「こんにちは。宮崎から来ました。あやのです。よろしくお願いします。」
「クスクス…。」「えっ…」
これが私が大学の友だちと最初に話したときの反応です。
1年前の春、私は期待と不安でいっぱいでした。
東京で生活することになって、私は言葉のことは深く考えていませんでした。宮崎弁である語尾に「~~ちゃ」とつけるのをなくすだけでいいと思っていました。東京に行って標準語で話せと言われても、方言を出さなければ大丈夫だろうと思っていました。
最初に大学の友だちと話した瞬間、それだけじゃないということが分かりました。問題は方言だけではなかったのです。
友だちは何に驚いたのでしょうか?それは訛りです!
どうやら、当時の私は何を喋っているか分からないくらい訛っていて、今まで地方の訛りをあまり聞き慣れていない友だちは驚いたそうです。
ところで、「宮崎の訛りってどんなのだっけ?」と思う方も多いと思います。
分かりやすい例が数年前話題になった宮崎県小林市のPR動画。小林市に惚れ込んだフランス人が小林の魅力を紹介するものです。まるでフランス語のように聞こえていたその言葉は、実は小林地方の方言だった…。面白くて、衝撃的な動画です。
しかし、私の生まれ育った宮崎市内では、PR動画のようにきつい訛りでは話しません。どちらかと言うと、E-girlsの宮崎出身の2人が話している言葉に近いです。(ぜひ、クリックして聞いてみてください!)かなり「訛りが強いな」。と感じると思います。
上京したとき、私はまさにこの2人のような感じで話していました。
当時の私は標準語と宮崎のイントネーションの違いが本当に分からなくて、「やばいよ」って言われても何がどう違うのか理解できませんでした。
宮崎の訛り全開の私の存在は多くの大学の友だちに強い印象を与えたらしく、あやの=宮崎の訛りの子という印象が定着してしまいました。
みんなのイメージする宮崎は?というと…。
「東国原前知事=どげんかせんといかん」
「マンゴーしか思いつかない…」
実際、宮崎の若者は『どげんかせんといかん』は言わないです(笑)
大学という場は中学・高校のときと違って人数が多いし、クラスとかもないので、人との関係は広くて浅い。人の名前を覚えるのに苦労した人、している人も多いのではないでしょうか?
特に大学入ったばかりの頃はなかなか人の名前は覚えられないもの。しかし、そんな中みんな私のことをこう呼ぶのです。
「宮崎ちゃん!」「マンゴーちゃん!」
名前じゃなくて「宮崎の子」で覚えられてしまうという現実…。マンゴーとか、もう食べ物だし…。(笑)
新歓の時期には
「君、すごく訛っているね!出身どこ?宮崎?遠いねぇ~!ね!うちのサークル入らない?」という会話を先輩たちと100回くらいしました。(笑)
せっかく東京の大学に来たのだから、都会の子のようにかわいらしく、女の子らしく、華の大学生活をスタートさせたかったのですが…。すっかりお笑い担当になってしまった私。泣
こうして、私の大学生活が幕を開けたのでした。
(続きます)
