ほぼ日の20年以上蓄積された読み物のなかから、
いろんな人にいろんな切り口で
「音楽のプレイリスト」をつくるみたいに、
おすすめのコンテンツを選んでしまう企画です。
去年の年末にはじめてやってみたところ、
たいへん好評だったので、今年もいろんな人に
お願いしてつくってもらいましたよー。
12人の方がつくった「ほぼ日のプレイリスト」、
年末年始にのんびりおたのしみくださいー。

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9.深澤晃平さんのプレイリスト

古きをたずね新しきを知る。

 >深澤晃平さんプロフィール

少しノスタルジックな風景を入口に、
現在がより鮮やかに見えてくる読みものを
5つ選んでみました。

いずれも、音楽や映像をはじめ、
今も何気なく目にしたり、耳にすることもあるような、
多くの人に影響を与えたと思われる方々がテーマです。

名前だけは知っていたり、
一部の作品は知っていたけれど、
自分が知っていたのは氷山の一角で、
それは「超人的」とも言える
多面的な活動をしていたことを、
これらのコンテンツで知って、息をのんだものでした。

たとえば、誰もが聞いたことがあるであろう、
「キリン♪レモン♪」や
「くしゃみ3回♪ルル3錠♪」などの
CMソングをつくった、作曲家の三木鶏郎さん。

長く「日曜洋画劇場」の解説をつとめ、
その独特の語り口と「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」の
挨拶で知られた、映画評論家の淀川長治さん。

六本木から東京タワーに向かう途中に
佇んでいた古い洋館で町医者を営み、
「六本木の赤ひげ」とも呼ばれた、国籍のないドクター。

雑誌「an・an」や「BRUTUS」で
今も使われているロゴのデザイナーであり、
「ぐるんぱのようちえん」などの
絵本の作者でもある、堀内誠一さん。

日本だけでなく、世界の音楽教育に大きな影響を与え、
数々の音楽家を育てた「スズキメソード」の
創始者、鈴木鎮一さん。

鈴木鎮一さんについて語っているのが、
その初期の教え子の一人であり、
現在はほぼ日の顧問でもある早野さんであるように、
いずれのコンテンツも語り手は、
その人と親密な関係にあった方々です。
その長いおしゃべりからは、
残された作品や業績だけでなく、
人柄や物語が立ち上がってきます。

ページに散りばめられた
モノクロやセピアの写真とともに、
そんな物語を追っていくと、
「今」というのは、
「今はいない人」たちによってつくられてきたものなんだ、
ということを、改めて実感させられるんです。

そしてじつは、それぞれのコンテンツ自体が、
それはそれは魅力的な
音楽や、映画や、読みものの
「プレイリスト」のようにもなっています。
(今は再生できない音声や映像もありますが、
テキストだけでも貴重で親切なリストです)

この機会にぜひ!

2022-01-02-SUN

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