46歳になったばかりの主人を亡くしました。
前年の12月に診断がおり、
ステージ3~4の腺癌と診断されました。
主人は焼き鳥店を父と営んでいたのですが、
独立したいと準備をはじめていた最中でした。
「治療がうまくいけば」と未来を考えて、
お店の準備は止めないと決め、入院しました。
主人はだんだん病院食もとれなくなり、
口の中を冷やしたいとシャーベットのようなものしか
食べなくなっていきました。
そんな主人に付き添っていると
私も食事ができなくなっていて、
(職場ではなるべく食べるようにしていましたが)
主人は必ず「めし食ってくれば?」と
言ってくれていました。
最後の頃には声も出ず、ペンを持っても
やっと文字にできる状態で、
小さなメモに「めしくった」と書いてありました
(これが彼の最後の言葉になりました)。
彼とは同級生で、
23歳で結婚して子どももなかったので
「お互いが死ぬときについて」は
かなり話していました。
延命処置はしない、苦しそうであれば
痛みだけは取り除いて欲しい、できれば尊厳死を、等。
彼の母は「あの子の望みであれば尊重する」と言って、
彼の心臓が止まるそのときまで貫いてくれました。
その後、焼き鳥店は彼の弟が助けてくれて
今年で7年目を走っているところです。
(まるちゃん)