Cacco

Kanoco × Hobonichi

Cacco [ kʌ'ko ]

Kanocoさんとほぼ日がつくったブランド、
「Cacco(かっこ)」。

デビューコレクションの
スタイリングをしてくださった岡本さなみさんと
Kanocoさんが、Caccoのアイテムについて
思いつくままにおしゃべりしました。
おしゃれが大好きなふたりのお話には、
着こなしのヒントがたくさんありますよ。

Kanocoさんのプロフィール
岡本さなみさんのプロフィール

Kanocoさん×岡本さなみさん 対談 (前編)正解がないから、
                            堂々としていればいいんです。

ありそうでない、絶妙なボーダー。

――
青のショート丈のボーダーが、
Caccoの、はじめの一歩のアイテムなんです。
この短い着丈が、Caccoのスタンダードです。
Kanoco
最初はね、このショート丈の
青のボーダーだけのつもりだったんです。
岡本
あ、そうなんですね。
――
すごくいい感じにできあがったので、
ほぼ日としては、丈の長いものや
色のバリエーションがほしいなあと思いまして、
つくらせてくださいって
Kanocoさんにお願いしたいんです。
Kanoco
それで、ここまで増えました(笑)。

岡本
そうだったんですか。
最初に見たとき、
こういう大きい身幅で、アームも太いのって、
ショート丈であまり見たことないなと思ったんです。
だから、コーディネートがめっちゃ楽しそう! 
と思ったのが第一印象。
Kanoco
よかった~。
岡本
だいたいお尻ぐらいまである丈のものが多いけど、
この着丈なら、小柄な人でもバランスがとれるし。
首回りがすっごく計算されているなと思って。
――
おお~(拍手)。
すごい。狙いどおりというか、
首回りはすごく考えたんですよ。
岡本
やっぱりそうですか。
一般的なボートネックよりも
すこし狭めになっているので、
合わせるインナーを気にしなくていいですよね。
Kanoco
そうです。まさにそこなんです。
岡本
インナーも気にしなくてよくて、
どんな首の人でもいけるってすごいな、って思った。
なので、青のボーダーのコーディネートは
シンプルにデニムと合わせたんです。
ボーダーとデニムの相性は間違いないですよね。
デニムの色も太さもどんなものでもいけるし。
岡本
このボーダー、横から見てもかわいいんですよね。
裾が広がっている感じだから、
細い、Iラインっぽいボトムを持ってきて、
浮いたこの幅を見せたかったんですよね。
――
裾が体から離れてる感じですね。
岡本
あ、そうですそうです。
横から見たときにかわいい人って、好きなんです。
こういうゆとりがあると、
ピタッとしたボーダーより細く見えるんですよ。
肩もちょっとドロップ気味で、
素材もいい具合にやわらかさがあるから、
華奢に見えそうって思いました。
Kanoco
体が中で泳ぐぐらいのゆとりですよね。
岡本
そうそう。
ボトムに細いものを持ってくると、
裾や着丈のシルエットが強調できます。
Kanoco
ボーダーって、太って見えそうなのに、
合わせ方次第ですごくスリムにも見えますよね。
岡本
この黒のコーディネートは、
スカートも黒くしたので、
ボーダーの裾の黒とつながるんですよね。
そうするとボトムの分量が多く見えるし、
縦に長い印象になるんです。
――
なるほど。つながって見えるから。
足長さんに見えるってことですね。
Iラインですっきりと。
岡本
そうです、そうです。
Kanoco
うん。うんうん。
私自身が、こう合わせたいな、って思ってたものを、
さなみさんにざっくりとお伝えしただけなのに、
想像を何倍も超えてきてびっくりしました。
私だったら、中にシャツを入れることは
きっと思いつかなかった。
岡本
ひとつ、シャツを入れたコーディネートを
つくりたいとは思ってたんです。
首もとが気にならないボーダーではありますけれど、
やっぱり首まわりは極力詰めたい、っていう人もいて。
スースーするからスカーフを巻く方も多いから。
そういうときは、好きな首回りのインナーを入れて。
このボーダーは身幅があるから、
重ね着してももたつかないんですよね。

堂々としていれば、大丈夫。

Kanoco
ボーダーにスカーフを巻くとしたら、
柄ものですか?
岡本
柄と柄を合わせるのも、
攻めてるけど、かわいいと思います。
Kanoco
今日、それを聞きたかったんです。
柄と柄、すごくやりたいんですけど、
どうしたらいいんでしょうか。
岡本
最近、すごく思うのは、
「あ、ちょっと今日、間違ったかも」って思う日でも、
堂々と歩けば、全部なんとかなるっていう(笑)。
一同
おお~!
岡本
もうスタイリングとか関係なくなっちゃうけど。
堂々としていれば、
「あ、これってこういうもんなんだ」って
人に思ってもらえます。
だから、きっと自分がソワソワしなければ、
なんでもありな気がします。
Kanoco
でもソワソワしちゃうんだなぁ(笑)。
岡本
出かけた先で鏡に映ってる姿を見て、
「あ、帰りたい」って思ったら、
それはもう自分の中で違う。間違ってる(笑)。
Kanoco
すぐ帰りたくなっちゃう。私。
自分でやると、「合ってるのかな」、
「大丈夫?」と思って。
正解なんてないんでしょうけど。
岡本
そう、正解がないから、
堂々としていればいいんです。
Kanoco
堂々と。
――
たとえば小花柄のスカーフを選ぶとしたら、
なにかポイントってあるんですか?
岡本
カジュアルに見せたい時は、
コットン素材のリバティっぽい小花のもの。
もうちょっとドレスアップしたければ、シルクの、
小花というよりいろんなサイズの花が描かれてるもの。
でもこのボーダーだったら、
色を重視したほうがいいかもしれないですね。
Kanoco
へぇぇ。
青に合わせるんだったら、
花柄にも青が入っているほうがいい、とか?
岡本
そのほうが、まとまりやすくはなりますね。
メインの色と同じ色や、グラデーションの色、
赤とピンクみたいに近い色が入った柄だと、
コーディネートしやすいなって思います。
それはいつも気をつけたりするところですね。
Kanoco
かわいい。赤とピンク。
やりたい。やりたい気持ちはすごくあります。

色のチャレンジ、
最初は小さいところから。

――
赤のボーダーにピンクっていう組み合わせ、
こうして見ると、すごくかわいいですけれど
実際に着るにはすこし勇気がいるかも、とも思います。
ちょっと慣れない色を使いたいときのコツってありますか?
岡本
好きな色だけど、似合うかどうか不安、みたいなときは、
顔まわりから離したところから挑戦していくといいんです。
――
へぇぇ。
岡本
バッグとか靴、靴下とか、小っちゃいポイントで入れる。
Kanoco
あ~。
なるほど、なるほど。
いきなり全部を持ってこないで、遠いところから。
岡本
爪の色にするのもいいですね。
――
もともとは好きな色だから、
見るとちょっとウキウキしますよね。
岡本
あ、そうなんです。
それ、やって欲しいですね。好きな色、
小物とか爪とかから取り入れてほしいな。
――
ボーダーそのものにハードルを感じてる人も
いるかもしれませんけれど。
岡本
ジャケットとか、羽織りものを足して、
見える部分を最初は小さくしてみたり。
――
練習していくみたいな感じですね。
部分的に見せるところから始める。
岡本
で、自信がついたら、1枚脱いで(笑)。
赤のボーダーは、
チラ見せ要素としてもよさそうですね。
――
セットアップに合わせた、
黒のボーダーもすてきですね。
Kanoco
私、これ好きです。
風が抜けるみたいな感じ。
ガチガチに決まっちゃいそうなところを、
ボーダーがちょっと流してくれる感じで。
岡本
カチッとしたセットアップに
ボーダー入れている人っていいなと思う。
おしゃれな人なんだろうな、って思わせますよね。
――
ジャケットとの色合わせは、どうでしょう?
岡本
ジャケットってだいたいベーシックカラーですよね。
このラインナップだと、青や黒のボーダーなら
だいたい、なんでも合わせやすそう。
――
赤はちょっと上級者ですか。
岡本
そうかもしれませんね。
ライトグレーとか白のジャケットだと
かわいくなるんじゃないかなぁ。
Kanoco
ライトグレー、カッコよさそう!
やりたい、それ。
岡本
カチッとしたものに抜けをつくるのに、
ボーダーは、すごくいいと思います。
あと、ジャケットとかGジャンとか、
羽織って全部ボタンを閉めて、
裾からちょっとボーダーが
見えているのも好きですね。
Kanoco
袖口とか裾からちょっと出して。
「ボーダー着てますよ」っていう感じ、
かわいいですよね。

誰でも似合って、おしゃれに見える。

――
今回の3色は、どれも個性的ですよね。
さわやかな青、元気な赤。
黒は、大人っぽく、ちょっときれいめに。
Kanoco
ね、いいですよね。
私の感じでは、赤が
もしかしたら一番ハードル高いかなぁ。
どんなボトムが合いそうですか。
岡本
デニムは間違いないし、
今回コーディネートした、ピンクとか白。
茶色も絶対かわいいですよ、濃い茶色。
Kanoco
カッコよく着たいっていう願望がすごくあって。
赤をどうしたらカッコよく着られるのかな。
岡本
ちょっと冷たい色を持ってくるといいです。
やっぱりライトグレーがおすすめかな。
Kanoco
それ、やってみます。
でもやっぱりガーリーにも着たいな、って
思ったりもするんです。
白いスカートなんか合わせてみて。
岡本
それ、かわいいですね。
スカートはボリュームがあるのがいいですね。
靴はフラットシューズで。
Kanoco
ああ、想像しただけでかわいい‥‥。
コーディネートが無限大すぎる。
年代も、性別も選ばないし。
岡本
大人の女性が着るボーダーもね、いいですね。
20代では出せない品が出ます。
時計とかパールのピアス、イヤリングなどによって、
ボーダーもぐっと大人っぽく見せられるんですよ。
Kanoco
何歳になっても、おしゃれを楽しむ心があるって、
すごくすてきだなと思って。
そういう方にも着てほしいなって思いますね。
岡本
着丈の長いのもつくってくださったから、
体型をカバーしたいとか、お尻を隠したい人は、
そちらを選べば安心ですよね。
男性が着ても自然だし。
小柄な人、バランスよく見せたい人はショート丈。
Kanoco
ボーダーって、派手じゃないけど、なんか主張があって。
どんなものでもほんとに、なんでも合うなって。
岡本
その人のキャラにも合わせられますよね。
カジュアルっぽい人だったら、太めのパンツがいいし。
コンサバな人だったら、細身のクロップド丈のパンツでも。
ショートヘアなら、スカーフで首元を詰めてもかわいいし、
髪が長い人はそのままシンプルに着ればスッキリ見える。
自分がどう着たいかで、いかようにもできる気がします。
だからまだボーダーを持ってない人、1枚買ってみてほしい。
コンサバ系でボーダー初心者なら、黒がおすすめかな。
――
おふたりが「ボーダーかわいい」って
ずっと連呼してるところを見ていて、
ボーダーってやっぱりかわいいんだなと思いました。
思った以上にいろんな着方が見つけられそうです。
Kanoco
今回つくったワンピースの下にも着てほしいなと思う。
岡本
うんうんうん。
たしかにこのワンピースの下に着てもかわいいですね。
ワードローブで持ってて、ボーダーって間違いない。絶対に。
あまり流行り廃りもないし。
――
ボーダーのポテンシャルをひしひしと感じました。

(つづきます)

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