おとなの小論文教室。

受験のテクニックとして、小論文の書き方を勉強した?
その後は、ナイスなテキストを書いていますか?
考えること伝えることの愉快を、ここで味わいましょう。
ありがたいことに、小論文というものを
考えたり、たのしんだり、たくさん読んできた
カジュアルで優しい先生がいるんです。
さぁ、山田ズーニー先生、お願いしまーす。

Lesson916
表現者は枯れない

マンガ家が、
フラフラになって倒れるまで努力しても、
何も浮かばなくなり、チカラ尽きて
引退する‥‥、

「作家が枯れる」、

朝ドラのワンシーン、時代背景は約20年前だ。

この時代は確かにそうだったなあと思う。

枯れたら書けなくなるという先入観が支配しており、
私もそう信じこまされていた。

でもいま、このシーンに思うのは、

「表現者への基礎教育の不在」。

才能や感性にまかせっぱなし、頼りっぱなしで、
基礎となる思考力が教育・訓練されていない。

感性、とっても大切だと思う。
才能がある、素晴らしいことだ。
表現のために古今東西幅広く吸収する、すごく大事。

でもそれは、
自ら考える力とセットであってほしいと私は思う。

「自ら考える力」。

人は日々なにかを感じ・想っている。

その言葉にならない、
ひっかかり・ときめき・ざらつきが、
その人の表現したいものの芽だ。

その正体を掘り当てて、汲み上げるのが、考える力だ。

考える力をセットで鍛えていけば、
決して「感性の商人」にはならない。

感性の商人と私が呼んでいるのは、
時代の感性にウケそうなものを、
あさり、集め、ストックして、

それを自分の腑に入れたり消化することなく、
ウケる・ウケないをモノサシに、

ただ表面的に切り張りして売る人のことだ。

考えず、自分の中からは何も表現せず、
それゆえ、せっかくのその人の持つオリジナリティは、
発揮されないまま持ち腐れる。

ストックは尽きれば枯れる。

でも考える力が日常的に訓練されていれば、
ストックしたネタを書き尽くした、枯れたと思っても、

また次の、ちょっと深い地層から言葉が出てくる。

その地層を出しつくしても、
また次、また次‥と、やがて心の地下2階のような層から、
表現したい主題を導き出せるようになる。

地下2階へと掘り下げて表現したものは、
まるで地下水が外と通じているように、
ウケようとせずとも、普遍的で、外に通じやすい。

そうして考える筋肉が鍛えられていったら、

こんどは、まわりの人の心の地下2階を、
時代や社会の地下2階を、
考察して、潜って、表現できるようになる。

そうして自らのより深い部分から主題を、
他者や、他者とのかかわりから主題を、
時代や社会の根本から主題を、

エリアを変えて導き出せるようになる。

書いても売れるかどうかは別だけど。
自分の書くペースや限度を超えてしまって、
カラダや内面の体調を壊してしまったら別だけど。
体調面から考える力や機能を失ったら別だけど。

自分の頭で掘り下げて考えて、
主題を導き出すことができれば、
その力が日常的に訓練され続けていれば、

行き詰まらない、狭まらない。

「表現者は枯れない」

と私は思う。

先週のコラムにいただいた
読者のおたよりを2通紹介してきょうは終わろう。

<投稿をよく採用してもらいます>

私は地元FM局の朝の番組が好きで、
話を盛るでも作るでもなく、
ただ、自分の感じたことをよく送っているんです。

番組DJに、よく採用してもらうんです。

すると、「あなたばかりずるい」や
「作り話でしょ」という声が聞こえてきて。

不思議と怒りはないのです。
なんで、これを嘘だと思うんだろ??って思うんです。

アンテナを延ばしキャッチする力を
つけてきたように思うのです。

夫は自衛官なので、
夫の母の葬儀には自衛隊の制服で居たのですが、

親戚のおじ様達は胸についている
色とりどりのバッジ(賞詞)が気になり

「○○くん、それ凄いね」

って言うんです。
おしゃべりが得意ではない夫は
「はい」と笑顔で答えるだけ。

そこですかさず、私は夫に
「紫色のこれは国家の行事に出たから貰ったんだよね。
これは○○だと貰えるんだよね」と聞いて、
それぞれの意味を伝えると、
おじ様達は満足そうに

「なるほどね〜凄いね」

と、なる訳です。

少しでも、何かをキャッチしたら
引き出しの中にしまっておきます。
何かの会話で、その引き出しを開いたことで
繋がる縁もあるんです。

「人が何を知りたくて、何を聞きたいか」

それを感じ取る力を学生時代の課題で
訓練してきたように思います。
(なう子)

<人と自分の深みを掘り下げていった結果>

人を治療する仕事を始めた頃、
からだのどこを診れば良いのか分からず、
途方に暮れることがありました。

分からないなりにからだの仕組みを学んだり、
色んな患者さんを対応したり、
そんな日々を繰り返すうちに、自分の中に

「基準となる物差し」

が少しづつ出来てきました。
そうなると、常連の患者さんの場合、

「いつもに比べてどうか」

はじめての方は、

「他の人に比べてどうか」

と考えられるようになりました。
自分の感覚そのものが鋭くなったわけではないですが、
積み重ねの結果「軸となる基準」が出来たことで、

違和感に気づきやすくなったように思います。

そうなると、

「なぜこうなったのか」
「どうしたらいいのか」

を考えられるし、
施術の後の変化もとらえられるようになりました。

指先の感覚などはなかなか鍛えられなくて、
かなり素質がものを言いますが、

自分の軸は訓練しだいでなんとかなります。
その軸は、

ふと感じる引っかかりなどをないがしろにしないこと、

自分の大事にしたいものを見失わないこと、

で育てられます。
さらに、思うように行かなかったり、
予想以上の結果になったり、
という現実からのフィードバックで、

軸そのものが変わっていくこともあります。

そうやって
人と自分の深みを掘り下げていく作業で、
出来ることも増えて

自分が自由になっていくように思います。
(たまふろ)

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表現して人とつながる勇気のレッスン!



『理解という名の愛がほしい。』
河出文庫

会社を辞めた私がツラかったのは、まわりが
平日の昼間うろうろしている
無職のおばさんと見ることだった。

それまで仕事をがんばって経験を積んできた
他ならぬ私をわかってほしい。

この発想・考え・想い・感性が、
かけがえなく必要とされたい。

理解という名の愛がほしい。

「理解されたいなら、自分を表現しなきゃだめだ。」

やっとそう気づいた私は、
インターネットの大海原で
人生はじめての表現へ漕ぎ出した。


山田ズーニーワークショップ満員御礼!

いったんウェイトリストを締め切ります。

2017年6月開講したワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」
にたくさんのお申込みをありがとうございました。

大好評で即日満席、
2期、3期、4期と増設するも追いつかず、
1年待ちのウェイトリストのみ受け付けておりましたが、
現在までに12期分のお申込みがあり、
2年待ち以上の方が出てくる見込みが強くなりました。

責任を持って対応するため、
ここでいったんウェイトリストを締め切ります。

言葉の表現力をつけたいと
申し込んでくださった方々の想いを大切に
受け入れを進めてまいります。


●この講座に対するすべてのお問い合わせはこちらへ。

お問い合わせ先 
毎日文化センター東京 TEL03-3213-4768

http://www.mainichi-ks.co.jp/m-culture/each.html?id=491

2018年以降、東京開催、詳細未定、1年待ち。

*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。


ワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」

――3回で一生ものの書く力・話す力が育つ

書くことによって、人は考える。
自分の内面を言葉で深く正しく理解する。
そのことにより、納得のいく選択ができるようになり、
意志が芽生える。

さらに、

言いたいことを、相手に響くように伝えられるようになる。
インターネット時代に、広く社会に
説得力を持って自分の考えを発信できるようになる。

書く力=想い言葉で表現するチカラを鍛えれば、
自分を知り、自分を表現することができる。

自分の想う人生を、この現実に書いて創っていける。

あなたには表現力がある。

山田ズーニーワークショップ型実践講座、
2017年6月東京で開講しました!


「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.comまでメールでお送りくださいね。

注:講演など仕事の依頼メールは、
上記アドレスに送らないでください。
山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)に
直接ご連絡いただくか、
山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をお問い合わせのうえで、
ご依頼くださいますようおねがいします。


★出演情報などお知らせのあるときは
 山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)にも掲載します。



『半年で職場の星になる!
 働くためのコミュニケーション力』
 ちくま文庫

あなたが職場の星になる!コミュニケーション術の決定版。
一発で信頼される「人の話を聞く技術」、
わかりやすい報告・説明・指示の仕方、
職場の文書を「読む技術」、社会人としてメールを「書く技術」。
「上司を説得」するチカラ、通じる「お詫び」、クレーム対応、
好感をもたれる自己紹介・自己アピールのやり方。
人を動かし現場でリーダーシップを発揮する表現力から、
やる気が湧き・上司もうなる目標の立て方まで。
この1冊で仕事のフィールドで通じ合い、チームで成果を出していける!
自由はここにある!


ラジオで、山田ズーニーが、
『おかんの昼ごはん』について話しました!

録音版をぜひお聞きください。
「ラジオ版学問ノススメ」(2012年12月30日~)
 インターネット環境があれば、だれでもどこからでも
 無料で聴けます

 聴取サイトは、http://www.jfn.co.jp/susume/
 (MP3ダウンロードのボタンをクリックしてください)
 または、iTunesからのダウンロードとなります。


ほんとうにおかげさまで本になりました!
ありがとうございます!


『おかんの昼ごはん』河出書房新社
「親の老い」への哀しみをどう表現していいかわからない
私のような人は多いと思います。
読者と表現しあったこの本は、思い切り泣けたあと、
胸の奥が温かくなり、自分の進む道が見えてきます。
この本が出来上がったとき、おもわず本におじぎをし、
想いがこみ上げいつまでもいつまでも本に頭をさげていました。
大切な人への愛から生まれ、その先へ歩き出すための一冊です。



『「働きたくない」というあなたへ』河出書房新社
「あなたは社会に必要だ!」
ネットで大反響を巻き起こした、おとなの本気の仕事論。
あなたの“へその緒”が社会とつながる!



『新人諸君、半年黙って仕事せよ』
―フレッシュマンのためのコミュニケーション講座(筑摩書房)
私は新人に、「だいじょうぶだ」と伝えたい。
「あなたには、コミュニケーション力がある」と。
            ――山田ズーニー。



『人とつながる表現教室。』河出書房新社
おかげさまで「おとなの小論文教室。II」が文庫化されました!
文庫のために、「理解という名の愛がほしい」から改題し、
文庫オリジナルのあとがきも掲載しています。
山田はこれまで出したすべての本の中でこの本が最も好きです。



『おとなの進路教室。』河出書房新社
「自分らしい選択をしたい」とき、
「自分はこれでいいのか」がよぎるとき、
自分の考えのありかに気づかせてくれる一冊。
「おとなの小論文教室。」で
7年にわたり読者と響きあうようにして書かれた連載から
自分らしい進路を切りひらくをテーマに
選りすぐって再編集!



▲文庫版でました!
 あなたの表現がここからはじまる!

『おとなの小論文教室。』 (河出文庫)


ラジオ「おとなの進路教室。」
http://www.jfn.co.jp/otona/

おとなになっても進路に悩む。
就職、転職、結婚、退職……。
この番組では、
多彩なゲストを呼んで、「おとなの進路」を考える。
すでに成功してしまった人の
ありがたい話を聞くのではない。
まさに今、自分を生きようと
もがいている人の、現在進行形の悩み、
問題意識、ブレイクスルーの鍵を
聞くところに面白さがある。
インターネット、
ポッドキャスティングのラジオ番組です。



「依頼文」や「おわび状」も、就活の自己PRも
このシートを使えば言いたいことが書ける!
相手に通じる文章になる!

『考えるシート』文庫版、出ました。



『話すチカラをつくる本』
三笠書房

NHK教育テレビのテキストが文庫になりました!
いまさら聞けないコミュニケーションの基礎が
いちからわかるやさしい入門書。



『文庫版『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
ちくま文庫

自分の想いがうまく相手に伝わらないと悩むときに、
ワンコインで手にする「通じ合う歓び」のコミュニケーション術!


『17歳は2回くる―おとなの小論文教室。III』
河出書房新社


『理解という名の愛が欲しいーおとなの小論文教室。II』
河出書房新社


『おとなの小論文教室。』
河出書房新社


『考えるシート』講談社


『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
筑摩書房



『伝わる・揺さぶる!文章を書く』
PHP新書

内容紹介(PHP新書リードより)
お願い、お詫び、議事録、志望理由など、
私たちは日々、文章を書いている。
どんな小さなメモにも、
読み手がいて、目指す結果がある。
どうしたら誤解されずに想いを伝え、
読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、
心を揺さぶる表現の技術。
(書き下ろし236ページ)



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