HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
台湾のまど 青木由香の台湾一人観光局 ほぼ日支所
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フルーツを持ち帰る。

今月末、四月にオープンしてからやっと、
隣の新しい方の店で初めてのイベントです。
イラストレーターのヒラノトシユキさんが
台湾のおいしいもの、味な人々をじゃんじゃん描いてくれています。
7月28日、29日はライブペイントや
巾着やうちわに、あなたのために一点ものも描いてくれちゃう。
すでに一部が搬入されていて、
チラ見している我らも楽しみで仕方ありません。
私は美大受験がきつすぎで、
自由に絵が描けなくなってしまったけど
鼻くそほじりながら気持ち良さそうに
するする描いてる感じがします。
ご本人はそんなつもりじゃないだろうけど。
でも、私ももっと鼻くそを溜めてこうなりたいです。
「絵って自由でいいな。」
と思える自由なイラストでゆるい台湾を切り取っています。
ぜひ、台北にお越しの際はお立ち寄りください〜!

さて、本日も前回にひきつづき、フルーツばなしです。

山積みフルーツの果物屋さんを見ればわかる通り、
台湾人は、本当によくフルーツを食べる。
日本でお爺さんがフルーツを気軽に買いに行く姿が
日常的に見られるでしょうか?
台湾の料理はみんな火が通ったものばかり。
フレッシュフルーツで酵素を取っている。
爺さんもおっさんもフルーツ男子です。

台湾女子の美肌だって、
骨つき肉にかぶりついて骨の髄まで吸うというのと、
湿度の高い空気もあるけれど
フルーツ消費量の多さが作っているに決まってる。
台北にきたら、そんなフルーツを食べまくってほしい。
そしてお土産にはドライフルーツを持ち帰ってもらいたいです。
うちのお店でもみかん、パイン、グアバを紹介していますが
最近は、あれもこれもドライにされています。


台湾の甘くて大粒のみかん。少しオレンジピールのような味も楽しめる。
最近は日本のコンビニやスーパーでも売っていますが、
日本のとはちょっと味が違いますよ。

デパートやオーガニックショップでも買えますが
形が整っていたり、パッケージが洒落てるため割高。
うちの店の近くの迪化街では、量り売り好きな分だけ買えて
試食が約束されています。
ドライフルーツ選びの心得は

「食べて気に入ったものを買えばいい」です。

できれば、糖や添加物のないものを選びたいけど
中国語ができなければ質問もできないし、
聞けたとしても適当なことを言う店もある。
昔、お茶の達人にお茶を見極める極意を聞いたら

「お茶は嗜好品。
賞を取っているお茶とか、
希少なものがいいお茶なのではなく、
自分の気に入った味が
あなたにとっての一番のお茶です。」
と言われたことがあり、
ドライフルーツにも言えるのでは、と思っています。

糖分使用が必ず悪いわけでなく、
色味をキープするためだったり、
水分が多すぎる果物をドライにするためには必要とか
理由があるときもあります。
美味しいと思えば糖が使ってあっても
いいのですよ。
一つ言えるのは、
やけにビビットな色のマンゴーやキウイのドライ。
これは、ちょっと怪しいと思ってください。
その店は他の品も危うし。
他と比べて安いのもおかしい。
これ、当然ですね。

中でも人気ダントツなマンゴーは、
東南アジアものを売っている店もあります。
台湾産は、アップルマンゴー(愛文芒果)が主流。
こちらのドライはオレンジっぽいです。
マンゴー界のジャイアント馬場・
黄金芒果(巨大なマンゴー)ってのも
ありますよ。お好みで。


ベロンとでかい切り身。小さくて薄い黄色はフィリピン産。
台湾のアップルマンゴーは、
干し芋のようなねっとり感と甘い人参のような味もする気がします。
糖が使ってあるのは表面に粉吹いてます。
真ん中のお椀にカットされたものが入ってるので勝手に食べて良い。


小さく、緑の酸味のある若いマンゴーのドライ。
アップルマンゴーの甘いのとちがって、酸っぱくパリッとしてます。

ジャイアントなやつのドライは、黄色系。
台湾土産にしたければ、台湾産を選びたい。
台湾産はそんなに安くないので、そこんとこ注意してください。

最近のヒットは、台湾の柚子。
日本でいうと文旦みたいな大きいのも柚子だし
洋ナシ型のグレープフルーツくらいのものも柚子というので
どれなのか不明ですが、皮が厚いやつです。


黄金柚とかネーミングされています。中華圏は、ゴールド好きが多いのです。
台湾の量り売りの単位は斤。一斤は600gです。
これは、一斤で250元。
半斤(300g)とか4分の一斤(150g)とか、
筆談して買いましょう

その皮の部分を糖と絡めてドライにしてあるもの。
オレンジやレモンの輪切りドライもおいしいですが
それより皮が柔らかく、苦味が少ないんです。


皮ごとスライスしたタイプのオレンジ。噛み応えあり。
みかん、オレンジ、レモンなど、
柑橘系だけでバリエーションがすごい豊富です。
一斤300元。

変わり種として、スイカやドラゴンフルーツ、
いちご、パパイヤ、バナナ、メロンもあり。


いちご。水分が多いので糖を使っているようです。
今回調べてみたら、店によって、
何も加えていないと回答する場合もありました。
色止めと水分だしには何かが必要なはず、と私は睨んでいます


メロン。味は新鮮果物時代と比較して、目立ったプラスがありません。
珍しくはあります。
スイカもそんなイメージです。
好きな人もいるだろうから、
先入観にとらわれず、試食してください。
スイカの様子は今回は写真に収められず、です

台湾のプチトマトは、冬が盛り。
新鮮トマト自体もフルーツのように甘くて大好きです。
一斤300元。

グアバは、芭樂(バーラァ)といいます。
赤肉の他に牛奶芭樂(ミルクグアバ)1斤280元とか
土芭樂(台湾原種のグアバ))1斤300元とか色々あり。
味も全く違うので試食試食。
私は、香りがいい赤肉のグアバが好き。

輪切りのドライ。お花みたいで可愛い。
でもその分高い。
乾燥するのに場所を取るのと、
端っこや形の悪いものは外されるから。

分厚くカットしてあるので、しっとり水分を残したセミドライ。
私はスライスより、こちら派。
砂糖が使ってないと色が少々悪いけど、
台湾のパイナップルのすごくすごく甘い感じを
噛み締められますよ。

と、まぁ、こんな感じに、
最近のドライフルーツの発展はすさまじいのです。
チェックチェック。

2018-07-20-WED