怪・その8

「白いふくらはぎ」



母から聞いた話です。

母の母、つまり祖母は、
母が中学生の時に癌で亡くなったそうです。

母には当時小学生の弟が二人いて、
学校に通いながら母親代わりをしなければならず、
大変な毎日だったそうです。

ある日裏庭にいると、
台所からまな板を包丁で叩く、
リズミカルな音が聞こえてきたので不信に思って覗くと、
台所に掛けられた暖簾の下から、
白いふくらはぎが見えたそうです。

弟たちの足ではありません。
怖くなって、隣のおばさんを呼びに行きました。

おばさんはその状況を見て、

「○○さん、
子供たちのことは大丈夫やから、
成仏して。」

と言ってお経を唱えました。

すると白いふくらはぎはスーっと消えて、
包丁の音もしなくなったそうです。

(ミルキーウェイ)

こわいね!
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2021-08-06-FRI