ほぼ日曜日

ほぼ日曜日

開催終了

牧野植物園が
やってきた展。

期間2023年2月1日(水) -
2023年3月5日(日)
場所ほぼ日曜日
時間11:00〜20:00
入場料無料

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牧野富太郎(まきの とみたろう)
という、ひとりの植物分類学者がいました。
牧野博士が日本中の植物を観察し、
分類をするために
全国を駆け巡っていたのは、
いまから約100年前のことです。

「日本の植物分類学の父」と呼ばれ
94年の生涯で収集した標本は
なんと約40万枚にも及びます。
さらに、新種や新品種など
1,500種類以上もの植物を命名した牧野博士。
みずから観察して描いた
植物図のうつくしさでも、
その名前が広まりました。

展覧会タイトルにある
「高知県立牧野植物園」
高知県の山にひろがる広大な自然のなかで
牧野博士のことを伝えてくれる場所です。
すばらしいこの植物園を
おすすめしたい気持ちをもちながら、
東京・渋谷でひらく本展では
牧野博士という人物と膨大なお仕事の
ほんのひとかけらを、入口のように紹介します。

会場にならぶ植物図の複製は50点以上。
また、牧野博士の植物標本を撮影した
写真家・菅原一剛さんの作品も展示。
博士ゆかりの草木をつかった
tretreのブレンドティーも
高知からやってきます。

いまは寒くても、つぎの季節はもう春です。
だんだんと春に近づいていくときのように
こころあたたかな催しになると思います。
牧野博士のことをはじめて知る方にとっても
興味の入口になったらうれしいです。

「牧野式植物図」の複製を展示します。

牧野富太郎博士は、
植物図の名手でした。
たとえばこの「ヤマザクラ」の図は
代表作のひとつです。

「ほぼ日手帳2019」のデザインにもなりました。

たんなる図ではありません。
ひとつの植物をかたちづくる
器官やこまかな毛、ときには細胞まで
植物の全体像をとことん正確に描きます。
さらに、季節によって変わっていく姿まで、
ひとつの図にまとめてしまうのです。
その精密さは学術的な価値はもちろん、
アートとしても評価されてきました。

博士がのこした植物図は
スケッチなどもふくめ1,700点以上。
実物は約100年以上前のものなので、
資料保管の観点から
みなさんにご覧いただくのは「複製」です。
ですが、複製だからこそ
50点以上というたくさんの点数を
一度にご用意できました。
一般に公開されている図録や本に
収録されていない植物図も
いくつかセレクトしています。

コンピュータのない時代に、
すぐれた観察眼と知識をもって
緻密な線で描かれた植物図は
見れば見るほど発見があります。
ひとつひとつ、そのすごみを味わってください。

菅原一剛さんによる
標本写真を展示・受注販売します。

牧野富太郎は、高知県はもちろん
日本全国で植物採集をおこない、
約40万枚もの「植物標本」を収集しました。
わたしたちになじみのあることばで言うと、
「押し花」です。

この会場では、
写真家・菅原一剛さんが撮影した
植物標本の写真をご覧いただきます。

菅原さんは2021年11月から、
牧野植物園の協力のもと
牧野博士が収集した植物標本を被写体に
作品を制作してきました。
100年ほどの年月が経っているにも関わらず
植物はうつくしい姿をとどめており、
15K(!)という高精細のカメラが
その姿を写しとっています。

牧野博士の生誕160年となる
2022年4月24日には、
「センダイヨシノ」の写真で
地元紙・高知新聞の本紙を包み込む
特別ラッピングがほどこされ
おおきな反響をよびました。

▲菅原一剛さんのブログ記事にリンクします。

菅原さんは
「植物たちの肖像写真を撮るように
100年後の現在という時間の中で、
もう一度、生き物としてのすがたとして撮影したい。」
と語ります。
牧野博士の植物標本と
菅原一剛さんの撮影がかけあわさってうまれた
あたらしい「ボタニカルアート」をご覧ください。

展示されている額装の標本写真は
会場で受注販売もうけつけます。
また、この標本写真がおさめられた
作品集『Makino』も刊行され、
会場でもお求めいただけます。

▲菅原一剛さんへのインタビュー連載、全3回です。

受付は終了しました。(2023.3.6 AM11時追記)

tretreがつくる
博士ゆかりのブレンドティーも。

ほぼ日ではおなじみの
tretre(トレトレ)さんにもご登場いただきます。

「tretre」は高知県の仁淀川の源流域で
お茶やアメニティアイテムをつくっている会社です。
自生する山野草を手摘みし
釜炒り製法のお茶などをブレンドして
すべて手作業でつくられる
「摘み草ブレンドティー」は、
自然のおいしさと香りをたのしめます。

牧野博士ゆかりの植物をつかった
「Makino original blend tea」は
牧野植物園とのコラボレーションでうまれました。
「和のハーブティー」といえる味わいで
植物園のお土産としても
大人気の商品です。

この特別ブレンドを、
会場内の喫茶スペースでご提供します。
淹れたてのお茶をのんで、
博士の愛した植物や
高知のゆたかな自然に思いをはせながら
ほっとひといきの時間をお過ごしください。
お持ち帰りの販売もあります。

また、開催初日の2月1日には
tretreの竹内さんの解説のもと
「摘み草の飲みくらべ」ができる
ちいさなワークショップを予定しています。
こちらは【事前予約制】で、
2023年1月23日(月)午前11時より
受付を開始いたします。
このページからお申し込みください。
※「イベントレジスト」という外部システムを利用します。※ご案内できる人数にはかぎりがあります。
ご了承ください。

バイカオウレンの苗を販売します。

▲画像提供:高知県立牧野植物園

バイカオウレンは
とくに牧野博士が愛した植物のひとつと言われています。
早春にちいさな白い花を咲かせることから、
「春を告げる花」ともいわれる
常緑の多年草です。

この「苗」(ほんものの植物です)を
会場でも購入いただけます。
菅原一剛さんは
牧野植物園で購入した苗を
ご自宅の庭に植えたところ、
毎年、花をたのしめているそうです。

2月頃に花を咲かせる植物ですが、
時期がかぎられているのと
やはり自然のものなので、
展覧会期と開花は重ならないかもしれません。
その場合は「緑の草」の状態での販売になりますので
つぎの開花を気長にお待ちください。

「ほぼ日手帳2023 spring」で
牧野富太郎シリーズがかえってきます。

4月はじまりの手帳
「ほぼ日手帳2023 spring」に、
牧野富太郎コラボレーションが登場します。
「ほぼ日手帳2019」から3年間、
牧野博士の植物図をデザインした手帳は
お客さまからも毎年ご好評をいただき
今回が4度めとなりました。

これまでのコラボレーションでは
週間手帳のweeksのみでしたが、
手帳カバーや、いっしょにつかってうれしい
オリジナル文具もご用意しました。
植物図がデザインされた手帳は、
春を待つ気持ちがより高まりそうです。

牧野富太郎シリーズのラインナップや
それぞれのくわしい特徴は、
ほぼ日手帳のチームのふたりが
おしゃべりしながらご紹介する
こちらのコンテンツをご覧ください。

▲画像をクリック!

販売開始は2月1日(水)午前11時からです。

この展覧会場内のショップと
「ほぼ日ストア」(web)、
TOBICHI東京・京都をはじめ
「ほぼ日手帳」の取り扱い店舗でもお求めいただけます。

牧野植物園の
オリジナルグッズもあります。

牧野植物園内にある
「ボタニカルショップ nonoca(野の花)」では
博士の植物図がデザインされた
オリジナルグッズを販売しています。
人気アイテムのクリアファイルや一筆箋、
生誕160年を記念した和三盆などを
この展覧会場内のショップにて
とくべつに販売します。

東京ではなかなか実物を手にとって
選べる機会もすくない商品です。
ご来場の記念にどうぞ。

高知県立牧野植物園へ
ぜひおでかけください。

▲画像提供:高知県立牧野植物園

最後になりましたが、
この展覧会は「高知県立牧野植物園」のみなさんの
たくさんのご協力によって実現しました。
この場を借りて、ありがとうございました。

「牧野植物園」は
ほんとうにすばらしい植物園です。
約8ヘクタールの広大な敷地は
3,000種類以上の植物で四季が彩られ、
春には、桜だけでも約40種類が咲き誇ります。
山にひろがる自然に
植物が溶けこむように育つ空間は
憩いの場であるだけでなく、
牧野博士のことをわたしたちに伝えつつ
現在も植物研究をおこなっています。

この4月からは
牧野富太郎博士をモデルにした
NHKの連続テレビ小説『らんまん』も
スタートすることですし、
牧野植物園をまだ訪れたことのない方に
この場所の魅力を知ってほしい! というのも、
わたしたちがこの展覧会をひらいた
目的のひとつでした。

「牧野植物園がやってきた展。」に
やってきたものは、ごくわずかです。
やはり高知県の「牧野植物園」こそ
牧野富太郎博士のことと、
博士が愛した植物のことを
日本でいちばん知ることのできる場所だと思います。
ほんものを体験しに、ぜひ。
さいごに本気のおすすめでした。

■「高知県立牧野植物園」WEBサイト

協力(敬称略)

公益財団法人高知県牧野記念財団
高知県立牧野植物園

菅原一剛
strawberry pictures
tretre(トレトレ)
Botanical shop nonoca