下北沢にあるリネンのお店、
fog linen workの関根由美子さんが立ち上げた
「miiThaaii(ミーターイー)」は、
インドのファブリックを使い、
さまざまなアイテムを作るブランド。
今回登場するのは、
とくべつに「weeksdays」仕様にしてもらった、
「miiThaaii」でも人気のコットントップスです。
このトップス、
平置きと着たときの形がかなり変わる、
ちょっとおもしろい形。
そのシルエットの理由や、
関根さんがmiiThaaiiをスタートしたきっかけや、
おどろきだらけのインドでの制作のようすなど、
伊藤まさこさんが聞きました。

写真=有賀傑(商品・モデル)/畑唯菜(取材)

関根由美子さんのプロフィール

関根由美子 せきね・ゆみこ

ふだん使いをテーマに、リトアニア産の麻素材で。
シンプルなデザインのキッチンリネンやベッドリネン、
ウエアなど、日々の暮らしに寄り添う布製品と
雑貨を展開する、下北沢「fog linen work」のオーナー。
すべてのアイテムがオリジナル、
関根さんはそのデザインと企画を行なっている。
また、南インドの人たちの日常着
「ルンギ」の生地を使って
いろいろな商品を作るべく、あたらしいブランド
「miiThaaii」(ミーターイー)を立ち上げ、
自らが現地への仕入れに赴いている。
下北沢のショップでは
fog linen workとmiiThaaiiのオリジナル製品のほか、
インドのワイヤーバスケットや雑貨類、
世界各国のアクセサリーやインテリア雑貨を販売。
「weeksdays」では2022年に「ワンピースとかごバッグ① 「かわいい」をつなげる」に登場

■fog linen workのwebsite
■miiThaaiiのwebsite
■fog linen workのInstagram
■miiThaaiiのInstagram

02
ボックスシルエットのひみつ

伊藤
今回取り扱わせていただくトップスは、
miiThaaiiで作られているものをもとに、
weeksdaysオリジナルの仕様に
変えてくださったんですよね。
関根
はい。
もともと襟ぐりに
タッセルつきのリボンがついているんですが、
それをなくして、
生地も張りのあるコットンに変えさせていただきました。
ずいぶん印象が変わって、
「きちんと感」が出たなと思います。
伊藤
ありがとうございます。
形もかわいいなと思うんですが、
どんなきっかけで生まれたトップスなんでしょう。
関根
インドに行ったとき、
現地でVネックの開きがかわいいものがあったんです。
それをヒントに、日本人に合うように
形やサイズ感を調整して作りました。
伊藤
そうなんですね。
背中の方もVの開きがあって、
涼しそうです。
関根
前後とも深めのVですし、
袖もワイドなのと、
身幅もたっぷりとっているので、
とっても風通しがいいです。
伊藤
平置きにしてみると、
正方形の上の辺に、
Vネックになる切れ目が入っているような、
おもしろい形ですよね。
着ると立体的になって、
風が通るような。
関根
そうなんです。
身体のラインを拾わない
「ボックスシルエット」になっているんですけど、
着てみると首のところのVの開きが広がって、
エレガントな雰囲気が出るような設計になっています。
伊藤
なるほど。
この形だと、肩幅や身幅も、
幅広い方に合いそうですよね。
関根
身頃はゆったりしていて
リラックス感はあるんですけど、
この前後のVネックの開き具合によって、
首と背中がきれいに見えて、
フェミニンな印象で着られます。
袖が五分丈で、
袖口に切り替えがあるので、
「きちんと」見えるポイントにもなります。
伊藤
うん。
生地にも張りがあるから、
上品に見えますね。
関根
張りのあるコットンで、
汗染みも気になりにくい生地です。
伊藤
それはうれしいですね。
4色作っていただいたんですけれど、
どれもかわいいですね。
関根
今日、私が着ているのがホワイトで、
下は黒いワンピースなんですけど、
この4色なら、ボトムが何色でも、
けっこう合わせやすいかなと思います。
丈がちょっと短めなので、
バランスも取りやすいです。
伊藤
イエローとブルーグリーンも、
夏らしくて素敵ですよね。
何色にしようか迷ってしまいます。
関根
この生地感と形なら、
伊藤さんはホワイトがすごくお似合いになりそうです。
伊藤
ふふふ。
やっぱりホワイトでしょうか。
伊藤
ところで、
miiThaiiを立ち上げたときに関根さんが感じていた
fog linen workについての行き詰まった気持ちは、
インドに行ったことで解消されましたか。
関根
うーん‥‥、
具体的に解決したというよりは、
インドに行っていろんな生地を見ているうちに、
「べつに変わったことをしなくてもいいか」
って思えました。
それまでは、
ストライプの幅をひとつとっても、
他の人がやってないような幅にしてみたり、
今まで見たことないような生地を作らなくちゃって、
気負っていたふしがあったんです。
けれど、変わったことをするよりも、
“ふつう”の方がいいのかも、と思って。
一般的なギンガムチェックとか、
均等のストライプでも、
私がいいと思えるものを作ればいいんだって、
なんとなくふっ切れたんですよね。
伊藤
ふと気づいたという感じでしょうか。
関根
そうですね。
インドでいろんなものを見たり経験したことで
すごく視野が広がったし、
miiThaaiiではちょっと変わったことをして、
fogではベーシックなものを作ろうって。
伊藤
どちらのブランドも、
コンセプトがはっきりしたんですね。
関根
そんな気がします。
miiThaaii が生まれたきっかけになったルンギで、
少しずつ色や柄が違うバッグを作ったんですけど、
価格もお手頃ということもあって、
イベントやネットで予想以上にたくさんの方に
お求めいただけたんです。
fogにこだわりつづけるよりも、
miiThaaiiというブランドで
こうやって作れるようになって
よかったなと思っています。
伊藤
わたしもこの前、
そのバッグを持ってる人を街で見かけて、
miiThaaii の代名詞的なアイテムなんだなと感じました。
このトップスも、
たくさんの方に届くとうれしいですね! 
関根
はい。
シンプルだけど印象的な一枚なので、
ぜひたのしんでいただけたらと思います。
(おわります)
2025-07-22-TUE