さて、あとは彼女のネタを元に、
何が面白くて笑ってしまうのかを「具体的に」考えてみよう。
まずは、見た目。
背丈は155cm、決してモデル体型とは言えない彼女が、
共にモデル体型といえる182cmのwith Bを引き連れる様子に、
ファーストインパクトだけでも笑いが起きる。
普段テレビで「スタイルのいい美男美女」ばかりを見せられるボクらは、
「あれ?いつも見てるような組み合わせと違うぞ?」という印象を受け、
そのヘンテコな【ギャップ】に笑ってしまうのだ。
また、3人共にビシッと決めたスーツ姿の中、
どこか浮いているブルゾンちえみのメイクの違和感(=ギャップ)も、
面白みを感じる1つの原因かもしれない。
彼女のネタは、もちろん言葉選びや間、音楽も含めて面白いのだが、
ここまで全体を通して面白く感じる理由の1つは、
この「見た目のギャップ」が大きいと思う。
どうやら人は、いつもと何だかちょっと違う「ギャップ」を感じ取ると
笑ってしまう生き物のようである。
だから私たちは、
真面目に怒る人の鼻に1本のはみ出た鼻毛を見ると、笑ってしまう。
カッコつけた若者の社会の窓が開いていると、吹き出してしまう。
もともと不潔に感じる人の鼻毛はただただ不快だし、
小学生の社会の窓が開いていても「開いてるよ」と指摘して終わりだ。
そこには、「見た目のギャップ」が大きく影響していた。
そのことを覚えておけば、日常生活の中でも、ちょっとした工夫ができる。
もしもアナタが部下を引き連れる上司だとしたら。
上司は普通、「厳格」。
だから、もし場を和ませたい会議があったら、
アニメ柄やキャラクターものの、
ちょっと可愛いネクタイを身につけると良いかもしれない。
周りからその話題に触れられたら、
「実は…アニメ好きなんだよね。」の一言で、
「厳格な上司」に垣間見えた「可愛い上司」というギャップが生まれ、
部下の心が解きほぐされる。