さあ、冬季五輪です。今年はイタリア。
ミラノとコルティナダンペッツォ(長い!)で
2月6日から2月22日まで開催されます。
かつては膨大な量のメールを
狂気じみた長さで翌日に掲載していた
「観たぞオリンピック」シリーズですが、
東京オリンピックでその形式は終わり、
その後に開催されたオリンピックからは、
ぼくが1日に1本、原稿を書く
というスタイルでひっそり続けています。
あ、ぼくというのは、ほぼ日の永田です。
さて、今回のオリンピックでは、
さらにのんびりと、書けたら書きます、
というくらいの感じで行きたいと思います。
そしてリアルタイムの観戦実況的な発信は、
Xの「#mitazo」をご覧ください。
さあ、はじまったらはじまっちゃうよ?
開会式から閉会式まで、よろしくお願いします!

 

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#16

最終盤に盛り上がる競技

 
ふと気づけば日付はもう2月21日になっていて、
ということはつまり最後の週末である。
日曜日の深夜を超えた朝方の4時、
2月23日(月)の午前4時に
ミラノ・コルティナ2026オリンピックは閉会する。
ここからのラスト数日、
冬のオリンピックは
お祭りとしてのクライマックスを迎える。
けれども、これまでのオリンピックで、
日本はそこにうまく乗れたことがあまりないと思う。
そうなると報道も少なくなるから、
冬季オリンピック特有の
終盤の盛り上がり自体を知らない人も多いと思う。
それがどういうものかというと、
いくつかの「しっかり戦う競技」が
最後の2日間でつぎつぎに決勝を迎えるのだ。
具体的には、アイスホッケー、ボブスレー、
スキークロス、カーリング、
クロスカントリーマススタートなど。
とりわけガチでエグいのが
アイスホッケー男子である。
国の代表チームが金メダルをかけて戦う
アイスホッケーの決勝戦は、
もうほんとうにガチでエグいと
さっきつかった表現をくり返してしまうほど
激しく厳しく本気で、そしておもしろい。
しかも、今年の決勝戦の組み合わせは
「カナダ対アメリカ」である。
きゃー、たまらん、カナダ対アメリカ。
だってね、2006年のトリノから
今回のミラノ・コルティナオリンピックまで、
6回のオリンピックのアイスホッケーの
男女の決勝戦の組み合わせを調べてみると、
女子はじつに5回が「カナダ対アメリカ」で、
じつはすでに終わっている今回のオリンピックの
決勝戦も「カナダ対アメリカ」で、
男子はというと女子ほど多くないものの、
バンクーバーオリンピック以来、
ひさびさの「カナダ対アメリカ」であって、
これはもう、宿命の対決というか、永遠のライバルというか、
両雄相まみえるというか、天下分け目の決戦というか、
前門の虎、後門の狼というか、龍虎の拳というか、
ドランクモンキー酔拳というか、
Mr.Boo! インベーダー作戦というか、
このように何を書いているかわからないほど、
ガチでエグいのである(3回目)。
ちなみにさきほど書いた前回の対決、
バンクーバーオリンピック決勝戦の「カナダ対アメリカ」は、
もう、ガチンコでエグみがあるほどすごい対決で、
第3ピリオドまで1点差でカナダがリードしていたけど
アメリカがキーパーも上がる怒涛の6人攻撃で
ラスト24秒というところで同点に追いつき、
サドンデスの延長線へ入るんですね。
で、最後の最後にカナダのシドニー選手が
ゴールを決めてカナダが勝つんだけど、
このシドニー選手のゴールがいまもぼくは忘れられなくて、
なにがすごいかというとゴールが決まった瞬間、
シドニー選手がよろこびのあまり、
身につけていたグローブとか
ヘルメットとかを一瞬で脱ぎ捨てて、
それがもう、歌舞伎の早変わりかっていうくらい
めちゃくちゃ速いんですよ。
もう、ゴールが決まった瞬間、脱ぎ終わってるくらい。
当時の放送ではそこをスーパースローでみせていたんですが、
なんというかもう芸術的ですらあって、
ああ、あれ、どこかで観られないかなあ‥‥。
すみません話がひとつの場面に寄りすぎましたが、
ともかく、これから展開するオリンピックの終盤は、
アイスホッケーとか、ボブスレーとか、
めっちゃ大勢の選手が一斉にスタートして
雪山を50キロ滑って競う
クロカンのマススタートとか、
観てるだけでわくわくする競技が
たくさん組まれているわけです。
これまでの冬季オリンピックで、
日本はそういった終盤の競技に
勝ち残ることが少なかったので、
なかなか盛り上がりを感じづらかったのですが、
前回の北京オリンピックでは
女子カーリングチームが決勝に残り、
「ああ、最後まで冬季五輪をたのしめている!」
という感じでぼくはとてもうれしかったのです。
だからあれですね、日本のアスリートのなかで、
クロスカントリーのヒーローみたいな選手が出てきたら、
冬のオリンピックは観てる側として
おもしろさが倍増しますよね。
最後にもうひとつ、
スピードスケートのマススタートも
冬のオリンピックの終盤を盛り上げる競技です。
ほら、あの、大勢がわちゃわちゃっと
一斉にスタートする競技。
平昌オリンピックから正式種目になったんですが、
その栄えある第1回の金メダリストが
髙木美帆選手の姉の高木菜那さんなんですよ。
ああ、髙木美帆選手、残念だったなあ。
髙木美帆選手がすべるときの
高木菜那さんの解説はとってもよかったな‥‥。
さあ、そういうわけで、オリンピックも
終盤に向けて盛り上がっていきます。
くり返しになりますがアイスホッケーの決勝戦は
ぜひ一度体験してみてください。
日本が出場していないことをむしろ利用して、
純粋に「すごいスポーツのすごい対決」として
たのしんで観るのがいいと思います。
どういう試合になるかわかりませんが、
絶対盛り上がるに決まってるよ、
だって「カナダ対アメリカ」なんだもん。

(つづきます)

2026-02-21-SAT

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