怪・その7

「金縛り中だったのに」



私は実家で、
頻繁に「金縛り」を体験しました。

それも、高校生になって、
自分だけの部屋を持った途端に
体験するようになり、
高校を卒業して実家を出るまで
それは続きました。

その現象がくる前というのは、
必ず、予感がします。

そして予感通りに
ちゃんと身体が動かなくなり、
目さえも開けられません。

毎回、目ぐらい開けたいと思って
全力を出すのですが無理でした。

そのうちに目が開くと同時に、
身体も自由になりますが、
毎度、酷い脱力感に襲われました。

一番怖かった金縛りの話です。

当時、ベッドで寝ていましたが
あ、またきたかと思っていると

足元にいる何かに、

掛け布団を引っ張られています。

足元の右側か左側か、
どちらかは覚えていませんが
ベッドの脇にいる何かから布団を取られまいと
必死で抵抗している自分がいます。

このまま布団をはぎ取られてしまったら、
無防備になった自分に
何か起きそうな気がしてならなかったので、
とにかく布団を強く握って抵抗しました。

金縛り中だったはずなのに。

今でも考えて、混乱します。

(akko)

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2021-08-06-FRI