仕事が苦しい糸井さんと、辛い古賀さん。

第3回 古賀さんは「ヒット」がわからない
- 古賀
- 自分でこういう言い方あれなんですけど、
ミリオンセラーというのを初めて経験してみて、
みんな『嫌われる勇気』っていう本のことを
全然知らないなって思って。
ミリオンセラーって、あまねく人たちのところに
届くものって思ってたんですけど。
- 糸井
- 大騒ぎしてるからね。
- 古賀
- でもみんな全然知らないし、
誰にも届いてないなって。
糸井さんの中で、
「ヒットするとはこういうものだ」
というのはあるんですかね。
- 糸井
- 『ほぼ日』を始めてからは、
もうヒット多様性になりましたね。
- 古賀
- ヒット多様性。
- 糸井
- これもヒット、あれもヒットになりました。
こっちはせいぜい黒字っていう程度だけでヒット、
こっちは結構売れたけどヒットとは言いにくいな…
みたいな、
ルールをいっぱい持つようになりましたね。

- 糸井
- でも、100万部に対して
5万部はヒットじゃないかというと、
5万部もヒットですよという言い方あるんだけど、
やっぱり100万部があることでの
信用度とか発言権とかはありますよね。
それを持つと、次に出したときには、
打ちやすくなりますよね。
それはとっても大事なことなんだと思うんです。
- 古賀
- うんうんうん。
- 糸井
- 『嫌われる勇気』は、
古賀さんっていう「黒子」、かける100万部だから。
2冊目は、だからもう既に、
「100万部の古賀」が出す本になる。
このかけ算がおもしろいとこだよね。

- 古賀
- おもしろいですね。
- 糸井
- 立て続け感が、すごく面白いんですよね。
一発屋って言葉に続いて
二発屋っていうの出ないかな。
- 古賀
- (笑)

- 糸井
- 三発屋はないのか。
それじゃ床屋(散髪屋)だよ、みたいな。