もくじ
第1回 2016-11-08-Tue
第2回 2016-11-08-Tue
第3回 2016-11-08-Tue
第4回 2016-11-08-Tue
第5回 2016-11-08-Tue

私の好きなもの
「ポケモン」

担当・秋田英美

第4回

それでは私のぼうけんの旅(イギリス旅行)をご紹介します。
……と言いたいところですが、バックパックを肩に食いこませて
毎日8時間ハアハア歩くだけの苦行生活だったため
写真がありません。残っているのは、手記だけ。

「私の好きなもの」というお題のしめくくりとして
手記をもとに旅をご紹介しながら、
私の性コンプレックスの原点だった「ポケモン」を
あらためて好きになれた理由を説明したいと思います。

旅とは、出会い。


二十歳にもなっていない小娘が書き散らしたものですから
どうか笑いながら見てあげてください。
こちらは先ほどのページでお見せした地図(湖水地方)上を
歩いたときの日記です。

湖水地方は山々が美しいのですが、その山をふたつ
登ったところで、飲んだくれのおじさんたち6名に出会い、
ビールをもらった感動が書かれています。

旅の目的を話すと、おじさんたちは
私をあたたかく応援してくれました。


こちらはジャックという男性と話したときに
方言が強くて会話ができず、補助のために使ったメモです。

イギリスでは高速道路を歩くことが法律で禁止されており
バスに乗るか、ヒッチハイクをするしかありません。
極貧の私はヒッチハイクをしてジャックに送ってもらい、
そのままジャックに「女の子はヒッチハイクをしてはいけない」
と、こっぴどく叱られたのでした。

女の子は二人以上で旅をするべきだ
といった内容がメモからわかります。
かなり言い合ったことも覚えています。
ひとりで歩くという行為は、とても危ないのだそう。

ちなみに、英語を話しても内容が伝わらなかったので
ジャックは私のことを「ホームレス」だと勘違いしてしまい、
その後何年も、私のことを気遣って連絡をくれました。
心やさしい男性なんです。


マンチェスターでは、恋をしました。
ホステルで一緒になったスペイン人の男の子4人と、
ジェニファーというスイス人と、愛さんという韓国人と
仲良くなってみんなでディスコに行きました。

毎日歩きつづけたので、肌は真っ黒に焼けて
筋肉も隆々としていた私のどこを好きになってくれたのか、
アルバートというスペイン人の男の子と交際しました。
青い髪のカレです。

翌年、アルバートは日本までわざわざ会いに来て
カメラを持っていなかった私のために、写真を現像して
手作りのアルバムをくれました。
いまはバルセロナでロボットの研究をしているそうです。
(つぎでさいごです)

第5回