もくじ
第0回プロローグ 2017-05-16-Tue
第1回参考にしている植物たち 2017-05-16-Tue
第2回布糸植物(ふししょくぶつ) 2017-05-16-Tue
第3回季節を巡る植物 2017-05-16-Tue
第4回虫食いの葉も 味がある 2017-05-16-Tue
第5回自分が作ったものは 見届けたい 2017-05-16-Tue

京都・かもがわの近くに住んでいます。
普段は糸の専門店で情報を発信したりデザインの仕事をしたりしています。

布から生まれる植物の飾り

布から生まれる植物の飾り

担当・サク

第3回 季節を巡る植物

三嶋
女の人は植物っていう目線じゃなくてアクセサリーとして見
てるから。かわいい、つけたいって言う目線。その後に
植物の話とかしたら、「あ、そうなんだー!」とか、「この花
つけれたら嬉しい」そういう感じかな。
――
うんうん。わたしも。
三嶋
男の人と女の人では見る視点が違うよね。男の人の意見と
いうか、感想を聞くのが楽しい。「あ、見て欲しかったと
ころ見てくれてる」って。
――
2年位前に、「雨のひと月」の展示してるのを見に行った
とき、あじさい好きだったけどかわいらしいっていうイメー
ジがあって。好きなんだけど、自分が身につけるっていうの
とはちょっと違うなぁっていうのは思ってたんだけど‥‥。

協力:filithematerira
2016.Jun. “雨のひとつき”
三嶋
でも今つけてくれてる 笑。
――
うん 笑。つけてみると甘さはなくって気に入っています。
しかもわたし、その展示を見に行くまで、梅雨がきらいだっ
たんだけど、あの展示がきっかけで、梅雨がすごい好きに
なった。梅雨が来たら、いいなぁと思うようになった。
三嶋
あ、それは嬉しいな。梅雨の時期に展示したのは、雨の日の
おでかけのひとつとして展示に来てくれたらいいなって思っ
てたから、よかった。梅雨が嫌いっていう人、よく耳にして
て。わたしもいつだって雨が好きな訳じゃないけど、雨もい
いのになって。家の中で雨降ってる時ももちろん好きだし、
出かけるのも。そういう風に梅雨を思ってみてもいいかなと
思ってたから、あの展示は好きなんだけど。

協力:filithematerira
――
うん、あの展示はすごくよかった。
三嶋
今年は、その梅雨の時期に枯れたものだけを並べます。
ちょっとあじさいとかも置くけどね。

協力:filithematerira
――
次の展示はどこで?
三嶋
次は6月静岡、で、8月徳島、もしかしたら冬に広島かな。
――
すごい、色んな場所で。どんどん決まって行くね。
三嶋
次展示をするところのオーナーさんが、枯れた葉っぱや木の
実が好きで、そういうのして欲しいですって言ってくれてて。
6月って梅雨の時期に今まで2回展示してて、あじさいが代
表作みたいになってるから、本来だったらそういう方向で行
こうと思ってたんだけど。でも季節と全然違うことしたくな
かったから、“古草(ふるくさ)”っていうテーマで作ろう
と思ってるんだけど。今の時期、花とか葉っぱとかがいっぱ
い咲いててさ、賑やかになってくる時期だけど去年からずっ
と残って枯れてる葉っぱとか、根を張ってるけど枯れたまま
たたずんでる葉っぱとかもあるし、落ちてる若葉の下に落ち
葉はあるから、古草っていうタイトルにして、季節を巡る感
じにはなるかなぁって思ってる。

協力:filithematerira
2017 Jun. “古草” 
――
毎回全然テーマが違うからおもしろいなぁと思う。
三嶋
できれば違うものを作った展示がしたいから。そして、でき
ればブローチとかアクセサリーっていう展示じゃなくって、
いいなと思う植物をそのまま伝えられるような飾りを作って
見てもらいたいなぁと思うから、この春から作ってた、
道ばたに咲いてるみたいに飾れるような展示にしていきたい
と思ってる。

協力:filithematerira
身につけるだけじゃなくって。作ってる作品が繊細だからと
いうのもあると思うけど、パーティーの時だけつけてあとは
飾っておくって言う人もいて、それだったらオブジェみたい
に、飾れたほうがいいかなっていう。
――
それすごくいいなぁ。
三嶋
せっかく買ってもらってるんやったら、なんか違う使い方が
あったらいいかなって思って。そしたら、そういう方が
いいって言ってくれるお客さんが結構いて、わたしもずっと
したかったから展示は飾って季節の花見てるような感じに
できたらいいなぁって。そしたら、より布糸植物っていう
名前に、自分がしてることも合って行ったらいいなって。

自分がしてみたいと思うことと、それをお客さんが喜んで
くれるというのは、とても素敵なことだと思う。そして、そん
なお客さんは、なんとなくはつみちゃんに似ているような
気がした。

(つづきます)

第4回 虫食いの葉も 味がある