物っていう目線じゃなくてアクセサリーとして見
てるから。かわいい、つけたいって言う目線。その後に
植物の話とかしたら、「あ、そうなんだー!」とか、「この花
つけれたら嬉しい」そういう感じかな。
- ――
- うんうん。わたしも。
- 三嶋
-
男の人と女の人では見る視点が違うよね。男の人の意見と
いうか、感想を聞くのが楽しい。「あ、見て欲しかったと
ころ見てくれてる」って。
- ――
-
2年位前に、「雨のひと月」の展示してるのを見に行った
とき、あじさい好きだったけどかわいらしいっていうイメー
ジがあって。好きなんだけど、自分が身につけるっていうの
とはちょっと違うなぁっていうのは思ってたんだけど‥‥。

協力:filithematerira
2016.Jun. “雨のひとつき”
- 三嶋
- でも今つけてくれてる 笑。
- ――
-
うん 笑。つけてみると甘さはなくって気に入っています。
しかもわたし、その展示を見に行くまで、梅雨がきらいだっ
たんだけど、あの展示がきっかけで、梅雨がすごい好きに
なった。梅雨が来たら、いいなぁと思うようになった。
- 三嶋
-
あ、それは嬉しいな。梅雨の時期に展示したのは、雨の日の
おでかけのひとつとして展示に来てくれたらいいなって思っ
てたから、よかった。梅雨が嫌いっていう人、よく耳にして
て。わたしもいつだって雨が好きな訳じゃないけど、雨もい
いのになって。家の中で雨降ってる時ももちろん好きだし、
出かけるのも。そういう風に梅雨を思ってみてもいいかなと
思ってたから、あの展示は好きなんだけど。

協力:filithematerira
- ――
- うん、あの展示はすごくよかった。
- 三嶋
-
今年は、その梅雨の時期に枯れたものだけを並べます。
ちょっとあじさいとかも置くけどね。

協力:filithematerira
- ――
- 次の展示はどこで?
- 三嶋
- 次は6月静岡、で、8月徳島、もしかしたら冬に広島かな。
- ――
- すごい、色んな場所で。どんどん決まって行くね。
- 三嶋
-
次展示をするところのオーナーさんが、枯れた葉っぱや木の
実が好きで、そういうのして欲しいですって言ってくれてて。
6月って梅雨の時期に今まで2回展示してて、あじさいが代
表作みたいになってるから、本来だったらそういう方向で行
こうと思ってたんだけど。でも季節と全然違うことしたくな
かったから、“古草(ふるくさ)”っていうテーマで作ろう
と思ってるんだけど。今の時期、花とか葉っぱとかがいっぱ
い咲いててさ、賑やかになってくる時期だけど去年からずっ
と残って枯れてる葉っぱとか、根を張ってるけど枯れたまま
たたずんでる葉っぱとかもあるし、落ちてる若葉の下に落ち
葉はあるから、古草っていうタイトルにして、季節を巡る感
じにはなるかなぁって思ってる。

協力:filithematerira
2017 Jun. “古草”
- ――
- 毎回全然テーマが違うからおもしろいなぁと思う。
- 三嶋
-
できれば違うものを作った展示がしたいから。そして、でき
ればブローチとかアクセサリーっていう展示じゃなくって、
いいなと思う植物をそのまま伝えられるような飾りを作って
見てもらいたいなぁと思うから、この春から作ってた、
道ばたに咲いてるみたいに飾れるような展示にしていきたい
と思ってる。

協力:filithematerira
身につけるだけじゃなくって。作ってる作品が繊細だからと
いうのもあると思うけど、パーティーの時だけつけてあとは
飾っておくって言う人もいて、それだったらオブジェみたい
に、飾れたほうがいいかなっていう。
- ――
- それすごくいいなぁ。
- 三嶋
-
せっかく買ってもらってるんやったら、なんか違う使い方が
あったらいいかなって思って。そしたら、そういう方が
いいって言ってくれるお客さんが結構いて、わたしもずっと
したかったから展示は飾って季節の花見てるような感じに
できたらいいなぁって。そしたら、より布糸植物っていう
名前に、自分がしてることも合って行ったらいいなって。
自分がしてみたいと思うことと、それをお客さんが喜んで
くれるというのは、とても素敵なことだと思う。そして、そん
なお客さんは、なんとなくはつみちゃんに似ているような
気がした。
(つづきます)