発覚から1ヶ月半の短期間で
病院で息を引き取りました。
父の去り際は一言で言うとあざやかでした。
母は約20年前に亡くなっていたので
ひとり暮らしが長かったのですが、
自分の最期を悟ってから
庭木の世話から配置薬の解約まで全て自分で手配。
「母の23回忌を一年前倒しでやろう」といい、
長男である弟に引き継ぎながら準備をしました。
外出時にご住職に、ことの次第を伝えて、
亡くなったらどうすればいいか書いたメモをこさえて
私に渡してくれました。
事態が急変したため、
急遽母の法事をキャンセルしましたが、
結果、母の法事を予定していた日が
父の葬儀になりました。
葬儀の規模、呼ぶ人はすべて事前の打ち合わせどおり。
「がんばりたくない、
抗わずに死にたい。
でも、がんばっちゃったらごめんね」
なんて言っていた父。
ほんとうに抗わずにあっという間に
母のいる世界に行きました。
「もっと迷惑かけてくれていいのに」って
いまだに思いますが、
あの父の背中を越す日は来そうにありません。
(ゆっく)