怪・その2
「ほかの子の気配」
4年前から住んでいる現在の戸建てには、
引っ越し当初から、目には見えない、
4本足の生き物の気配を感じる時があります。
リビングで愛猫と遊んでいる時、
こたつでうたた寝している時、
敷物を踏んで傍にやってくる
もう一匹の気配を確かに感じるのですが、
振り向いても誰もいないのです。
先日も、左側に愛猫をはべらせながら
ベッドでうつ伏せに寝ころび、
本を読んでいると、
右側から徐々に
私の横を上がってくる気配があります。
そろそろ顔の真横に来るかと思った矢先、
反対側に寝そべっていた愛猫が飛びついて、
まるで焼きもちをやいたかのように、
追い払ってしまいました。
すべて、私の勘違いかもしれません。
ただ、特に悪さをするでもなく、
楽しんだり、くつろいでいたりする時に、
たまに様子を見に来る感じで現れるだけなので、
きっと前の住人に愛されていた、
少し臆病で、
でも好奇心いっぱいの子なんだろうなあと
想像しています。
(ひろみん)