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つきのみせ。2021 私たちのほしい、心地いいもの。

私たちのほしい「心地いいもの」は何か。
もっと突きつめて考えたときに、
心も身体も手軽に、気分よく過ごせる
アイテムがほしいと思いました。
10月に販売するのは、別注できれいな色に
染めてもらったma.to.waのシルクの下着、
長くきれいに保管するためのオーガニックの防虫剤、
毎日に取り入れて身体を整える発酵エキス、
3つのアイテムがつきのみせに並びます。
高倉社長とお会いしたのは、
「つきのみせ。」がきっかけ。
生理期間を心地よく過ごすために、
デリケートゾーン専門のアイテムを探していたところ
「ピュビケア」に出会ったのがはじまりでした。
高倉社長が設立した「たかくら新産業」は、
オーガニック領域では老舗のメーカー。
良質なオーガニックアイテムを開発し、
「オーガニック認証団体の世界基準」と言われる
国際有機認証機関「エコサート認証」を
取得しているアイテムもあります。
「家族へ安心して手渡せる」
「高い品質で手に取りやすい価格」
といった目標を掲げられていて、
その真摯なものづくりの姿勢に
私たちもすっかりファンになり、
いろいろなアイテムを愛用しています。

あるとき、ほぼ日乗組員が、
たかくら新産業のホームページで
「有機植物発酵エキス」を見つけました。
有機JAS認定の旬の野菜と果物のみから
作られた発酵食品。
プルーンの味わいがとっても美味しくて、
乗組員の間でも評判でした。
「心地よく過ごすためのヒント」座談会でも話題にあがり、
9月の「わたしが心地よく過ごすヒント。」シリーズで
お届けすることになりました。
今回は、高倉社長に商品開発の背景をうかがいました。
ほぼ日
「有機植物発酵エキス」を飲んでいる乗組員は、
周りに勧めたり家族にもプレゼントしたりするほど、
気に入っていると話しています。
高倉
いやあ、うれしいです。
ありがたいことに多方面から
前向きな声をいただくことが増えてきました。
酵母を見つけたり100%有機原料にしたりなど、
開発に時間がかかった商品なので
思い入れもひとしおです。
ほぼ日
どうしてこの商品が生まれたのでしょうか?
高倉
「つきのみせ」でご一緒した時にもお話したように、
僕がオーガニック商品の開発をはじめたのは、
歳を重ねて妻をはじめ
家族の健康を考えたことがきっかけでした。
健康的な身体づくりのために、
日常づかいできるオーガニック商品をつくりたいと、
「メイド オブ オーガニクス」や「ピュビケア」など、
17年以上オーガニック商品の開発に携わっています。

そんな中で、4年ほど前からあることに気づきました。
それは、健康な身体づくりのためには、
アウタービューティーだけでなく
「インナービューティー」も大切だということ。
ほぼ日
食事だけでは不足しがちなものを補完して、
身体の内側もととのえる、ということですか。
高倉
そうですね。
それから僕は
インナービューティーについてたくさん調べて、
身体が元気であるために大切なことは
ふたつあるとわかりました。
一つは、基礎体温を上げること。
現代人は、基礎体温がすごく低いんですよ。
女性の方だと35℃台の方もいると聞きます。
ほぼ日
つきのみせでも、心地よく過ごすためには
「身体をあたためる」ことは大事だと思っていて、
おなかを包むアイテムづくりをしています。
あたためることは、健康にもつながりますね。
高倉
身体の中が冷えている状態というのは、
健康維持の観点からよくありません。
そしてもう一つは、腸をととのえることです。
いろいろ試した中で、
自分に合っていたのが発酵食品でした。
ほぼ日
発酵食品といえば味噌や納豆など、
日頃意識して取られている方も多い食品ですよね。
座談会でも、発酵食品については
身体にすごく合う人とあまり合わない人といました。
高倉
発酵食品が自分に合うと思っている人には、
この「有機植物発酵エキス」は
ぴったりのアイテムだと思います。

発酵食品の元となる「酵母」には
たくさんの種類があるのですが、
日本中たくさんの方にお会いして、
どの酵母がいいのか検討しました。
そこで見つけたのが「ITOプロバイオ酵母」です。
醤油や味噌由来で、
日本人が昔から使っていた酵母の一つです。
ITOプロバイオ酵母についてはこちらを参照ください。

この酵母は、滋賀県・比叡山の麓の発酵工場で、
じっくりと発酵させてつくっています。
滋賀県って、発酵文化の土壌が
豊かな地域なんですよ。
郷土料理の鮒ずしは、まさにその代表格です。
ほぼ日
どんなところを魅力的に感じたんですか?
高倉
「ITOプロバイオ酵母」は、
生きたまま腸に届く可能性がある酵母です。
加熱処理をしてしまうと
せっかくの菌が死んでしまうので、
非加熱処理で、ゆっくりと生発酵エキスを
抽出しています。

酵母の原料となるのは、
有機JAS認定の野菜や果物。
33種類の旬の国産野菜や果物のエキスを、
1年以上かけて抽出しています。
なので「有機JAS」という、
国が定めたオーガニック認証を取ることができました。
ほぼ日
33種類のオーガニック素材が
入っているなんて贅沢ですね。
高倉
たくさんの種類を毎日食べるのは難しいですからね(笑)。
野菜はにんじん、キャベツ、大根、春菊、レタス、
ズッキーニ、きゅうり、ごぼう、しょうが、ねぎ、玉ねぎ、
小松菜、チンゲン菜、水菜、かぼちゃ、トマト、なす、
セロリ、ピーマン、にら、ほうれん草、生しいたけ、
にんにく、パセリ。

果物はみかん、伊予かん、ゆず、すだち、レモン、
はっさく、甘夏、ブルーベリーなど
旬の素材を使用しています。
仕上げに有機イチジクを加えて熟成させることで、
プルーンのような味わいになります。
ほぼ日
野菜がたくさん入っていて
ドロッとしたテクスチャーなので、
「苦そうだな」という見た目の印象があったのですが、
試してみたら美味しいことにびっくりしました。
ほどよい甘さで、飲みやすくて。
野菜をたくさん使っているのに、
果実感のほうが強く感じました。
高倉
それはまさに、有機イチジクのおかげですね。
水やオリゴ糖などの添加物を一切含んでいないのですが、
熟成させたイチジクのおかげで
飲みやすくなっていると思います。
ほぼ日
あまりに美味しくて好きな味だったので、
思わず、いっぱい食べてしまいそうになりました。
高倉
一日にティースプーン一杯程度を目安に
お召し上がりいただくのをおすすめしています。
ほぼ日
あと、試していてうれしかったのが、
「手軽」なこと。
どんなに身体によくても、
おいしくなかったりめんどくさかったりしたら
毎日続かないと思うんです。
高倉
僕もそう思います。
うちの会社のビジョンは、
「家族に使ってほしいものをつくる」です。
自分が納得したものしかつくりたくないですし、
他人に自信を持って勧められるものにしたい。

なので、商品開発に
いつも時間がかかってしまうんですよね。
それでも、生産者の方と何年も話し合いをして、
試作品をいくつもつくって
やっと完成したのが、この商品です。
ほぼ日
味わいやすさや手軽さにも配慮されていて、
この商品を作るのは難しかったんだろうと想像します。
高倉
そうですね‥‥
大変でしたけど、一緒に作ってくれた
酵母の生産者の姿勢に共鳴する部分が多かったことも、
僕がこの商品開発を続けられた理由にあります。
商品の元となる酵母のクオリティも素晴らしいんですよ。
だけど、それだけでは完成しませんから、
彼がいたことで今の商品にたどり着きました。
僕は、彼を「愛すべき変人」と呼んでいるんですよ。
ほぼ日
愛すべき変人、ですか。
高倉
一つのことにのめり込んだら、
徹底的に研究してしまう性分の方と言うんですかね。
周りから見たら「あの人まだやってる」と
思われるかもしれないけれど、
どこまでも、自分の理想を追い求めている感じが
僕は好きだなと思いました。
ほぼ日
別の話ですが、
以前ビジネスデザイナーの濱口秀司さんが
「“道”を極めた人たちが、
日本の経済をおもしろくしてきた」と
話されていたことを思い出しました。
ずっと学び、極めた人が作り出すものは、
必ずおもしろいものが生まれるだろう、と。
高倉
僕もそう思います。
だから「愛すべき変人」たちと一緒に、
適正価格で、いいものをつくりたい。
そう思って商品づくりに励んでいます。

このアイテムをきっかけに
自分の身体に取り入れるものや
健康に気を配るようになると、
「明日は歩いてみようかな」
「野菜を多くしてみようかな」と
次第に心も身体も変化していくと思います。
そんな、心も身体も心地よくする
小さな一歩を応援するような商品に
なってくれたらうれしいです。
(高倉社長、ありがとうございました。)
たかくら新産業 有機植物発酵エキス
10.13 (WED) ON SALE
有機植物発酵エキス180g
¥6,480(税込み)