注文の多い料理店
(新潮文庫)

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スタッフによる個人的思い入れ解説

「注文の多い料理店」を読むたびに思うことは、
なぜこのお話がこんなに、
多くの人のこころをとらえるのだろうということです。
謎があり、スリルがあり、おそろしくて、
でもユーモラスで、からかいの気分があるふしぎなお話。
ありゃ、そんなお話なら、だれでも読みたくなるか。
善悪とか正邪とか、
人間のせまい了見で価値づけられていない、
ひらかれた感じが気持ちいいのかもしれませんね。
実はこの表題作は、序もあわせて
10話の短編で構成されていることをご存知でしたか?
よければトータルで愉しんでいただけたら、うれしいです。
情景と情感がみずみずしくとけあった「雪渡り」や、
もうタイトルだけでOKな「気のいい火山弾」など、
たのしい作品がいっぱいです。
(スタッフ・H)

この本について

心に光が満ちてくる。失われた時が戻ってくる。
至純の詩人にして稀有な作家の
透明な懐かしさに溢れた童話集。


これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまい、
あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、
どんなにねがうかわかりません
――生前唯一の童話集『注文の多い料理店』全編と、
「雪渡り」「茨海小学校」「なめとこ山の熊」など、
地方色の豊かな童話19編を収録。
賢治が愛してやまなかった
“ドリームランドとしての日本岩手県”の、
闊達で果敢な住人たちとまとめて出会える一巻。

宮沢 賢治(みやざわ けんじ)
(1896-1933)

明治29年、岩手県花巻生れ。盛岡高等農林学校卒。
富商の長男。日蓮宗徒。
1921(大正10)年から5年間、花巻農学校教諭。
中学時代からの山野跋渉が、彼の文学の礎となった。
教え子との交流を通じ岩手県農民の現実を知り、
羅須地人協会を設立、農業技術指導、
レコードコンサートの開催など、
農民の生活向上をめざし粉骨砕身するが、
理想かなわぬまま過労で肺結核が悪化、
最後の5年は病床で、作品の創作や改稿を行った。
生前刊行されたのは、詩集『春と修羅』と
童話集『注文の多い料理店』(1924)のみ。

この本の情報

出版社:新潮社
発売日:1990/5/29
文庫:432ページ
ISBN-13:978-4101092065
寸法:14.8cm × 10.5cm × 2cm