私たち「ほぼ日」がいつもお世話になっている、
ヘアメイクアップアーティストの草場妙子さんが、
「いつも最低限持ち歩いているものは、これ」
と、ポーチを見せてくださったことがありました。

そこに、おしゃれな小瓶が入っていたんです。
それが、HERBIVORE(ハービヴォア) の
フェイスオイルでした。

シンプルでおしゃれなデザインのボトル。
おもわずうっとりしてしまう、華やかな香り。
サラッと肌になじむのに
つけたあとは、しっとりとうるおった感触に。

毎日のスキンケアのほか
お化粧直しや、メイクの仕上げに、と
さまざまな用途で使っていただける
たのもしいオイルです。

今回、ほぼ日では
草場さんにご紹介いただいた「オーキッド」
そして、深いブルーの色が印象的な「ラピス」
ふたつのスキンケアオイルをご紹介いたします。

まずは、HERBIVOREを日本に紹介している、
オーガニックコスメやアパレル、雑貨のお店
It’s so easyの羽田直子さんに
ブランドのなりたちやアイテムについて
じっくり、お話をうかがいました。

第1回 シアトル発、口コミで広がった100%植物由来のスキンケアブランド。

まずはHERBIVORE(ハービヴォア)について。
どんなブランドなんでしょうか?

It's so easy 羽田直子さん

100%ナチュラルなスキンケアブランドは
シアトルのキッチンで生まれました。

草場さんに使っていただいていたということ、
私も知らなかったんです。
すごくうれしいです。

HERBIVORE、ハービヴォアって略して呼んでますけれど、
HERBIVORE BOTANICALS(ハービヴォア ボタニカルズ)
というのが、ブランド名です。
草食動物という意味のHERBIVOREと、
BOTANICAL、植物の、という単語との組み合わせですね。

ジュリア(Julia Wills)さんと
アレックス(Alexander Kummerow)さん、
ご夫婦2人が、
2011年にシアトルで始めたブランドです。

ジュリアさん(右)とアレックスさん(左)。

もともと、ジュリアさんが美容大好きな女性で、
大学で植物学とか、代替医療を勉強して、
植物の力で病気を治したりとか、
植物から薬の元になるものを探す、
そういう研究をしていたそうです。
アレックスさんはデザイナーで、
パッケージデザインはすべて彼がしています。

そもそものきっかけは、
アレックスさんの肌荒れを治そうと、
ジュリアさんが自宅のキッチンで石鹸を作ったんですって。
それで肌の調子がよくなったのを見た友人たちが、
「私も欲しい」、「私も」となり、
近くのファーマーズマーケットで売ろう、
みたいな形で売り始めたらすごく人気が出た。
「じゃあ、パッケージ作ろうよ」ってことで、
彼がデザインして。
そこからアイテムがふえていって、
どんどん大きくなっていったんです。

私がHERBIVOREと出会ったのは、偶然なんですよ。
インスタグラムなんかで知って、
海外のセレクトショップみたいなところに、
ポツポツと置かれていたのを買って、
私自身も使っていた、っていう感じで。
2013年とか14年ごろですね。

2015年頃、ここのお店をたちあげることになって、
どんなブランドを置いていくかっていう中で、
HERBIVOREがいいんじゃないか、ということで。
それで代理権を取って、
日本にご紹介することになったんです。

その当時はまだ、手作りみたいな工場で、
このご夫婦とスタッフ1人ぐらいで、
製造からパッキングまでやっていたんです。
すごく空気感のいい人たちで、
楽しく、自由な雰囲気で仕事をしていて。

ただ、日本に紹介するには、
日本の薬事法に合わせるとか、
そういう部分が必要になりますので、
いろいろ話し合いながら、進めていきました。
そんなふうに、一緒にやって来た感じですね。

今はもう、きちんとした工場もできて、
会社の規模も大きくなりましたけれど、
中身は今もこのおふたりが作っています。
ですから、スピリットは変わらず、
彼らのエッセンスが生きたアイテムばかりです。

天然素材を厳選して、
成分にも香りにもこだわっています。

処方は、すべて天然の素材で、植物由来のもの、
鉱物、ミネラルなどを含んでいますけれど、
動物由来の原料を使っていません。
原料の段階でも、商品になってからも、
動物実験をしていないので、
ヴィーガンコスメみたいに呼ばれたりもしますけれど、
ブランドとしては、オーガニックっていうことを、
特別に前にも出してもいないですし、
実は本国でも、植物由来みたいなことも
それほど強く出していないんですよ。

彼女たちは「肌に不要なものを入れない」
「ちゃんと効果が感じられる」っていうことを
すごく大事にしています。

でも、それと同時に、心地よさとか、
いい香りとかを、すごく意識しているんですね。

香りのお話も、ぜひさせてください。
特に、ジャスミンについて。
ジャスミンは、今回のふたつのオイルにも、
ほかのボディオイルなどにも使われていて、
HERBIVOREではキー成分といえるものです。

ジャスミンっていろんな種類があって、
甘くて濃厚な香りのものが多いんですけど、
HERBIVOREが使っているのは、
「ジャスミンサンバック」という品種なんです。
甘さにグリーンをプラスしたような、
爽やかな香りのジャスミンです。

精油の性質って、よく陰陽で表現されますが、
ジャスミンは「中庸」といわれています。
陰でも陽でもなく、バランスが整っていて、
どんな人でも、どんなときでも使っていただける、
受け入れやすい香りなんですね。

ちなみに私が調べたところによると、
8,000個~10,000個の花から取れる精油が、
たった1ml、っていうほど貴重なんです。

ジャスミンの花って、日没後、咲くんです。
夜中に満開になって強く香るんですが、
収穫は夜明け前、甘さと爽やかさのバランスが
ちょうどよくなるときに手摘みしたものが
この精油の原料になるんだそうです。
そういう意味でも、すごく貴重で贅沢なものが
HERBIVOREのアイテムには使われています。

でも、彼らのブランドサイトを見ても、
そんなこと、どこにも書いてないんですよ。
じっくり聞けば、そういう話も出てくるんですけれど、
彼女たちは、シンプルに「いい香りでしょ」、
って言うくらいで、強く出してこないんですね。
オーガニックを前面に出さないところとか、
そういう、おおらか、っていうのか、
それがHERBIVOREらしさ、だとは思うんですけれど。

成分も大事。
「直感」に従うのも大切。

ナチュラルコスメとかオーガニックコスメって、
おだやかで、良くも悪くも刺激がなくて、
つまり、ちょっと頼りないような、
そんな印象もあると思うんですけれど、
HERBIVOREは、そういうイメージとは違うんです。

肌荒れなどのトラブルが改善するとか、
肌にツヤ感が出るとか、ハリが出るとか、
効果が感じられるものを作りたい。
そういう思いが根本にあるんですね。

私たちもふくめ、ブランドとしては、
使ってくださる方を区別するつもりはなくて、
本当にユニセックスで、ジェンダーレスで、
男性でも女性でも、
ヴィーガンの方でも、お肉が大好きな方でも、
皆さんに使っていただきたいんです。

私たちのお店も、セレクトに関しては、
自分たちではすごく厳しい基準を作っていますけれど、
お客さまにはそれをあえて出さないように、
ことさらアピールしないようにしてるんです。

お店に来てくださるお客さまの中には、
商品のラベルを、目を凝らして読んで、
成分をチェックしてらしたり、
事前にネットで調べてたり、
そんな方も少なくないんですね。
そうすると、
私たちとの会話がほとんどなかったりする。
そこに、すこし違和感があったんです。

成分ももちろん大切ですけれど、
ボトルやパッケージの見た目がかわいいとか、
香りがいいなぁ、っていうところから、
私たちとおしゃべりしていただいて、
話しているうちに、「これ、のびがいいね!」とか
「ツヤが出るの?」とか、
プラスの要素がわかってきて、
そうやって選んでくださるとうれしいんです。

それは多分、HERBIVOREの考え方とも、
通じるところがあるように思っています。
このブランドでは「直感力」って、
よく言うんですけれど、
まずは直感にしたがって、
手にとって、使ってみていただきたいですね。

(つづきます)

2020-07-02-WED


「HERBIVORE フェイスオイル」は
2020年7月9日(木)午前11:00より、
こちらのページで販売いたします。