怪・その28
「山から見ていた」
今大学生の娘が小学生のときの話です。
娘は学校帰りに
近くの公園でともだち数人と
遊んでいたそうです。
その公園は
裏がすぐ山になっているのですが、
遊んでいて、
ふと山の少し上の方を見ると、
黒っぽい服を着た、
体は人間の男性で、
首から上はベージュ色の
狐のようなものが
木の横に立って
こっちを見ていたそうです。
娘以外も何人か見たそうで、
みんな叫び声をあげて逃げたそうです。
賑やかで楽しそうだったから、
山の神様が見に来たのかな?
とか、
狐の子供が仲間に入りたくて
人に化けてきたのかな?
と、温かい思い出としたいのですが‥‥。
じつはその後、
見知らぬ男性が自殺した場所だったとわかり、
苦い思い出になっています。
(トト)