白いシャツをめぐる旅。2020 わたしのマスターピース。 白いシャツをめぐる旅。2020 わたしのマスターピース。
08 きれいめでエレガント、でも気負わずに着られる。INDIVIDUALIZED SHIRTS
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今回が3度目の登場となる、
INDIVIDUALIZED SHIRTS
(インディビジュアライズド シャツ)。
アメリカのシャツメーカーです。
(昨年のコンテンツで、社長である
James Heiserさんに取材をした様子、
こちらからをお読みくださいね!)



メンズシャツのメーカーに、
レディースウェアをつくってもらう、という
ちょっとめずらしい展開で、
これまで、ディテールにメンズっぽさを残して
女性向けにリ・デザインしたものや、
男性も着られるオーバーサイズのものを
紹介してきました。



そして今年は、女性のための
うんとかわいいシャツが! 
去年のようなビッグシルエットではなくて、
といってジャストフィットではないけれど、
もう少しだけ体に沿ってくれる感じのバンドカラーシャツ。
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▲INDIVIDUALIZED SHIRTS バンドカラースモックシャツ

 ¥24,200(税込み)
このかたちは、ここ数年、
インディビジュアライズドシャツの日本仕様として
定番になっているものを基本にしました。



広報の柳さん、
今年、いちばんの違いはなんですか?



「より女性らしさが強くなっていると思いますよ。
定番と違うところは、生地です。
通常はオックスフォードやリネンを使うところ、
『白いシャツをめぐる旅。』のシャツは、
ブロードを使用しています。
くわしく言うと“ピマコットンソリッド”というもので、
ハリがあって、よりエレガント感があるんです」
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なるほど。キーワードはエレガント。
たしかに、エレガンスとオーセンティックの
両方が、ちゃんとありますね。



「バンドカラーのシャツって、
割とカジュアルなものだと思うんです。
それでリネンだと、さらにカジュアルになる。
でも、ピマコットンのちょうどいいハリで、
シャツ感がきれいに、しっかり出せて、
きれいめでエレガントな方向に寄せたイメージが出ました」



肩は、ちょっと落ちるくらいで、
身頃は前立てがなく、ちょっと短めの着丈。
ゆったりしています。



「裾は、通常のインディビジュアライズドシャツだと
ラウンドなんですけど、
あえて、スクエアカットにしています。
着ると、まっすぐになるように。
シルエットもAラインじゃなくて、
絞りもなく、まっすぐストンと落ちるかたちです。
身幅を結構広くとってありますし、
肩が落ちるから、袖ぐりも楽にきていただけますよ」
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ためつすがめつ見ていると、
ステッチ幅がうんと細いのに気づきました。
キワキワを縫っています。
細かいところまできれいな
縫製のクオリティは変わりません。



「運針数、つまり針目が細かいのも特徴です。
アメリカでこの細さは、うちだけです。
アメリカのシャツって、一般的には、
いわゆるクォーターインチといって、
5~6ミリのステッチ幅が一般的ですけれど、
こうした細いステッチの方が
エレガントな感じになりますからね」
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縫い代も細くて、上品。
透けても、きれいに見えます。



「縫い代の細さっていうのも特徴の一つで。
“細巻き縫い”と呼ばれる仕様です。
この細さで縫えるっていうのが、
高級シャツの証でもあると思っています。
今回のブロード生地は、
こうしたディテールが、
オックスフォードのシャツよりも
わかりやすく出る素材だと思います」



このサイズ感でバンドカラーというのも、
いいバランスですよね。



「バンドカラーって、普通のシャツよりも
カットソーみたいに普段着っぽく使えて、
でもカットソーより上品で、
女性っぽさもすごく強調されると思うんです。
気負わずに着ていただけるシャツかなって」
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きれいめでエレガントだけど、
気負わずに着られる。
インディビジュアライズドシャツを
知っている人にはとくに、
これまでのイメージを覆すシャツかもしれません。
きれいだなあ。



ところで、お洗濯の話を聞かせてください。
インディビジュアライズドシャツでは、
どんな洗い方を推奨してるんですか?



「基本、洗濯機で大丈夫です。
アメリカは乾燥機に入れちゃう文化ですから。
彼ら、カジュアルなシャツは乾燥機にもかけますよ。
今回は、おすすめしませんけれど」



えっ、シャツも乾燥機入れちゃうんですか? 
縮まないんですか?



「縮むのが前提でサイズを選ぶんだそうです。
まあそれはアメリカの話ですから、
このシャツは、デリケート洗いで。
ネットに入れていただいたほうがいいですね」



プレウォッシュするといいらしいですね。
(と、このコンテンツの取材をしながら、
「洗濯ブラザーズ」もすすめていたわたくし武井、
しったかぶりをしています。)



「そうですね。襟やカフスのところは、
先に手洗いしたり、
うすめた洗剤をつけてブラシで軽く叩くケアをしてから
洗ってあげると、きれいに皮脂よごれなどが落ち、
長く着ていただけると思います。
白シャツってやっぱり、汚れが特に目立っちゃうので」
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やっぱりそうですか。
アイロンはどうですか? 



「好みですけれど、このシャツには、
かけて着ていただいたほうがいいかな」



はい、そのほうがきれいに着られますね。



「はい。
前回の洗いざらしが魅力のオックスとは
ちょっと違う印象になるかなと思います。
ボタンダウンやオーバーサイズだと
洗いざらしで着ていただいても、
結構それがさまになったりするんですけど。
これはやっぱり、ある程度プレスをかけた状態で
着ていただいた方がいいと思いますよ」



カジュアルだけどエレガント、ってところを
強調して着たいですもんね。
どうも、ありがとうございました!



INDIVIDUALIZED SHIRTS

http://www.individualizedshirts.jp/
(次回は、ちょっととくべつなシャツづくりをしている、
初登場、京都のTALK TO MEです。おたのしみに!)
2020-04-16-THU