自宅で亡くなりました。98歳でした。
一緒には住んでなかったけど、
もうそろそろだということで、
親戚一同、お正月の集まりのように、
毎週末集まっていました。
最後の日、集まった親戚一同の
夕食の準備がはじまり、
女たちは土間に集まりガヤガヤ。
近くの親戚は一度帰ったり、と、
にぎやかにしていた中、
10歳年下の祖母が祖父の呼び掛けに応えようと、
近づくと「あ」と言いました。
祖父は動かなくなっていたそうです。
往診をお願いしていた
80代のお医者さんを呼んで、
「よくがんばられましたね」と死亡を確認。
ごはんもそこそこに、
祖父の身体をキレイにして、真綿を詰めて、
親戚一同ワイワイ。
いつまでもにぎやかな祖父の最期でした。
死ぬことは生活の一部で、
全く怖いとは思いませんでした。
私の父は、産院ではなく
祖父の家で産まれています。
生と死が、ひとつの家の中で営まれている、
そんな最後の世代かもしれません。
(40代 10番目の孫)