JAZZに興味がある人が増えているのに、
その「おたのしみ」への入り口が見つからない。
むつかしいこと言う「通」な人も多そうだし、
なんだか敷居が高い感じがする。
JAZZは逃げるわけじゃないけど、いつまでも遠い‥‥。

そういうお考えを、いっぱい聞きました。
この人たちが入り口にいたら、絶対に大丈夫。
JAZZといえば、山下洋輔さんとタモリさんでしょう!
お願いしました。お引き受けでございます!
「はじめてのJAZZ」というタイトルだけは決まってる。
じゃぁ、その中身はどうしましょうか。
土曜日の「ほぼ日」に集合してもらって、
さっそく打ちあわせをやりました。
まずはその様子を、まるごと、熱いうちにおとどけします。

イベントの詳細については
随時こちらに掲載させていただきます

はじめてのJAZZ イベントの様子はこちら!


第2回
枠のない自由は、つまらない。
第3回
俺の話を聞いてくれる?
第4回
ドラムソロについて。
第5回
ジャズの実況中継。
第6回
ジャズはつぶしが効くか?
第7回
タモリさんの坂道の思想。
第8回
「雰囲気だけはジャズ」の人。
第9回
ジャズを聞く醍醐味。
第10回
ライブハウスのおもしろさ。
第11回
ジャズ経営者の気質。
第12回
ジャズとボサノバの関係。
第13回
音楽と音楽のぶつかりあい。




糸井 前に
「山下さんのお宅に
 十五人ぐらい集まって、
 めいめいそこに転がっている楽器を
 勝手に演奏して、それをテープに録る」
ということを、やりましたよね。
山下 やったねー。
「フリージャズの実験」って言って。

糸井さんは、
すごい勢いでピアノを弾いていたよ。
糸井 山下さんがその時、
「なんでもやれ! 自由にやれ!」
って言うんです。

だからうれしくなって
興奮して自由にやっているうちに……
不自由になったんです。

だんだん、自分の持っている
パターンに陥っていっちゃった。
でも、山下さんが
いろいろやっているのを見ていると、
それはパターンになっていないんです。
「自由ってむずかしいんだ!」と思いました。
タモリ そうなんですよね。

自由って、
ひとつのカセになってくるんです。
逆に、ある程度カセがあると
自由になれるかもしれないですよね。

ほんとに自由にやるには、
やっぱりもちろんテクニックも
相当に要るし、それ以上に精神も……。
糸井 同じことをしないと決めた時に、
ふつうの人間がやれることには限度があって。
タモリ 限度、ありますよね。
糸井 山下さんは、
一時間半でも二時間でも、
なんでもやれちゃうんでしょう?
山下 いろいろなものの
組みあわせみたいなことだと思うんですけど、
それが音楽的におもしろければ
続くわけですよね。
ただ、自分でおもしろくない、
と思っちゃえる人は、
まぁそれなりにセンスがあるから
そう思うわけで、
それで煮詰まっちゃうんです。
糸井 ぼくは、すぐに
おもしろくなくなりました。
山下 (笑)途中で、わかっちゃったのね。
糸井 自分の限界が
悲しくてしょうがないんです。
で、新しい楽器をもらうと、
ちょっと、うれしいんです。

だけどすぐに自分が
同じリズムに入っちゃって、
いいかげんになっていく、
というのがイヤでした。

山下さんは「自由」を
ナメくさっているかのように、
たのしんでいて、羨ましかった!
タモリ 自由って、ほんとにむずかしい。
糸井 ジャズを追求していく中では
「フリーっていうのはなんなんだ?」
というところには、
かならず行くものなんですか?
山下 そうですね。
ジャズとは、
「その場で即興演奏をしなさい」
という音楽ですから。

ただ、ジャズも
非常に厳密な即興の仕方ではあります。
 
(つづきます)


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2004-12-24-FRI


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