なんだかつらそうなおとなのなかに
いきいきしあわせそうなおじさんがいる。
法事や結婚式でしか顔を合わせないけど
話せるかも、と思えるおばさんがいる。
そして、図書館で見つけた、あの本。
友だちといつもふざけて笑っているけど
そんな出会いがこころの奥で光をはなつときがある。
大人はいつだって、なにかを伝えたいと 思ってるのかもしれない。
まっすぐ早くだけじゃない、 たくさんのぐねぐねした寄り道が
彼らを大きくしたんだから。
たのもしくて魅力的な大人たちが書き下ろした、
「ほぼ日」がなかよしの本のシリーズ 「よりみちパン!セ」から
絵と言葉の贈りものをお届けします。
今回は、第V期発売分の10冊からどうぞ。


昔の日本人は、こんなふうに生活の基本的な
部分を「米」にたよってきたのです。
そんな大事な大事な米で造ったお酒ですから
それを原料とする日本酒が
どんなに貴重なものだったか、
なんとなくわかる気がしませんか。
大人になって海外旅行へ出かけたら、
その国のビールを飲んでみると
きっと楽しいと思いますよ。
日本のビールと見た目は似ていても、微妙に
味が違っていたり、はじめて出会うような
見た目をしたビールがたくさんあることに
気がつくはずです。
ワインは、他のお酒と比べても群をぬいて
バラエティ豊かで、
しかもそれぞれがキラリときらめく
個性的な魅力を持っている、ということ。
ワインのおいしさは
ひとつではない、ということです。
「一気飲み」なんて最低です。
頭が割れるように痛くなったり、
吐いたり、気分が悪くなる。
体に悪いし、味もわからない。
心をこめて造っている人にだって、
とても失礼になるのですから。


こどものためのお酒入門
山同敦子

(購入はこちらAmazon.co.jp)

もしかしてこんなタイトルつけたら怒られるかな?
中学生も多くの読者としてもつ「よりみちパン!セ」です。
中身はもうできていて、自信満々。
酒づくりの名人たちも、日本一の酒屋さんやソムリエも、
ぞれぞれのプライドをもって、
どうやったらお酒の魅力を
若い人たちにわかってもらえるか、
入魂の協力態勢で臨んでくれ、珠玉の原稿ができあがり、
楽しさあふれるレイアウトも終了しているというのに。

著者の山同さんと、さいごにきて、
じつはえんえん悩みました。

未成年はそれを味わうことが許されないのに、
まるで寸止めのようにも思えるこの本に、
意味があるのか?
あるいは、まるで、「ほれ、飲んでみれ」!
という誘いをかけているように受け取られるのではないか、
という疑念や迷いが、さいごのさいごで襲ってきたのです。
そんなときは、原点に戻る。それがいちばんです。
さて、どうでしょう。
未成年の方たちのご意見、
そして酒嫌いの大人、酒好きの大人の、
みなさんのご感想、お待ちしています!

(編集担当・清水檀)


「よりみちパン!セ」は、
理論社から刊行されている、
中学生以上すべての人向けの本のシリーズです。
アマゾンをはじめとする、
インターネットのお店でも扱っています。
(下の各本のリンクをクリックしてください。)
たのしく寄り道する気持ちで、読んでみてくださいね。




『みんなのなやみ』重松 清
『神さまがくれた漢字たち』白川 静 監修 山本史也 著
『いのちの食べかた』森 達也
『さびしさの授業』伏見憲明
『正しい保健体育』みうらじゅん
『14歳からの仕事道(しごとみち)』玄田有史
『不登校、選んだわけじゃないんだぜ!』貴戸理恵+常野雄次郎
『こどものためのドラッグ大全』深見 填
『ハッピーになれる算数』新井紀子
『ひかりのメリーゴーラウンド』田口ランディ



『バカなおとなにならない脳』養老孟司
『みんなのなやみ 2』重松 清
『オヤジ国憲法でいこう!』しりあがり寿+祖父江慎
『気分はもう、裁判長』北尾トロ
『死ぬのは、こわい?』徳永 進
『だれか、ふつうを教えてくれ!』倉本智明
『日本という国』小熊英二
『いま生きているという冒険』石川直樹
『演劇は道具だ』宮沢章夫
『男子のための恋愛検定』伏見憲明



『コドモであり続けるためのスキル』貴戸理恵
『世界を信じるためのメソッド
 ぼくらの時代のメディア・リテラシー』森 達也

『男子のための人生のルール』玉袋筋太郎(浅草キッド)
『生き抜くための数学入門』新井紀子
『おばあちゃんが、ぼけた。』村瀬孝生
『「美しい」ってなんだろう? 美術のすすめ 』森村泰昌
『オンナらしさ入門(笑)』小倉千加子
『ひとりひとりの味』平松洋子



『ひとはみな、ハダカになる。』バクシーシ山下
『ついていったら、だまされる』多田文明
『あのころ、先生がいた。』伊藤比呂美
『家を出る日のために』辰巳 渚
『「悪いこと」したらどうなるの?』藤井誠二+武富健治(マンガ)
『失敗の愛国心』鈴木邦男



『この世でいちばん大事な「カネ」の話』 西原理恵子
『カレーになりたい!』 水野仁輔(東京カリ〜番長)
『続・神さまがくれた漢字たち 古代の音』 山本史也
『童貞の教室』 松江哲明+古泉智浩(マンガ)
『叶恭子の知のジュエリー12ヵ月』 叶 恭子
『恋と股間』 杉作J太郎
『阿修羅(あしゅら)のジュエリー』 鶴岡真弓
『建築バカボンド』 岡村泰之
『だれでも一度は、処女だった。』 千木良悠子+辛酸なめ子
『こどものためのお酒入門』 山同敦子


挿画:100%ORANGE/及川賢治

2010-06-11-FRI



2006-01-10 その「みんな」って、クラス全員かどうかは、ほんとうはわからないよね。
2006-01-12 どうして誰も教えてやらないんだ
2006-01-15 「死んだあともその人が、宇宙のどこか、人の心のどこかで生きている、
2006-01-17 数学ができるようになるかどうかは,
2006-01-19 忘れちゃダメだ。あるものはある。
2006-01-22 では、友人がバッドトリップに陥ってしまったら
2006-01-24 「自分らしさ」を大切にすることを、
2006-01-26 どうやら良い仕事をしている人というのは、
2006-01-29 みんな他人には理解しえない孤独を生きています。
2006-01-31 本当は「やりてーぜ」「入れてーぜ」の二大テーゼがあれば
2006-02-02 人間はぼくらが思う以上にヘンテコな生き物で、
2006-02-05 最優先すべきは、「みんなが幸せになるには、どうすればいいか」
2006-02-07 「わかるから認める」という論理は、
2006-02-09 この世に生まれてきて、赤ちゃんは、最初になにを思ったろう。
2006-02-12 「耳」に関する「物語」は一段と凄惨さを帯びてきます。
2006-11-27 案外、すごくモテる人は、個性が強い人よりも、
2006-12-01 世界が、算数の足し算や引き算のように単純にできているのなら、
2006-12-04 「一人前のおとな」に「なりやすい人」と「なりにくい人」がいる。
2006-12-07 じつは、福沢諭吉の『学問のすすめ』には、
2006-12-11 もし、あなたが障害者について知識をもっていたとしても、
2006-12-14 生まれたばかりの子どもにとって世界は異質なものに溢れています。
2006-12-18 他人がやっている稽古をよく見ている俳優は演技も格段に上達します。
2006-12-25 たとえばここにお饅頭が四つあって、自分を入れて仲間が五人いるとする。
2007-07-09 お母さんとお父さんの喜ぶ、そして先生も喜ぶ女の子になるということは、
2007-07-12 お年寄りたちはそのことを苦にしているようには見えなかった。
2007-07-16 なにかを見て、どれだけいろいろな感じかたができるか。
2007-07-19 この本の目標は、「とは」力と「なぜ」力をつける、です。
2007-07-23 理想や正しいことばかりでは、にんげん生きてはいけません。
2008-05-26 だましてお金をまきあげてやろうと手ぐすねひいている人たちは、
2008-05-29 人間の頭の中には、保守的な部分と、革新的な部分とがある。
2008-06-02 子どもであっても、たとえば「殺人」を犯したら、
2008-06-05 「人間というのは、人の間に生きてるから、人間なんだ」
2008-06-09 もし、息苦しいほどいまの自分がたよりなく感じられるなら。
2008-06-12 学校の教科書に書いているわけでもないのに、
2010-05-11 「貧しさ」は連鎖する。それと一緒に埋められない
2010-05-14 辛いカレーに限らず、始めは苦手(嫌い)だったはずの味が、
2010-05-21 迷惑ってのは、「かける」もんだから。人に迷惑をかけないってことは、
2010-05-25 やっかみが人間を美しくすることはありません。
2010-05-28 センズリは相手がいなくてもできますが、セックスは、
2010-06-01 それは、これを身につけているのが、神仏であれ、私たち人間であれ、
2010-06-04 「家」をつくるときの最初のプロセスは、いうまでもなく、
2010-06-08 経験する前は、映画に出てくるような美しくてロマンティックな



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