- 糸井
- この先どうするみたいなこと考えるの?
- 清水
-
どうするは考えないけど、
占いの人のとこに行ったときがあって(笑)。
- 糸井
- 自分で考えたくないんだ(笑)。
- 清水
-
人に頼った(笑)。
そしたら、将来はなんか車椅子に乗って
演芸やってるらしい‥‥。
- 糸井
- ああ。でも、それを拍手で迎える人がいる限りはOKですよね。

- 清水
- そうかもね、やるかもね。
- 糸井
-
だから、関係性なんだと思うよ。
自分としては嫌だって言っても、
そんなに喜んでくれるんだったら、
車椅子の両側に龍なんかをつけてね。
- 清水
- すごみが‥‥(笑)。
- 糸井
- 雷様みたく、雷鳴と共に登場!
- 清水
- 笑えないです(笑)。
- 糸井
- 「さあ、笑え!」 ドワワワァー!
- 清水
- ドラが鳴る(笑)。
- 糸井
- まあ、じゃあ、先のことを考えたくないのはあるんだね。
- 清水
-
うん、そうですね。
でも、私、不幸になるような気がしない。
- 糸井
-
ああ。それがすべてだと思うね。
その「運悪くないし」みたいなね。
- 清水
- うん、そうね。
- 糸井
- ボーフラでもそうなんだよね。
- 清水
- ん?
- 糸井
- ボーフラでも多分そうなんだよね。
- 清水
- ボーグルってなに?
- 糸井
- ボーフラってあの‥‥
- 清水
- あ、ボーフラ(笑)。失礼だな、この会社(笑)。

- 糸井
-
いや、あんなやつらでも、
「運悪くないし」と思ってると思う。
- 清水
- やめてよ(笑)。
- 糸井
-
いや、思ったのよ。
俺、孫ができたじゃん。
で、見てるともうね、うらやましいの、やっぱり。
- 清水
- あ、楽観性?
- 糸井
- そう。
- 清水
- 子どもって、とくにそうなんですよね。
- 糸井
-
あなたは母親やってたから知ってると思うけど、
ひとりでは生きていけないのに、一切心配しないで、
フャーッとか言ってるっていう(笑)。
- 清水
-
そうね(笑)。
それで、自分でさも大きくなりましたって顔するからね、
みんな。
- 糸井
- うん。だから、それないとやっぱり生き物ってダメでさ。
- 清水
- そうね。
- 糸井
-
だから、ものすごく考える子どもがいて、
「ぼくがこの小学校に入ったとするじゃない?」とか。
- 清水
- 心配性(笑)。
- 糸井
-
「将来、いまのところ勤めたいのは‥‥」とか言ったら、
不幸になるぞって思わない?
- 清水
-
うん。いまどきの子、えらい頭いいからね、
ちょっと心配なとこあるよね。
- 糸井
-
それよりは、なんとかなるような顔してニッコニコしてたら、
「おまえ、結局、俺の話聞いてないだろ」って言ったら、
「ごめん」みたいな(笑)。

- 清水
- 南伸坊さんみたいなね(笑)。
- 糸井
- そう。それのほうがやっぱり生きるよね。
- 清水
- うん。うまくいく人は大体そういう人多いからね。
- 糸井
-
大体そうですよ。だから、それにしてはぼくなんか、
ちょっと余計に考え過ぎるほうでさ。
2人いるんですよ、ものすごく考える私と、
なにも考えない私が。リレーをやってるんです、いつも。
ものすごい考える私っていうのが、
「ほんとうに大変なんですよ」って言いながら、
さあ本番だってときに、
考えない私のとこにバトンが行くんです(笑)。
- 清水
- へぇー。
- 糸井
- おかげでなんとかなった。
(つづきます)
