REPORT

アコーディオンアルバム、
わたしの使い方。[2]
ほぼ日乗組員・諏訪/高澤 編

「weeksdays」のあたらしいアイテム、
美篶堂がつくる手製本のアコーディオンアルバム、
自分だったらどんなふうに使う? と、
伊藤まさこさんと「weeksdays」チームで考えました。
スクラップブックより「本」の印象があるから、
ちょっと、きちんと。
写真アルバムほどたくさん入らないから、厳選して。
そんな個性をいかす、5人の使い方を紹介します。

▲見開きごとに、葉っぱをあつめた場所と年号を書いてみました。
今回はいずれも山梨県北杜市の森のなかであつめた葉っぱです。
次回からは、木の名前も調べて葉っぱのかたちとともに
覚えていきたいと思います。

「普段収集したきりになっている細々としたものを
ときどき見返したり飾れるように
このアルバムに貼りたいな」

と言うのは、「weeksdays」の担当でもある、
「ほぼ日」デザイナーのです。

「たとえば美術館の展示を観たあとに買う
ポストカードです。
ピカソや猪熊弦一郎、ブルーノ・ムナーリなど
このアルバムに貼ったら
ポストカードが小さな絵になって
棚の上に飾れていいなと思いました。

あとは、好きな風合いの紙の端切れを貼って
紙見本帳みたいにするのもいいなと思いました。
仕事で印刷物をつくる際に、
旅先でもらってとっておいたカードや紙袋などを渡して
こんな紙を使いたいです! と印刷会社の人に
聞いてみることもよくあるのですが、
自分の好きな紙がアルバムにまとまっていたら
うれしいし便利だな。

外国の切手や、なぜか捨てられない
プレゼントについているリボン、
旅先のレストランでつい持って帰ってきてしまう
コースターや紙ナプキン‥‥など、
このアルバムに貼りたいものを考えたら
きりがありません!(笑)」

そんなが、
じっさいにつくってみたのは、こんなアルバム。

「葉っぱのかたちが好きで
保存しておきたい欲があるのですが、
新聞紙と重い本に挟んで保存したっきり
どうしたらいいものか
ずっとそのままになっていました。

今回はその葉っぱの中から
いくつかお気に入りを
透明のフィルムを使って
このアルバムに貼ってみました。

通常のフィルムに挟み込むタイプのアルバムだと
ページ全体がテカテカしてしまいますが
透明フィルムを貼っても紙の余白があって
文字を書き込めたりするのがすごくいいなと思いました」

完成品は、じゃばら状に開いた状態で、
絵のように飾りたい、とのこと。
このアルバムは畳むとすごくコンパクトに収まるので
何冊か同じテーマで増やして
図鑑のように本棚に並べたいそう。
なるほど、それはおもしろい!


そして、もうひとり、
「ほぼ日」で「小舟のインターン」中の高澤季裕(きひろ)さんにも
つくってもらいましたよ。
大学ではデザイン学科の4年生、
「もの」好きの女子です。
じつはスクラップもよくしているという彼女、
このアコーディオンアルバムをどう使うんだろう?

▲なんだかわかりますか? これ、映画の鑑賞記録なんです!

「たくさん映画を観るので
鑑賞記録をつけているんです。
でも最近はサブスクで観ることも増えたので、
観たときの思い出の品
(半券やパンフやポストカードなど)がない。
そこでこのアルバムを
鑑賞記録として活用できないかなあと思いました」

それで、描いたんだ!

「はい。直近1ヶ月で観たものから選抜し、
1ページ1作品で
記録というよりはラフに、
観た映画の好きなシーンや
印象に残っているシーン、セリフを
ペンやマーカーで描きました」

じっさいに描いてみて、どんな印象でした?

「いつものメモだけのノートや
アプリだと味気ないですが、
アコーディオンアルバムなら
だんだんと別々の作品が
1つのものとして繋がっていくので、
好きな共通点を見つけられたり、
映画に対しての思い出が深まり、楽しかったです!」

1冊まるっと仕上がったら、
部屋に飾って
自分がどの映画のどの部分が好きだったのか
楽しく振り返りたいそう。
ちなみに、色移りを気にして描いていたそうですが、
紙を貼り合わせているので、厚みがあり、
その心配はいらなかったようです。

そうそう、細かく「何の映画か」知りたいですよね。
解説してもらいました。

①「2001年宇宙の旅」白と黒とオレンジの色が絶妙。
②「欲望の翼」この映画の湿度と鬱蒼とした感じがわかる
青緑の木々の画。
③「マルジェラと私たち」観ながらノートにメモした言葉を
そのまま貼りました。
④「冬冬の夏休み」のラジコンを追うカメラワークと兄妹の足。
⑤「Little Women(原題)」若草物語の爽やかな浜辺のシーン。

⑥「竜とそばかすの姫」髪色と夜空の色の組み合わせが素敵。
⑦「DOWN BY LAW」モノクロのお茶目な脱獄犯たち。
⑧「SOMEWHERE」夏の親子の卓球のシーン。
⑨「グッバイ、サマー」坂を下っていくシーン。 
⑩「Swing Kids」の2人の引きのシーンが好きでした。

2021-08-31-TUE