- 糸井
- きのう、「気まぐれラジお」やってて、気休めの……
- 古賀
- 鬼。
- 糸井
- そう。気休めを、みんな悪く言いすぎるよ、と。
気休めあってこその人生だし、
気休めで元気になったら、もうそれでいいんだよ、
みたいなことを…… - 古賀
- そのとおりですね。
- 糸井
- おれなんか、もう「気休めの鬼をめざす」って。

- 古賀
- (笑)
- 糸井
- 口からでまかせで言ってたんだけど、
けっこう、納得してて。
ぼくは、主役はじぶんじゃないんだけど、
じぶんが苗を植えたみたいな仕事、
いま増えてるんですね。 - 古賀
- そうですね。
- 糸井
- そうすると、その実った米やら果物やらを
食べてよろこぶひとがいるっていう、
循環そのものをつくるようになって、
それが、飽きないおもしろさになったんですよ。 - 古賀
- それは最初から、そのよろこびを得ようと
思ってやったことじゃないですよね。

- 糸井
- 大元はね。
解決してほしい問題があるからやるっていう
かたちはとってるけど、
でも、問題がなくても、やりたいんじゃないかな。 - 古賀
- そうですね、うん。
- 糸井
- 何でしょうね。
あとは、昔からよく言ってる、
お通夜の席でみんながたのしそうに集まってるという。
おれは、「だれがいてもいいよ」っていうお葬式を
すごく望んでるんですよね。
最後まで触媒でありたいというか(笑)。 - 古賀
- 「もうおれはいないし、主役じゃないけど、
きみたち、楽しんでくれ」。 - 糸井
- そうですね。
ぼくは、お葬式用の写真って、
たえず更新してますからね。 - 古賀
- (笑)
そうなんですか。 - 糸井
-
うん。
いま、2枚候補があって、
きょう死ぬと、どっちかになるんです。
それはもうほかのひとにも言ってあるし、
ものすごく楽しみにしてるんです。
その未来に向かって、きょうを生きてるんですよ、たぶん。まあ、古賀さんもここまで生きてきて、
そこから、ぼくの年までの間がすごく長いですから、
いっぱい、おもしろいことありますよ。

- 古賀
- たのしみです。
- 糸井
- そうたのしみにされるような、
おじさんでいたいですよね。
っていうことで、永田さん、締めてください。 - 永田
- ありがとうございました。
- 糸井
- つまんない締めだね。
- 一同
- (笑)
- 古賀
- ありがとうございました。