さよならは、こんなふうに。 さよならは、こんなふうに。
昨年連載した
訪問診療医の小堀鷗一郎さんと糸井重里の対談に、
大きな反響がありました。
あの対談がきっかけとなって、
ふたりはさらに対話を重ね、
その内容が一冊の本になることも決まりました。



小堀鷗一郎先生は、
死に正解はないとおっしゃいます。
糸井重里は、
死を考えることは生を考えることと言います。



みずからの死、身近な人の死にたいして、
みなさんはどう思っていますか。
のぞみは、ありますか。
知りたいです。
みなさんのこれまでの経験や考えていることを募って
ご紹介していくコンテンツを開きます。
どうぞお寄せください。
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illustration:綱田康平
003 どんなお葬式にするか、考えていないあいだに。
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親が病院で亡くなりました。
そのまま病院にいると、
びっくりするくらいすみやかに、
病院と提携している葬儀屋さんがやってきて
「どんな葬儀にしますか?」と
訊いてきます。



親が亡くなったばかりなので、
もちろん家族はみんな冷静ではありません。
「戒名の値段はこれ、棺はこういうものに」と、
いろんなものがどんどん決まっていってしまいます。
気づいたら3百万円近くの
見積もりができあがっていました。



そのとき、兄がふと
「お母さんは、戒名ついてよろこぶかな」
と言い、我に返りました。



兄は手にした見積書を見て、
ペンを持って×をつけはじめ、
葬儀は親戚だけを呼んだ、
簡易なものにしました。



生きるのも自分だし、死ぬのも自分です。
なにがよい、悪い、というものでもありません。
兄のような人がいてよかった、と思いました。



(N)
2020-11-07-SAT
小堀鷗一郎さんと糸井重里の対話が本になります。


「死とちゃんと手をつなげたら、
今を生きることにつながる。」
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『いつか来る死』
小堀鷗一郎 糸井重里 著

幡野広志 写真

名久井直子 ブックデザイン

崎谷実穂 構成

マガジンハウス 発行

2020年11月12日発売


発行を記念して、
オンラインのトークイベントを行います。



日時:11/25(水)19:00

全国の紀伊國屋書店と紀伊國屋WEBで
『いつか来る死』を
ご購入くださった方に
お申し込みいただけます。
(紀伊國屋書店の会員登録が必要となります)
申込方法や期間など、
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