──

おかげさまで完成しました。
名前は「くまもかわくタオルキャップ」です。

濱田

くまもかわく！　
川からあがったくまも、
これがあれば大丈夫（笑）。

──

全身の毛を乾かすのは無理ですが（笑）、
頭髪だけならしっかり乾きます。

濱田

実際に、うまくいったんですね。

──

わたしは試作品を家で使っているのですが、
お風呂から出たすぐに
スポンとこれをかぶって。

濱田

スポンと（笑）。

──

もう、大げさじゃなくて、
ドライヤーを使わなくなりました。
ソファにのんびり座って、
たまに髪をポンポンとキャップで叩きながら
しばらく過ごすと、もう乾いてるんですよ。
なんなら、
キャップをかぶったまま寝ても大丈夫です。

濱田

だいぶお気に入りの様子で‥‥。
お風呂から出て、
バスタオルで軽く拭いてから、
それをかぶってるんですか？　

──

え？　なんにもしないですよ？　
すぐにそのままかぶってます。

濱田

あ、ほんまですか。
それはだいぶズボラやね（笑）。

──

でも（笑）、それくらい乾くんですよ。
まあ、わたしの髪がこのくらいなので、
ロングヘアの人は
また違うとは思うんですが。

濱田

個人差があります、と。

──

そうですね、個人差が。
ロングの人はほかのタオルで軽くふいて、
これをかぶったほうがいいかも。
でも、それにしたってずいぶんラクチンです。

濱田

試作品がそんなにうまくいってよかったです。

ただですね‥‥
よく乾くのは当然なんですよ。
なんせ、ほぼ日さんと作った
「くまもさらさら２wayパッド」と同じ糸、
魔法の撚糸、「スーパーZERO」を使ってますから。

──

はい。
「くまもさらさら２wayパッド」は
吸水性に優れていて、
寝ているときの汗や湿気を吸ってくれる寝具でした。
その節は、スーパーZEROのすごさを
熱く語っていただきまして。

濱田

何度でも語りたいくらいすごいんです（笑）。
でも、糸こそ同じものですが、
このタオルキャップは
「くまもさらさら２wayパッド」よりも、
さらに吸水性があって
もっとふわふわなんです。

──

さらに、ですか。
その違いは何なのでしょう？

濱田

「くまもさらさら２wayパッド」は寝具なので、
耐久力が必要なんです。
そのために伸縮性が出る編み方をしています。
そのぶん、ふわふわ感が
実はちょっとだけ減っているんです。

──

そうなんですね。

濱田

「もともとはタオルに使われていた糸」、
それを使って寝具を作ろう、
という試行錯誤で生まれたのが、
「くまもさらさら２wayパッド」です。
対して、このタオルキャップは、
伸縮性が必要ないんです。

──

‥‥つまり、タオルのままでいい。

濱田

そう！　タオルのまんまでいい。
水を吸うことに専念してもらえる。

──

専念。頼もしいです。

濱田

パイルの長さが違います。
「くまもさらさら２wayパッド」よりも、
タオルキャップの方が長い。

──

パイルが長いと、どうなるのでしょう？　

濱田

「パイルが長くなる」というのは、
生地の表面積が増えるということなので
水を吸う量が当然増えます。
つまり、なんて言うんでしょう‥‥
もう、半端じゃないくらい吸います！　

──

おお。

濱田

私からすればですね、
「そりゃあ乾くよ！」という感じです（笑）。

──

おおー。

──

先日、顧問の三橋さんに
「寝る１時間前にお風呂に入るとよく眠れる」
というお話をうかがったんです。
でもお風呂あがりって、
けっこうやることがたくさんあって、
なかなか忙しいじゃないですか。

濱田

ですね、１時間でおさめるとなると。

──

歯を磨いて、フロスもして、化粧水をつけて、
ヨガをする人もいるでしょうし。
わたしなんかは部屋でだらだらごろごろしたいし、
寝る前にスマホでドラマも見たい。

濱田

スマホでドラマ！　
それは本格的に目が覚めます（笑）。

──

あ。顧問に叱られる。
‥‥いまの、そこだけカットで！

濱田

カットですか（笑）。
※使いました

──

まあ、そんななかで、
ドライヤーはかなり時間をとられるわけで。
だらだら過ごしてる時間に、
髪が勝手に乾いてくれたなら、
それはどんなにうれしいだろう、
と考えたわけです。

濱田

わかります。
寝る前はできるだけのんびりして、
自律神経を落ち着かせたほうがいいんですが、
ドライヤーをかけるとかの作業が増えると
自律神経が活性化しちゃうんです。

──

ですよね？　寝る前はやることが
すくないほうがいいですよね？　

濱田

やることも、
考えることもすくない方がいいです。
ネットでイヤな書き込みをみてムカムカするとか、
ワールドカップの試合に興奮するとかも、
眠るのによくないんです。
ま、ワールドカップはがっつり見ましたけど。
‥‥これもカットで（笑）。

──

わかりました（笑）。
※使いました

濱田

理想を言いますと、
できる限りなにもせずにゆるゆると、
眠りに入っていくのがいちばんなんです。

──

「ドライヤー、めんどくさーい」
という気持ちは、快眠の敵だと思いました。

濱田

なるほど。
このタオルキャップによって、
寝る前の作業がひとつ減るっていうのは‥‥
たしかに「快眠」に関係していますね。

──

「くまもかわくタオルキャップ」が
たくさんの水を吸ってくれるからこそ、
気になることがあるのですが‥‥。

濱田

はいはい、なんでしょうか？

──

くり返し使うことによって、
ふわふわが失われたりはしないのでしょうか？　

濱田

むしろ、使えば使うほど
ふわふわになっていきますよ。

──

なんと。

濱田

この生地は撚糸（ねんし）、
つまり複数の糸をギュッとより合わせたものを
織って作られているので、
使ってるうちに糸が開いてふくらんでいくんです。

──

まとまった糸が
だんだんと開いて広がっていく。

濱田

「タオルを育てる」という言葉を
たまに耳にすると思うのですが、
このことを言っているんですね。

──

自分のタオルが「成長している」と思うと、
愛着が増してくる気がします。

濱田

そうですよね。

──

そんなに成長しますか。

濱田

新品のときは５枚収まった棚があったとして、
使っているうちに４枚も入らなくなるとか、
それくらい成長します。

──

へええー、たのしみです。
お洗濯で何か気をつけることは？　

濱田

とくにありません。
乾燥機にガンガンかけても大丈夫です。

──

強いんですね。

濱田

本来、タオルって毛羽落ちしやすいんですよ。
だから使っていると
すぐダメになっちゃうものもあるんですが、
「くまもかわくタオルキャップ」の生地は
撚糸がよくかかっているので、
洗濯・乾燥しても毛羽が落ちにくいんです。

──

よかった。安心して洗濯できます。

これも、お洗濯のときよさそうでしょ？　

濱田

はい。キャップのてっぺんに
ちょこんとかわいいループが。
これは干しやすいですよね。

──

実際に使っていてすごく便利でした。
フックとかにちょこんと掛けておけば、
次の日にはすっかり乾いているので、
そのまま使えるんです。

濱田

最後にもうひとつ、
このタオル生地のすごさを
お話ししてもいいですか？　

──

聞かせてください。

濱田

タオルって、新品を使うと
あんまり水を吸わなかったりしませんか？　

──

ああー、はい。ありますね。

濱田

でも、１回洗ったら吸うようになるでしょ。

──

はい、はい、その経験があります。

濱田

それはなぜかというと、
お店に並んでいるときの
風合いをよくするために、
工場で柔軟剤をかけて
コーティングをしているんですよ。
そうするとお店で触ったときに
「うわぁ、このタイルきもちいい！」
ってなるじゃないですか。

──

なりますなります。

濱田

で、家に帰って使ってみたら、
「え、ぜんぜん吸わんやん！」って（笑）。

──

その経験もあります（笑）。

濱田

「くまもかわくタオルキャップ」の
タオル生地は、コーティングしなくても
最初からやわらかいんです。
だから、新品の状態からすぐに、
水をたくさん吸うんですよ。

──

へぇ～、新品からパワフル。

濱田

はい、自信があります。

──

あらためて、すごいタオル生地ですね。

濱田

すごいでしょう？（笑）

──

使っていただいた方からの声が届くのが
いまからたのしみです。
濱田さん、今回もありがとうございました！