ほぼ日が「マンガ部」をはじめます。
「マンガ部って、なあに?」という問いを、
じぶんたち自身にも投げかけるように、
「ほぼ日マンガ部」最初のメンバーである
「糸井」「皆川」「サノ」の3人で話をしました。
募集ページを読んでいただいている今この時間が、
誰かにとっての「新しい夢」の
幕開けになっていたらいいなと、
そしてこの募集がそんな「あなた」と
出会える場になっていったらいいなと、
部員一同、心から思っています。
ぜひ、応募の参考にしていただけたら幸いです。

>マンガ担当:山本さほ

山本さほ(やまもと・さほ)

1985年生まれ。幼少時代からの
親友「岡崎さん」との友情や
子供時代の思い出を描いた
自伝的作品『岡崎に捧ぐ』を
ウェブサイト「note」に掲載し、大きな話題になる。
現在、『無邪気な16bit』(週刊ファミ通)、
『おかあさんクエスト』(文春オンライン)を連載中。

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糸井
そうなんですよ。
「俺はマンガ家になりたかった人だから、
こういうことを考えてるんだな」
ってじぶんで気づくときがすごくあって。
そういう意味でもやっぱり、
「マンガ」はじぶんの「原点」なんだよね。
で、ぼくだけじゃなく、やっぱりそういう人って多くて。
世の中を見渡すと、
「マンガ家になりかけた人たち」がもう、
いろんなところに山ほどいるんですよ。
サノ
ああー。
糸井
たとえばぼくの同世代で、細野晴臣さんっていう人が
「イエローマジックオーケストラ(YMO)」
という音楽グループをつくりましたけど、
彼も大のマンガファンで、よくマンガを描いてますし、
劇団「大人計画」の松尾スズキさんも、
若いときはマンガで仕事していた。
演劇をやってからもマンガはがんがん描いてますよね。
それこそ今回ポスターをお願いした横尾忠則さんだって、
少年時代に描いたマンガが見つかるわけで。

サノ
そういえば、米津玄師さんも
「もともとはマンガ家になりたかった」
とおっしゃってますし、
ダウンタウンの松本人志さんも子どものころ、
ずっとマンガを書いていたそうです。
糸井
なんならジョン・レノンも近いことをやってますよ。
マンガらしいマンガじゃないけど、
とてものちのアイドルが描くものとは思えない、
毒のある「マンガ」をアートスクールで描いてます。
こんなふうに、「マンガ」というメディアに
じぶんを乗っけてどっか出かけようとした人が、
本当にたくさんいるんですよね。
永ちゃんなんかが
「ビートルズがなかったら俺はいないよ」って言う、
あの「ビートルズ」もおんなじだね。
「マンガ」と「ビートルズ」からは、
今でもずっとなにかが生まれ続けてる。
でもやっぱり、「マンガ」がいちばん多くて、根が深い。
例えば、ぼくからしたらもう、
ゲームも「マンガ」なんですよ。
皆川
おおー‥‥!
糸井
アニメにしたって、映画にしたって、
絵本だとか、
もしかしたらアートみたいなものにしたって、
「それを生んだのはマンガだろ」って思うものが、
すごくたくさんある気がするんです。
そういう意味で、
「マンガ」ってとても「定義」がしにくいなと。
漫画雑誌とか単行本みたいな
「印刷媒体」がマンガの全てだった時代には、
定義は簡単だったんですよ。
コマ割りで、吹き出しがあって、動きがあって。
それだけが「マンガ」だった。
でもいまって、
「マンガ」という源泉から湧き出ているものが、
もう垣根なく広がっていっているわけですね。
この、「マンガ」というものの「定義しにくさ」が、
ぼくにはものすごい可能性に思えたんです。
「マンガ」から、夢が無限に生まれていく。
「マンガ」にできることは、もっとあるぞって。
そう思ったときに、
具体的に何をやるかとか考えるより先に、
もう、「マンガ部」っていう名前が
勝手に生まれちゃったんですよね。

サノ
「中身」より先に「名前」ができたんですか?
糸井
うん。
絵本やイラスト、アニメ、あらゆる表現を含め、
「マンガ」というものの可能性をもっと広げていくような、
「マンガ」をつかってあらゆる活動につなげていくような、
そういうチームを会社のなかにつくっちゃえば、
ほぼ日がいまやっているいろんなことに対して、
ものすごく「いい邪魔」ができると思ったんです。
皆川
邪魔?
糸井
ぼくがたまに内輪のメンバーに
「これじゃあまだ、全然ダメ!」
とか言ってるときはだいたい、
「きれいに収まっちゃってるとき」に
邪魔をしてるんですよ。
せっかくほとんど決まりかけてた
ミーティングなのにね(笑)。
「じゃあ明後日、もう1回集まろうか!」みたいな。
でも、そういう、
もっとお客さんを呼びたいよね、
もっとウケたいよねっていう場面があったときに、
「マンガ部と一緒にやってごらん」と言ったら、
全然違う広がり方をしはじめると思うんです。
「マンガ」から生まれるアイディアが、
ほぼ日に夢を増やしてくれる。
そういう希望がすごく見えたんですよね。
「マンガ部」を作っちゃえば、ほぼ日、変わるぞって。

サノ
つまり「マンガ部」というアイディアは、
「マンガ部が会社にあったらいいぞ」
というところが、最初のスタートだったんですね。
糸井
そうそう。
で、まあもちろん会社だからさ、
仲間たちにおうかがいをたてるんだよ。
「こういうことやろうと思うんだ」って。
で、いかにも面白そうに言うんだけど、
誰にもわかんないんだよ。
サノ
糸井さんが最初に「マンガ部」と口にされてから、
実際に動き出すまで、けっこう時間が空いてますよね。
たぶん、1年ぐらい空いてる。
糸井
そうだったかもしれない。
やっぱりコンセプトをちゃんと練っておかないと、
あとからだんだん人のマネになっていったり、
ボロが出ていったりするんで。
でも、何をするにもそうですよね。
ほぼ日手帳もそう。つくるまでが一番長くなった。
そこでちゃんと考えたから、
「よそがやらないようなこと」をスタートできた。
うちは、だいたいのことがそうなんですよ。
「アースボール」だってそうだし、
「ドコノコ」もそうだし、「ほぼ日の學校」もそう。
最初に、粘土をぐにゃぐにゃするみたいに、
「ああでもないこうでもない」と
塑像(そぞう)をつくっていくんです。
そのときつくっているのは、こう‥‥「ムード」。
「ムード」をつくるんです。
噴水がある公園は、ただ「噴水がある」だけじゃなくて、
全体として「噴水がある公園」になっていくでしょう?
そんなふうに、「マンガ部」が会社のなかに、
公園の「噴水」みたいに生まれていくイメージなんです。
大げさに聞こえるかもしれないけど、
でも、そうなんですよ。
「マンガ部」ができるだけで、ほぼ日は変わるよ。

2026-02-13-FRI

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