HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
台湾のまど 青木由香の台湾一人観光局 ほぼ日支所
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秋は長白小館の酸菜白肉鍋。

空気は秋っぽくなってきましたが
まだ、晴れたら暑くて酷い目に遭います。
曇りで涼しくても、寒くて朝が辛いこともなく
半袖で窓は半開で日々を過ごしています。

ですが、台湾人は寒くなくても
秋だ冬だといって、
その季節らしいものを生活に取り入れます。
11月というだけで
寒くなくてもダウンを着るし(ビーサン履いて)
急に鍋屋に集結します。


偶然映り込んだ厚着に素足のサンダル台湾人。
上半身はどれだけ着込むの? というモコモコ具合。
この時私は、シャツ一枚。
偶然撮れたんで、半分です。すみません。

子供がシャツ一枚で隣のおっさんはダウンです。
寒いわけじゃなく、カレンダーの数字で着てしまうのです。
そう、急に鍋屋が混むのです。

日本人に大人気の長白小館(チャンバイシャオグァン)の
酸菜白肉鍋(スァンツァイバイロウグォオ)も
寒くなくても、
11月に入ったら、必ず予約が必要です。
週末は一週間前でも無理な時もあり、
日本人観光客にとって
あらかじめ予約をしなければならないのは
困りものです。
裏技があるんですが、
それは、勿体つけて後で教えます。


長白の鍋。セットメニューは
白菜の上に肉が乗っかって出てくるのがデフォルト。
酸菜白肉鍋は、中国の東北の料理。
寒くて長い冬を持つ東北地方で
保存食として漬けられた
白菜の酸味と豚バラが美味しい鍋。
酸っぱいのが好きじゃなくても
みんな気にいってしまいます。

この白菜の鍋、いろんな店で食べられるけど
私はローカル度満点の長白小館が好きです。
普段は肉が好きじゃない私でも
ここの豚なら酸っぱい白菜と絡めて食べたい。
というのも脂身だらけに見えるバラ肉をブロックの状態で
蒸して脂を落としているので脂身としてはもぬけのカラ。
鍋をグツグツ煮込んでも脂が浮いてくることもないんです。
それを大量の酸っぱい白菜の千切りと一緒に食べる。
ウーーッたまらない!

長白小館の特徴は、肉の下処理だけでなく
鍋のスープも日本人をくすぐるポイントがあり。
丸ごと入った花鰹に干し椎茸、干しエビ、カニがたっぷり、
ダシが日本寄りです。
高野豆腐も入っています。

私は調味料コーナーの壁に指導されている
調合は無視してパクチーは山盛りで
いつも香油(ごま油)と豆腐ようのペーストと
醤油と辛いタレでいただきます。


鍋を食べてるんだか、
パクチー食べてるんだかわからないくらい
パクチーを食べる。
最初から2杯はお椀につめこんで準備万端。
サイドメニューは少ないんですが
野菜の蒸し餃子と、同じ具の入った
韮菜盒(韮のお焼き)が鍋が煮えるまでの
ガルガルを抑えてくれるので
こちらも地味におすすめです。

鍋の頼み方は、
小鍋(2人前)・中鍋(3〜4人)・普大(5〜7人)・
特大(8〜10人)のセットから選んで頼むと、
白菜、肉のセットされた鍋以外に
2皿の豚・牛・羊から選べます。
セット以外にオプション具材もありますが
私はツウなので、鍋に入れるオプションには
最初から手を伸ばしません。
そして、よく観光できた人は
ツウぶって、ラムや牛のお肉を注文したがりますが、
ツウは、酸っぱい白菜鍋は黙って豚バラです。

実際の人数より少なめのサイズの鍋を頼み、
足りなければ酸菜(酸っぱい白菜)と肉を足す、
このやり方は賢さが光ります。
例えば、3〜4人でも大食いがいなければ
小鍋で十分。

白菜は、早々食べてしまいがちですが
我慢してちょっとクッタリ煮えるまで
待ってから食べるのが一番です。

米や炭水化物はあまり取らずに
ビールのみで鍋に立ち向かった腹の膨らみは
唸るほどの苦しさもすぐに落ち着きますから
唸るほど食べてくださいね。

さぁ、最後になりました。
11月に入ると予約が入りにくくなる店で
するっと入る裏技ですが、
自分が行きたい時に行きにくくなるので
やっぱり教えるのをやめます。

嘘です。

予約が集結するのは夜。
平日の昼間に行くか
夜であれば、17時ちょっと前からスタンばって、
お店の人に「予約したか?」と聞かれたら
「してないけど6時までに出る。」と言えば
入れてくれます。
中国語ができなかったら
手書きでも英語でも翻訳サイトをつかっても
「1時間でオッケー!」と伝えましょう。
オッケーが出たら、6時30分でも大丈夫?と
様子を覗き込むのもあり。
予約客は大体6時半か7時が多いんです。
電話で5時と予約しても断られますが、
現地に言って猫なで声を立てると行けます。
ぜひ行ってみてください!

前回、お店でイベントをやったsunuiも
この方法で平日の昼に鍋をいただきました。


sunuiの、イベント大大盛況で関係ない人3名もマジって
飛行機に乗って帰る前に、長白っときました。
長白小館
台北市光復南路240巷53號
02)2751-3525、(02)2711-2643
月休 台湾の重要な祝日 8月一ヶ月休み
11:30~14:00、17:00~21:00
2016-11-23-WED