
はじめはジャムの味見から
- 田中・もも
- パンラボのみなさん、こんにちは。
今日は新発売となる、2016年の
「おらがジャム・あんず」について、
みんなで実験をしながら、おいしい食べかたを
見つけられたらと思っています。
- みなさん
- よろしくおねがいしまーす。

- こちらの「感じるジャム」というのは?


- こちらも「ほぼ日」で販売しているので、
持ってきてみました。
みっくすジャムのシリーズ「感じるジャム」の
ママレードカルテットとみっくすベリー、です。
こちらも相性のいいパンなどがあれば、
ぜひ教えていただけたらと思っています。

- では、まずは最初に、
ジャムだけで食べるのはどうでしょう。

- それがいいかもしれないですね。
じゃあまずは堀さん、いきますか?

- あ、はい、ぼくから。
えっと、じゃあ
(ぱくっ)‥‥あんずのおいしさが、
あんずの味が、おいしいです。

- 一同
- (笑)

- なんだか無理矢理言わせたみたいに
なってしまいました(笑)。

- いや(笑)、おいしかったです。
おいしかったんですけど、あまりに急で‥‥。

- では、ぼくも‥‥旨い。
あんず、大好きなんです。
子供のころ、駄菓子屋であんずのお菓子、
食べませんでした?

- ありましたね。「あんず棒」とか。

- 子供のころ食べた味って、
ずっと残るじゃないですか。
ぼくにとってあんずは、そういう存在なんです。
だからあんずというだけで大好きなんですけど、
これはこれでまた、おいしかったです。
すごく。

- ペクチンとかを追加してないですよね。
水分多めで、むりやり固めてない。
日本のくだものの感じを活かしていて、
みずみずしい感じがあるなと思います。
だから、日本の小麦のパンと
相性がいいんじゃないかな、と思いました。

- やっぱり産地が同じもの同士は
相性がいいんですか?

- そうですね。合うことが多いです。
このジャムの材料は、長野のあんずなんですか?

- そうなんです、長野県千曲市の「あんずの里」で
初夏に収穫したあんずを使って製造しています。
長野はあんずの生産量日本一で、
なかでも千曲市の生産量が、県内で一番多いんです。

- みなさん
- へえ~。

- せっかくだから、ほかのジャムもいきましょうか。

- そうですね。
じゃあ次はこの、きれいな色のママレードを。

- (ぱくっ)うん。これも旨いですね。
苦味もちょうど良くて、いいな。
またちょっと食感が違う感じ。

- あ、おいしい。

- ママレードって、一般的に
わりと苦いイメージがあると思うんですが、
これは苦くないんです。

- そしてこのジャム、意外性がありますよね。
別々のパズルのピースを組み合わせてるのに
ぴったりきている感じというか。
「この苦味なら、この甘ずっぱさが来るぞ」
みたいな予想を、
いい意味で裏切ってくれるというか。

- こっちもいってみます。
「感じるジャム みっくすベリー」。
‥‥お、見た目からごろっとしている。
(ぱくっ)いろんな味がする。

- ブルーベリーが中心線ですけど、
味わううちに、だんだんいろんな風味が
してくるのがたのしいです。
あと、ミックスジャムってたいてい
「違うもの同士を合わせました」
といったものが多いけど、
これはぜんぶ同じ系統なのもおもしろい。


- 体に悪いもの、まったく入ってないですよね。
だから、食べ終わったあとの
舌に残る感じが、すごくやさしい。
安心して食べられるし、いいですね。

- 正直どのジャムも、食べたことのない
チャンネルを刺激してくれるというか、
なんだかちょっと初めてな感じがあります。
おいしいですね。
くるみパン+あんずジャム

- では、パンと合わせてみますか?

- 行きましょう。

- パンとジャムの順列組合せでやります?
でもこれだけあるから、それは大変か。


- インスピレーションでいいんじゃないですか。

- じゃあ、インスピレーションで。
インスピレーション、いろいろあるんですけど‥‥。

- はい、ぜひ。

- まずはくるみパンがいいかな、と思って。
というのが、長野に行くとけっこう、
畑の横とかにくるみの木があるんですよ。
だから、あんずとも合うんじゃないかな。

- なるほど、そういう視点だ。
「同じ土地のものは合うにちがいない」。

- おおー。

- まずは「withバター」でいってみようかな。
では、くるみパンを切って、
ジャムとバターをのせて‥‥みなさんどうぞ。


- (ぱくっ)
あ。
バターを……あいだに挟むと、
全部おいしくなる。これ、やばいです。

- めちゃくちゃ合いますね。

- バターがすごくいい接着剤になって、
おいしい感じがするんだよな。
危険だ。

- 旨いですね。
そしていま、たまたまちぎったところが
くるみの少ない部分だったんですが、
くるみ部分がもっと多くてもいい。
あ、ほぼ日のみなさんもどうぞ。
ぼくら、いつもこういう取材のときは
編集者もカメラマンも全員で食べるんです。

- じゃあ、いただきます。
‥‥あっ、バターおいしいですね。
バターとあんずジャム。


- おいしい。これ、合いますね。

- いっつも思うけど、
くるみパンっておいしいんだよな。
そしてこのジャムをつけると、
甘みと酸味と香ばしさと全部がやってきて、
なおおいしい。

- これ、けっこうクラシカルな組み合わせという
気がするんですよね。
ジャムとバターの華々しい感じに、
くるみの素朴な感じが、落ち着きをくれるというか。

- 最初のプレゼンテーションとして、
ほどよいですね。
派手じゃないけど
「ちょっと盲点だったな」みたいな。

- 読者のかたにまず試してもらう
組み合わせとしても、すごくいい気がします。

- せっかくだからママレードも
試してみよう‥‥(ぱく、ぱく)、
いや、あんずのほうが合う気がする。
くるみパンはあんずだな。

- みっくすベリーはどうだ?
‥‥いや、これもおいしいけど
あんずほどじゃないかも。
ここはやっぱりあんずがいいですね。
この透明感がいいんですよ(ぱく、ぱく、ぱく)。

- あんずがいちばんほっこりする感じ。
バターなしでもやってみよう。
うん、おいしい(ぱく、ぱく、ぱく、ぱく)。


- ‥‥くるみパン、完全に食べきりましたね(笑)。

- すでに完全にオーバーペースというか。
ジャム、おいしいです。
- 田中・もも
- ありがとうございます。

- 次はどうしよう?
まだネタモノよりも、シンプルなものをやりたいね。

- じゃあ、次を選んでいきましょうか。

- どんどんいきましょう。

第1回のけつろん。
- ◎「おらがジャム・あんず」は水分多めのジャム。
日本のくだものらしい、みずみずしい味がする。 - ◎「感じるジャム(ママレードカルテット)」は
甘さと苦さの意外性があって、たのしい。 - ◎「感じるジャム(みっくすベリー)」は粒ごろごろ。
いろんな味がして、おいしい。 - ◎バターはおいしい接着剤。
- ◎同じ土地のものは、相性がいい。
- ◎くるみパンには「おらがジャム・あんず」。
(つづきます)
2016-08-19 FRI





