Cacco

おしゃれなのはもちろん、
工夫がいっぱい。

岡本

このワンピース、すごいですよね。
ウエストのひもだけで、こんなに便利に。
それから首まわり。
前のデザインも素敵だし、
後ろが開きすぎてないのが、うれしいです。

――

後ろって、けっこう気になりますよね。

岡本

そうなんです。自分では見えないし。

Kanoco

後ろから見たときに
首がすっと長く見えるように
微調整しましたね。

岡本

あー、やっぱり。
首が短いって気にされている方にも、
よろこばれそう。

Kanoco

自分がすっごい気にしてるから。

――

ええ？！
そんなふうには見えないですよ。

Kanoco

ほんとに。隠しているんです。
だから自然に、
首が長く見えるものをつくっちゃうんですよね（笑）。

岡本

それが反映されてたんですね（笑）。
でもほんとに首がすんなり見える。
前も、開きすぎていると、ドキドキしちゃうし、
インナーが必要になってくるんです。
これは、なにも入れずに着ても
すごくきれいな着方ができますよね。

Kanoco

首が長い人だったら、たぶん、
フリルのブラウスとか入れてもかわいいはず。
つけ襟も、かわいいかな。

岡本

あ、かわいいですね。
つけ襟は上からつけても、下に入れ込んでも。
それから、カフスの幅もいいですね。
めちゃくちゃベストで。
カジュアルなときは、折らずにそのまま。
きれいめに着たいときは、折って。
自然にちょうどいい幅になるんですね。
もう、この形になってくれる（笑）。
折ったらもう落ちてこないし。

Kanoco

パコン、ってね。
折り方を悩まなくていい。

岡本

手首の華奢な部分を見せたら、
きれいに、女性らしく、細く見えるんですよね。
二の腕はちゃんと隠せるのに、
手首が出せるのは、いいなと思いました。

黒のリネンならではの風合いを。

岡本

ひもの絞り具合を変えられるのもいいですね。
そのままルーズな感じで着てもいいし、
絞ったときに、ギャザーの部分を
どのあたりに寄せていくかでも形が変えられる。
コクーンっぽくしたり、Aラインっぽくもできて、
印象がすごく変わるんですよね。

Kanoco

しっかり絞ると、けっこうきちんとした場所にも
行けそうな気がしますね。

岡本

後ろにギャザーをたっぷり寄せれば、
ヒップが気にならなくなったり。

Kanoco

ふんわりしたシルエットになりますね。

岡本

このひもも、リボン結びにしてもいいし、
そのまま垂らしても、
どっちでもかわいいなと思いました。

――

靴でもいろいろ変わりそうですよね。
スニーカーならカジュアルに。

岡本

撮影では、ハイカットのスニーカーを合わせました。
スニーカーは絶対に合います。

Kanoco

ハイテク系のスニーカーもいけますよね。

岡本

ハイテクのスニーカーって、
いろんな色が入ってたりしますけど、
ワンピースが黒だからどんな色でも合いますね。
ボリュームのあるスニーカーでもいいし、
華奢なヒールでもかわいいですよね。
ちょっと先がとんがったような。

Kanoco

サンダルも合いますよね。

岡本

ああ、かわいい。グルカサンダルとか。
夏はそれでいきましょう。

Kanoco

私は、バレーシューズか、
サボ、スリッポンみたいなのも履いてみたい。
それから、最近キラっとしてるのが好きで、
靴もシルバーのとゴールドのを買ったんです。
それも合わせたいな。

岡本

シルバー、ゴールドもすてきですね。
この服に合わない色って、ない気がする。

――

挑戦してみたい色を小物で持ってみるのも、
この黒ならうまくいきそうですね。

岡本

パキッとした色のリュックとか、いいですよ。

Kanoco

蛍光色のリュックを持ちたい。

岡本

あ、いいですね。
そういう時、中にＴシャツを入れると
うんとカジュアルになりますね。

Kanoco

その色でも楽しめたりね。

岡本

それこそボーダーがここに見えてもいいですよね。
袖を折って、ちょっと見えててもかわいいし。

Kanoco

かわいい。それ。
無限ですね。これも。

――

布自体がテカテカしてないから、
吸収してくれそうな感じがしますよね。

岡本

たしかに。
黒の面積はすごく多いはずなのに、強くない。
なんかスッと入ってくるのは、それなんですかね。
リネンは光の反射でちょっと色が変わって見えるから、
真っ黒には見えないのかもしれないです。
布に凹凸があって、ベタッとしてないから。

Kanoco

黒をリネンがやさしくしてくれて。
リネンは黒で強くなるみたいな感じがします。
黒リネンのそこが好きですね。
強くなりすぎない、その感じが好き。

岡本

たぶんどんどん洗えば、育っていって、
もっと布の立体感も出ていくから。

Kanoco

もう使い果たせるまで、使い果たしたいです。
このワンピース（笑）。

岡本

着方がいっぱいあるから、ずっと楽しめそう。

Kanoco

コーディネート、無限大ですね。
もう、早く着たくて、着たくて。

チラッと見えるところに、
きゅんとする。

岡本

秋冬は、重ね着がおすすめですね。
古着のデニムを下に重ねて、
うんとカジュアルに着てもかわいいし。
タートルとスカートの上に、このワンピース、とか。

Kanoco

ああ、いいですね。
私も結構スカートを中に入れます。

岡本

スカートは、スリットのところから、
ちょっとはみ出る長さのものを入れて。
Kanocoさん、スカートは丈を足すために？

Kanoco

それもあるけど、歩いたときや
風が吹いた時なんかにチラッと見えるのが、
なんか、くすぐられる。

岡本

チラ見せ！！
チラッと見えるのって、きゅんとしますよね。

Kanoco

自己満足なんですけどね。

岡本

そうですね。正面から見たり、
ふつうに立ってるときはわからないんですもんね。
エスカレーターに乗って、後ろに立った私だけが気づく、
気づかない人のほうが多いかも、くらいの感じが、
めちゃくちゃ萌えます。

Kanoco

「この人、おしゃれが好きなんだな」と思って、
なんかね、うれしくなっちゃう。

岡本

今回のコンバースの足元も、
ソックスの２本ラインが見えればいいな、
って思ってこれにしてるんです。
見えなくていいんです。
でも動いたり、荷物持ったりとかしたときに。

Kanoco

歩いたら、スリットからも見える。

岡本

自己満足ですけどね（笑）。
パンツだと、かわいい靴下履いても、結局見えない。
座ったときに、ちょっと見せられるくらいだけど、
ワンピースはそれができるから。
お気に入りの靴下、柄でも、派手な色でも。
そうやって履くだけで気分がいいんですよね。

着丈の長さに、意味がある。

岡本

このワンピースは、丈が２種類あるんですね。
これ、すごくいいと思うんです。
背が高い方から聞く悩みはだいたい、丈が足りない。

Kanoco

もう、深くうなずきますね。
毎日見てる。いろんなサイトで丈を（笑）。

岡本

探しても、ないんですよね。
丈違いで２つつくってくださったのは、
ロングさんたち、「ワー！」って歓喜ですよ（笑）。

――

そうか、まず着丈なんですね。

Kanoco

そうなんです（笑）。
足りないからいつも、なんか裾を足しちゃうんですね。
下にスカートやパンツを重ねて。
みんな、これ買ってほしい（笑）。

岡本

背が高い人、買っておいたほうがいいです（笑）。

Kanoco

私はもう、引きずるぐらい長いのが好きなんですよね。
エスカレーターとか、危ないんですけど。

岡本

着慣れてる人は、裾さばきが上手ですよね。
長い着丈の服って、長さに意味があるんです。
長いのが好きな人は、この長さが欲しいから、
途中で切れちゃうんだったらその服は買わない。
ラインを切りたくないんですよね。
そうやって、いいバランスをつくるんです。

――

切り取られずに下までいくのがカッコいいんですね。

岡本

長さを求めている人は、
そこを大事にしている気がします。

Kanoco

そうですね。そういうカッコよさなんですよね。

――

靴が裾からチラっと見えるのが好きだったり？

Kanoco

ああ、好きです。

岡本

いいですよね。
座った時に、「ミドル丈のブーツだったんだ」とかも、
テンション上がる（笑）。

――

ああー、その感じ（笑）。
やっぱりチラ見えがポイント。

岡本

すごいな、おしゃれだな、って。
コンバースでも、あえてハイカットを選ぶとか。
普通に立ってたらどっちだかわからないんですよ。
座ったらハイカットだってわかる。
脱ぐ手間を考えたら、ローカットのほうが絶対ラクなのに。
この面倒をいとわないところが、「わぁ、すてき」と。

――

おもしろい。

岡本

今回の撮影でも、スニーカーのひもを、
後ろに持っていってチョウチョ結びしたんですけど。
これも昔、エスカレーターで見たんです。
デニムからちょっと見えてた。
後ろ姿に対する愛みたいなものを感じたんですよね。

Kanoco

チラッとだけ見えるんですよね。
ワクワクします。
私もやりたい、ってなっちゃう（笑）。

岡本

うん、ちょっとしたことをがんばったほうが、
おしゃれに見えると思うんですよね。
そういうふうにしてる人を見ると、
「あ、私もがんばろう」って。
このワンピースは、長い丈でスリットもあるので、
チラ見えのおしゃれにはぴったりです。

――

チラ見えのお話が尽きませんねー。
別の機会に、もっと聞きたいです。

うるおいをくれる、イヤリング。

岡本

このHARIOのイヤリング、最初に見たときに、
「ツヤとうるおい」を感じたんです。
最近、自分自身のことでもそうなんですけど、
ツヤとうるおいが大事だって気づいて。
肌とか髪に。

Kanoco

大事ですよね。

岡本

これをつけたら、なんだか自分にも
ツヤとうるおいがもらえるような。

Kanoco

そうですね。
耳につけるだけなんですけどね。

岡本

ほんとに。
探してた「ツヤとうるおい」、ここにありました（笑）。
ツヤとうるおいがほしい人、これをぜひ。

――

確かに、みずみずしい。
うるうるした感じですよね。
大きさもあるし、個性的だと思いますけれど、
合わせる服も選ばない感じですね。

岡本

ボーダーとワンピース、
両方に合わせてみたんですけれど、
カジュアルも、きれいめも、
どっちにもなじんでくれましたよね。

――

透明だから邪魔しないのかもしれません。

Kanoco

ほんとに。
これ自体はわりと大きいですけれど、
髪に隠れる部分もありそうですしね。

岡本

髪が揺れてチラッと見えたときに
うるっとしてたらかわいいですね。

Kanoco

うんうん。
ここにもチラ見せの楽しみがありましたね。

「なんかいい」は、最強。

――

楽しいおしゃべりでしたねー。
おしゃれ好きのなかよしトーク、
昔からのお友だちみたいな感じでした。

Kanoco

でも、お仕事も、
そんなに昔からご一緒してたわけじゃなくて。

岡本

そうですよね！
ほんとにここ最近。

Kanoco

それに、こういうふうに私から
「お願いします」って言うのは初めて。

――

えー、そうだったんですか？！

岡本

初めてです。
とってもうれしかったです。

――

どういうところが決めてだったんでしょう。

Kanoco

お仕事でお会いするたびに、
なんか「好き」が同じな気がすると思って。
プライベートもそんなに知らないんですけど、
「きっとこの人は”好き”が近いぞ」と思って（笑）。

岡本

その感覚で呼んでくださったことがうれしいです。
しかもブランドデビューのときに、
そんな賭けに出てくれるなんて（笑）。

Kanoco

お仕事のラックにかかっているものとか、
さなみさんの普段の服装とかも、
こっそり、私、見てたんですよね。
「おしゃれな人だなあ」って思ったこと、覚えてます。

岡本

ほんとですか。大丈夫だったかな（笑）。
うれしいなぁ。うれしいです。
モデルさんってもちろん、ほとんど全員が
どんな服を持っていっても着こなしてくださるんですけど、
そのなかでも、私自身の感覚として、
イメージが湧きやすい人と、ちょっと迷う人がいるんです。
何を着せたいか、着てもらいたいか、どう見せたいか、
Kanocoさんの時は自然にイメージできるんですよ。
だから、服を集めててもめっちゃ楽しくて（笑）。

Kanoco

ふふふ。
私もうれしい（笑）。

岡本

しかもそれを、「あ、なんかいいな」って
思ってくれてたんだっていうことが、うれしい（笑）。
その「なんか」っていうのもうれしいです。
理由がない、これがこうだからっていうのがない感じ。

Kanoco

ふふふ。「なんかいい」っていいですもんね。

岡本

うん、「なんかいい」って、いいですよね（笑）。

Kanoco

昔からすごく思ってるんです。
「なんかいいな」って最強じゃないかな、って。
そんなふうに思ってたんですよね。

岡本

ありがとうございます（笑）。

――

公開告白みたいになっちゃった（笑）。

Kanoco

なんか、暑くなってきました（笑）。
でも、ほんとにお願いしてよかったって思ってます。

岡本

撮影も楽しかったですし、
今日のおしゃべりも、めっちゃ楽しかった（笑）。

――

みんなが楽しくて、よかったです。
きっとこの続きもあると思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。
ありがとうございました。

（おわり）