- パク
-
ここで、チョンクックジャン。
手で割って入れます。
最初から入れると発酵のいい成分が死んじゃうから、
出来るだけあとに入れます。
まあ、煮たらどうなんだって話なんですけど、一応。

- ーー
- なるほど。
- パク
- ちなみにこれ、母が作った自家製なんです。
- ーー
-
ええ!納豆って家で作れるんですか?
あ、納豆じゃないけど。
とにかく、すごいです!
- パク
-
実家から日本に送ってくれます。
韓国は近いからEMSで2日くらいで着きます。
- ーー
-
そうなんですか。
あの、パクさんは日本に来てどれくらいですか?
- パク
- 2年半です。
- ーー
- あまりに日本語ペラペラだから、10年くらい住んでるかと。
- パク
-
あ、勉強してるのは10年くらい。
最初に覚えた日本語は、
キムタクの「ちょ、待てよ」。
- ーー
- (笑)
- パク
- (味見して)うん、いいと思う。
- ーー
-
あ、納豆っぽい匂いしてきました!
- パク
- もう、これでだいたい完成ですよ。
- ーー
- 早い。10分くらい?
- パク
-
すぐ作れます。
あとはこの韓国の陶器に移して、もう一度火にかけます。

- ーー
-
おお、チゲって感じです。
- パク
-
キムチも食べましょう。これもお母さんの手作り。

パクさん、慣れた手つきで、ハサミで白菜のキムチを切ります。
- ーー
- おいしそう!
- パク
-
もうひとつ別のキムチです。
これも、大根の一種なんですけど、
干したものを唐辛子ペーストなどで漬けたもの。
これと切り落としの豚肉を、タコソースで炒めると、
結構おいしいっす。
この前酔っ払って作ったんですけど(笑)、
食べたら、これおいしいな!って。
- ーー
- 新作が出来た(笑)。
- パク
-
はい。
よし、完成です!
- ーー
-
イエーイ!

- パク
-
休みということなので、自分、ビールを飲みます。
- ーー
-
ええ?!
朝ですけど(笑)?!
- パク
-
飲みますか?
- ーー
-
私、今日仕事です(笑)。
- パク
-
ぷはあああ、おいしい。
これは朝起きて飲む、休みの日の麦茶です。
- ーー
- あはは。
- パク
-
ではいただきましょう。
いただきます。
- ーー
- いただきます!
- パク
-
こうやってチゲをご飯にのせて、スープも一緒に。

- ーー
-
はい。
(もぐもぐ)
・・・おいしい!
もう、納豆っぽい匂いあんまりしないですね。
ちょっとだけ辛いけど、酸味と甘みが程よくあって。
お豆の発酵したつぶつぶが優しいお味。
本当に朝にいい感じ。
なんか、元気になりますね。
- パク
-
はい、元気になります。
実家だと、毎日これ作ってくださいって
いうくらい好きなんですよ。
お母さんの作ってるところ見て、
こういう感じなんだって覚えました。
- ーー
-
さすがバーテンダー。
お母さんのとは何か違いますか?
- パク
-
お母さんの方が、もう少し辛いかもしれない。
具もいろいろ入ってます。
家庭によっても、違いますよ。
ああ、ビールおいしい。
- ーー
-
(笑)。
ああ、キムチもおいしい。
なんだろう、このじわじわくる旨味は。
カクトゥギ、大根の皮を剥かずに漬けてあるんですね。
初めて食べました。この歯ごたえがいいです。
うん、野菜自体がパワフルで、おいしいです!
- パク
-
自分の国の料理を食べる時が、一番幸せ。
(食べものって体も心もつくってるのかも。つづきます)