
ほぼ日が「マンガ部」をはじめます。
「マンガ部って、なあに?」という問いを、
じぶんたち自身にも投げかけるように、
「ほぼ日マンガ部」最初のメンバーである
「糸井」「皆川」「サノ」の3人で話をしました。
募集ページを読んでいただいている今この時間が、
誰かにとっての「新しい夢」の
幕開けになっていたらいいなと、
そしてこの募集がそんな「あなた」と
出会える場になっていったらいいなと、
部員一同、心から思っています。
ぜひ、応募の参考にしていただけたら幸いです。
- 糸井
- そうなんですよ。
「俺はマンガ家になりたかった人だから、
こういうことを考えてるんだな」
ってじぶんで気づくときがすごくあって。
そういう意味でもやっぱり、
「マンガ」はじぶんの「原点」なんだよね。
で、ぼくだけじゃなく、やっぱりそういう人って多くて。
世の中を見渡すと、
「マンガ家になりかけた人たち」がもう、
いろんなところに山ほどいるんですよ。
- サノ
- ああー。
- 糸井
- たとえばぼくの同世代で、細野晴臣さんっていう人が
「イエローマジックオーケストラ(YMO)」
という音楽グループをつくりましたけど、
彼も大のマンガファンで、よくマンガを描いてますし、
劇団「大人計画」の松尾スズキさんも、
若いときはマンガで仕事していた。
演劇をやってからもマンガはがんがん描いてますよね。
それこそ今回ポスターをお願いした横尾忠則さんだって、
少年時代に描いたマンガが見つかるわけで。
- サノ
- そういえば、米津玄師さんも
「もともとはマンガ家になりたかった」
とおっしゃってますし、
ダウンタウンの松本人志さんも子どものころ、
ずっとマンガを書いていたそうです。
- 糸井
- なんならジョン・レノンも近いことをやってますよ。
マンガらしいマンガじゃないけど、
とてものちのアイドルが描くものとは思えない、
毒のある「マンガ」をアートスクールで描いてます。 - こんなふうに、「マンガ」というメディアに
じぶんを乗っけてどっか出かけようとした人が、
本当にたくさんいるんですよね。 - 永ちゃんなんかが
「ビートルズがなかったら俺はいないよ」って言う、
あの「ビートルズ」もおんなじだね。
「マンガ」と「ビートルズ」からは、
今でもずっとなにかが生まれ続けてる。
でもやっぱり、「マンガ」がいちばん多くて、根が深い。 - 例えば、ぼくからしたらもう、
ゲームも「マンガ」なんですよ。
- 皆川
- おおー‥‥!
- 糸井
- アニメにしたって、映画にしたって、
絵本だとか、
もしかしたらアートみたいなものにしたって、
「それを生んだのはマンガだろ」って思うものが、
すごくたくさんある気がするんです。 - そういう意味で、
「マンガ」ってとても「定義」がしにくいなと。 - 漫画雑誌とか単行本みたいな
「印刷媒体」がマンガの全てだった時代には、
定義は簡単だったんですよ。
コマ割りで、吹き出しがあって、動きがあって。
それだけが「マンガ」だった。 - でもいまって、
「マンガ」という源泉から湧き出ているものが、
もう垣根なく広がっていっているわけですね。
この、「マンガ」というものの「定義しにくさ」が、
ぼくにはものすごい可能性に思えたんです。
「マンガ」から、夢が無限に生まれていく。
「マンガ」にできることは、もっとあるぞって。 - そう思ったときに、
具体的に何をやるかとか考えるより先に、
もう、「マンガ部」っていう名前が
勝手に生まれちゃったんですよね。
- サノ
- 「中身」より先に「名前」ができたんですか?
- 糸井
- うん。
絵本やイラスト、アニメ、あらゆる表現を含め、
「マンガ」というものの可能性をもっと広げていくような、
「マンガ」をつかってあらゆる活動につなげていくような、
そういうチームを会社のなかにつくっちゃえば、
ほぼ日がいまやっているいろんなことに対して、
ものすごく「いい邪魔」ができると思ったんです。
- 皆川
- 邪魔?
- 糸井
- ぼくがたまに内輪のメンバーに
「これじゃあまだ、全然ダメ!」
とか言ってるときはだいたい、
「きれいに収まっちゃってるとき」に
邪魔をしてるんですよ。
せっかくほとんど決まりかけてた
ミーティングなのにね(笑)。
「じゃあ明後日、もう1回集まろうか!」みたいな。 - でも、そういう、
もっとお客さんを呼びたいよね、
もっとウケたいよねっていう場面があったときに、
「マンガ部と一緒にやってごらん」と言ったら、
全然違う広がり方をしはじめると思うんです。 - 「マンガ」から生まれるアイディアが、
ほぼ日に夢を増やしてくれる。
そういう希望がすごく見えたんですよね。
「マンガ部」を作っちゃえば、ほぼ日、変わるぞって。
- サノ
- つまり「マンガ部」というアイディアは、
「マンガ部が会社にあったらいいぞ」
というところが、最初のスタートだったんですね。
- 糸井
- そうそう。
で、まあもちろん会社だからさ、
仲間たちにおうかがいをたてるんだよ。
「こういうことやろうと思うんだ」って。
で、いかにも面白そうに言うんだけど、
誰にもわかんないんだよ。
- サノ
- 糸井さんが最初に「マンガ部」と口にされてから、
実際に動き出すまで、けっこう時間が空いてますよね。
たぶん、1年ぐらい空いてる。
- 糸井
- そうだったかもしれない。
やっぱりコンセプトをちゃんと練っておかないと、
あとからだんだん人のマネになっていったり、
ボロが出ていったりするんで。 - でも、何をするにもそうですよね。
ほぼ日手帳もそう。つくるまでが一番長くなった。
そこでちゃんと考えたから、
「よそがやらないようなこと」をスタートできた。
うちは、だいたいのことがそうなんですよ。
「アースボール」だってそうだし、
「ドコノコ」もそうだし、「ほぼ日の學校」もそう。 - 最初に、粘土をぐにゃぐにゃするみたいに、
「ああでもないこうでもない」と
塑像(そぞう)をつくっていくんです。
そのときつくっているのは、こう‥‥「ムード」。
「ムード」をつくるんです。 - 噴水がある公園は、ただ「噴水がある」だけじゃなくて、
全体として「噴水がある公園」になっていくでしょう?
そんなふうに、「マンガ部」が会社のなかに、
公園の「噴水」みたいに生まれていくイメージなんです。
大げさに聞こえるかもしれないけど、
でも、そうなんですよ。
「マンガ部」ができるだけで、ほぼ日は変わるよ。
2026-02-13-FRI
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