気仙沼のほぼ日便り

さて、昨日に引きつづいて、
本日も、はじめて気仙沼に行く人のための、
ほぼ日からの気仙沼ガイド
「はじめての気仙沼」をご紹介します。

昼ご飯を食べて、お腹いっぱいになったところで、
日が落ちるまで約3時間と考えると、
そんなに遠くへ行くことはできません。
たいへん悩ましいのですが、
カーナビの目的地を、
岩井崎に設定してみてはいかがでしょうか?

・岩井崎

気仙沼市の中心部から約10km。
道路状況にもよりますが、
市街地から20分〜30分ほどのところにある
気仙沼湾の入り口の岬です。
潮が岩肌にぶつかり、吹き上がる、
潮吹き岩という岩があります。

気仙沼市街地から岩井崎に向かって
車で走っているときに、
目に入ってくる景色は、
決して、やさしいものではありません。
気仙沼は大島が
天然の防波堤になって守ってくれた、と、
以前に書きましたが、
ここは、その大島がちょうど切れているところ。
つまり、たいへん波が高かった
(20mとも言われています)ところです。

岩手県から宮城県北部までの海岸線一体を占める、
陸中海岸国立公園の最南端にあたる岩井崎には、
地元出身の力士、
第9代横綱・秀の山雷五郎の銅像があります。
雷五郎さんが見据える方向は、
偶然にも、震源地の方向だそうです。

近隣にある、ラグビーで有名な向洋高校も
津波の大きな被害にあい、
いまは、気仙沼高校の
第二グラウンドで授業中とのこと。
岬の近くにあった墓地も、
重い墓石とその土台をバラバラにしてしまうほど、
大きな津波が押し寄せてきていたようです。
わたしたちが行ったときには、
ふたたび、人の手によって、
きれいに並べられていました。

月並みな言い方ですが、
わたしは、これを見たときに、
人が持つ力は、大きくも強くもないかもしれないけど、
やっぱりすばらしいと、心から思い、
明るい光の指すほうを向いて、
歩いて行こうと思いました。

すぐ南には、日本一海水浴場に近い駅
「大谷海岸駅」があります。
夏がくるたび、たくさんの海水浴客でにぎわい、
きっとよろこばれた場所だろうと想像されます。
美しい海と、津波の大きな傷跡、
その光景を交互に見て、
それらを同時に説明する言葉を、
わたしは持ち合わせていませんが、
時間があれば、そのまま少し南の
南三陸町へも足を伸ばしてみてください。

一言で、東日本大震災と言っても、
場所によって、被災の状況は、
ほんとうにバラバラです。
それぞれの場所で、
少しずつ感じることはちがうのだろうと思います。

ちなみに、わたしたちが行ったときは、
数台のダンプカーの往来とすれちがいましたが、
今後、本格的な工事がはじまると、
大型車両の通行のため、
一般の車両についての制限があるかもしれません。
行くべきかどうか悩まれた場合は、
警備や工事関係者の方の出す指示や
周辺状況に注意しながら、どうか安全運転で。

それから、こうした状態で、
被災地への観光をすすめることについて、
いろんなご意見があると思いますし、
あって当然だと思います。
わたしも、その疑問は、
ずっと持ちつづけていたので
このガイドをはじめるにあたって、
気仙沼の知り合いに聞いてみました。
「気仙沼に観光に来てください。」
って、言ってもいいんですかね?と。
返ってきた答えはこういうものでした。

「いわゆる観光で人が期待するようなものが
 あるかどうかはわからない。
 けど、いまいる場所で見れないものを
 見たいとか、感じたいと思って
 気仙沼に行くなら、それは、ここにはあると思う。」

「理由なんか無くたっていい。
 気仙沼に来てくれるだけでいいんです。
 それだけで忘れられてないって思えるんです。」

また、糸井重里が、
ある取材中に言った言葉を借りると

「考えることは、感じること。」

震災のあと、
これからどうしていけばいいかを
全部わかったという人は、
たぶんいないと思うのです。
でも、これからのことを、
少しでもわかりたいと思ったり、
考えたいと思っている人は、
現地に足を運んで、感じること、
それが、考えるきっかけになるのでは、と思います。

わたしのようなものが、
えらそうに、すみません。
そろそろお腹がすいてきたので、
ホテルにチェックインして一息ついて、
次のご飯に出かけましょうか!

・夕ご飯

昨日、ランチでご紹介したお店
夕ご飯の候補として、
引き続き、おすすめできますので、
そちらもあわせて、見てくださいね。
料理のおいしさを説明できる文章力を
わたしが持ち合わせていないので
お店の詳細の説明は控えますが、
イメージ的には、
上に名前のあるお店が大勢でわいわい、
下に行くほど、大人向けといった感じです。

◯ぴんぽん
◯第二笑口会議処
◯和醸酒 一杯屋 梟
◯唐や

そうそう、気仙沼に限ったことじゃないですけど
よい観光客になる秘密をもうひとつ!
飲食店に限らず、お店やホテルに入ったら
お店の人と、ひとことふたこと、
なにか会話してくださいね。

旬の魚のおいしさ、オススメのおみやげ、
行くべきところ、地震の時どうだったか、など
地元の人に教えてもらうのがいちばんです。
前を向いて歩きはじめている
気仙沼の元気な人たちと話すと
不思議なもので、
こちらが元気をいただくことが多いものです。

ご飯を食べたら、ホテルに戻って
早めに寝ましょうか。

「次の日は、ちょっと早めに、出かけます。」

それでは、また次回!
(少しまた、お時間をいただきます。)