もくじ
第1回根っこがあって 2019-03-19-Tue
第2回counterpart 2019-03-19-Tue
第3回なりたいようにできる 2019-03-19-Tue
第4回手放そうという勇気 2019-03-19-Tue
第5回人生の大工事じゃなくても 2019-03-19-Tue
第6回あのとき犬が 2019-03-19-Tue

ほぼ日の塾5期生のみきみきです。本名です。
古着とアクセサリーが好きで、いささか派手めです。
普段はコーチングをするコーチという仕事をしています。

取り入れて、手放して。そして進め!

取り入れて、手放して。そして進め!

担当・三木未希(みきみき)

第5回 人生の大工事じゃなくても

潤子
みきさんと話しているとね、
すごく自分の存在を認めてもらってるっていう
安心感があるの。
なんでだろう、とずっと考えていて。
だって、そんなにたくさん会っているわけじゃないし。
みき
しかもワークショップ中はおしゃべりしないしね。
潤子
でもね、すごく信頼ができている。
だからそれは時間の長さではなくって、
お互いに大事なものを尊重しあうからだと思って。
みき
それは、お互いの職業柄、大事なことでもあるよね。
あと、場の力もある。アトリエシムラさん。
潤子
この澄んだ場でね。

みき
これは、ほぼ日で出会う人も同じなのかもしれないけれど、
基本的に、ここに来る人は悪い人じゃないって思ってるから。
そういう前提が自分の中にあるから。
その前提で、それぞれの人を見ることができるし、
共存できることが前提って思い込んでる。
これは、良い思い込み(笑)。
潤子
(笑)そうそうそう。
みき
何かしらの同じ根っこを持っていると思っているから。
潤子
心を開くってすごく大事なことだけど、なかなかね。
難しい場合もあったりね。
みき
勝ち負けって考えたら、もったいないよね。閉じちゃうから。
人と人との関係って、ぶつかることが目的じゃないし。
潤子
ぶつけたいなら、スポーツをやったほうがいいね。
みき
わたし、前回のW杯を見て、
ラグビーやりたいと本気で思ったよ。
スクラム組んでみたいって。
ほぼ日の五郎丸さんと糸井さんの対談を読んで、
諦めたけど(笑)。
潤子
そういえば、アメリカンフットボールの元選手で
今もチームに関わってい知人がおっしゃっていたんだけど。
激しいスポーツをする前に身体をほぐす準備体操はするのに、
人とコミュニケーションを取る時に、
その準備体操をしないで臨む場合が多いんじゃないかって。
みき
ほおお。
潤子
いい状態になるように、ウォーミングアップをしてから
人に向き合ったら、すごくみんな幸せになると思った。
みき
おっしゃる通りだね。
潤子
その方は若手の育成にも携わっていて、
チームが強くなった理由は
コミュニケーションの大切さを指導したところにも
あるんじゃないかと思うって。
みき
コミュニケーションの価値って
なかなか説得力のある話がしづらいんだけど
それは、とってもいいお話だね。

潤子
よくあるコーチングって、大工事のような
何かこう、白を黒に変える、というか
夢が叶います、みたいなフレーズが多いと思うんだけど。
みき
そうですね。目標達成、とかがよく使われるフレーズで。
わかりやすいし、
需要と供給のニーズが合っているんじゃないかしら。
潤子
わたしがみきさんをすごく信頼してるのが、
日常の中で、物事のとらえ方をひとつ変えたら
きっと全部変わるよ、ということを大切にしているところ。
コーチングを受けるのは、必ずしも
ものすごい人生の岐路に立っていなくてもいいって
思えるのね。
みき
日常の中で、常に備えておくというか。
毎日ちょっとだけ身体にいいことをする感じに似ているかも。
潤子
見える世界がガラッと変わる、みたいなことを
言わないところが、すごく信頼できる。
みき
その方の希望に合わせて、なりたいようにできるから
どこかのタイミングで、きっと
ガラッと変わったと感じるでしょうけど。
そこって声高に言うことでもないと思うし。
 
そして、もちろん
具体的な目標がある方の方が、わかりやすく変わります。
わたしのダイエットも、いつまでに何キロって決めた方が
早いはずです!

潤子
(笑)。
ダイエットもお味噌汁も、わたしはすごくわかりやすいな。
みき
でもまあ、宣伝にはそんなに役に立たないと思う(笑)。
味噌汁が、とかいわれても、ねえ。
潤子
(笑)
みき
逆にいうと、あまりこういう感じのコーチはいないから
わかりやすいと思ってくださった方の
お手伝いができればいいな、って思います。
 
もちろんこれって、会社を大きくしたいなら
そのために何をするか、何を変えるか、みたいな
そういうところにも応用できる話なので。
大きな目標っていうのも
小さいことから積み重ねていくものじゃない?
当たり前すぎるけど。
潤子
本当にそう。
1日単位でも、1週間でも、1年でも、もっと長くても、
結局、物事をどうとらえるか、ということが
積み重なって結果を生むんだから。
価値観の基準を変えるとかね。
みき
自分の価値観を知るって大切で。
それを改めて見直して、
なりたいように変えるっていうことは、結構やるんです。
おもしろいですよ。
自分にない価値観を持てばいいかも、と気づいたら
それを持つようにしたりね。
概念的なものではなく、しっかりお話を聞きながらやります。
潤子
みきさんが自分のブログで
「切羽が詰まってきましたー」って書いていたのが、
世の中でいう切羽詰まり感がなくておもしろかった。
で、切羽詰まった時に出てくる考えってあるので
それを楽しみに待ってるんだなって思った。
みき
ばれてた(笑)。
切羽詰まる時期が事前にわかるようなお仕事の方だったら、
ここは切羽詰まるって決めちゃえばいい。
終わったら、ご褒美ご褒美。
潤子
(笑)。出口を自分で決めちゃえばいいね。

みき
それができないお仕事なんかの場合は、
ちょっと、つらかったりするんでしょうね。
なので、上司の方は方向とか、
出口は見えなくても区切りをちゃんと
示してあげられるように。
潤子
そうだね。
どこまで頑張ればいいのか分からないっていうのはつらいね。
みき
だよね。
そして、出口が数値目標じゃない方が
日本人にはしっくりくることが多いので。
チームで話し合って、ぴったりする区切りをみつけた方が
いいと思います。
潤子
わかりやすい。
いいな。自分で自分をコーチングできるって。
みき
うん。便利です。
でも、自分のお仕事を持っておられる方が
コーチのようになる必要はあまりなくて。
余裕がなかったりすると
自分を見つめることに目が向かなくなるから。
だから日常的に、いい心のコンディションでいられるように、
コーチを使ってほしいなあ。
潤子
わたしも自分でカウンセリングするんだけど、
ああ無理だな、と思うことは実際ある。
みき
わたしもある。その時はコーチにお願いしてる。
潤子
そうそう。そこはプロの力を借りた方がいいよね。
みき
本当に。
ご自分にコーチがいたり、
動物との関わりについては
潤子さんに相談したり、学びに行ったりできるっていうのが、
豊かな生き方の助けになればいいよね。
潤子
自分を大事に考える、ということは、
自己中心的ってこととは違うから。
みき
そうそうそう。そこに遠慮しちゃう方って多いと思うけど。
潤子
みきさんは、ずっとそれを言ってるもんね。
みき
そう。そこに気づいてほしい。
「わたしは自己中になりたいんです」っていう人がいたら、
コーチは、それに寄り添う仕事なんです。
でもね、そう言っている背景には何があるのかを
気に留めるのが大切で。
もしかしたら、今とっても人のためだけに生きていて、
それがつらくなってるのかもしれない。
 
だとしたら、
一度その人が望む自己中心的になってみて、
その先どうなりたいと思うか。次に何が見えるか。
それってコーチとしてもわくわくするよ。

第6回 あのとき犬が