さよならは、こんなふうに。 さよならは、こんなふうに。
昨年連載した
訪問診療医の小堀鷗一郎さんと糸井重里の対談に、
大きな反響がありました。
あの対談がきっかけとなって、
ふたりはさらに対話を重ね、
その内容が一冊の本になることも決まりました。



小堀鷗一郎先生は、
死に正解はないとおっしゃいます。
糸井重里は、
死を考えることは生を考えることと言います。



みずからの死、身近な人の死にたいして、
みなさんはどう思っていますか。
のぞみは、ありますか。
知りたいです。
みなさんのこれまでの経験や考えていることを募って
ご紹介していくコンテンツを開きます。
どうぞお寄せください。
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illustration:綱田康平
011 生と死が、ひとつの家の中で営まれている。
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約20年前、祖父が
自宅で亡くなりました。98歳でした。
一緒には住んでなかったけど、
もうそろそろだということで、
親戚一同、お正月の集まりのように、
毎週末集まっていました。



最後の日、集まった親戚一同の
夕食の準備がはじまり、
女たちは土間に集まりガヤガヤ。
近くの親戚は一度帰ったり、と、
にぎやかにしていた中、
10歳年下の祖母が祖父の呼び掛けに応えようと、
近づくと「あ」と言いました。
祖父は動かなくなっていたそうです。



往診をお願いしていた
80代のお医者さんを呼んで、
「よくがんばられましたね」と死亡を確認。
ごはんもそこそこに、
祖父の身体をキレイにして、真綿を詰めて、
親戚一同ワイワイ。
いつまでもにぎやかな祖父の最期でした。



死ぬことは生活の一部で、
全く怖いとは思いませんでした。



私の父は、産院ではなく
祖父の家で産まれています。
生と死が、ひとつの家の中で営まれている、
そんな最後の世代かもしれません。



(40代 10番目の孫)
2020-11-17-TUE
小堀鷗一郎さんと糸井重里の対話が本になります。


「死とちゃんと手をつなげたら、
今を生きることにつながる。」
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『いつか来る死』
小堀鷗一郎 糸井重里 著

幡野広志 写真

名久井直子 ブックデザイン

崎谷実穂 構成

マガジンハウス 発行

2020年11月12日発売


発行を記念して、
オンラインのトークイベントを行います。



日時:11/25(水)19:00

全国の紀伊國屋書店と紀伊國屋WEBで
『いつか来る死』を
ご購入くださった方に
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