HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN https://www.1101.com/home.html   あの日 そこにいたふたり サンドウィッチマンと 気仙沼の話を。  伊達みきお・富澤たけし ✕ 糸井重里
糸井 サンドウィッチマンさんはいま、
個人事務所でやられているんですか。
伊達 個人事務所というか、
一応後輩が25組ぐらいいるんですけど。
糸井 すごい。
伊達 グレープカンパニーという
お笑い芸能事務所ですね。
糸井 自分たちで設立したんですか。
富澤 そうですね、マネージャーや
お世話になっている方などに相談して。
糸井 ということは、
ある程度は自分たちの意思が反映できる。
伊達 まあ、そうですね。
糸井 いいですね、そういう立場は。
乱暴なことを考えても、
自分たちでやるからって言えるじゃないですか。
伊達 そうですね。
そこは事務所のマネージャー含め
社長もわかってくれてるんで、
自分たちで決めるかわりに、
ぼくらはそれを一所懸命やろうと。
糸井 東北での活動に関しては、
やっぱり番組を通しての形が多いんでしょうか。
伊達 ええ、番組ですね。
あとは義援金口座は、いまも開設してるので。
糸井 すごくたくさんのお金が集まったそうで。
伊達 はい。4億円近く。
糸井 そういう単位なんですか。
すごいですね。
伊達 ぼくらなりに各県に配分を考えて、
お渡ししています。
いまは震災孤児とか震災遺児の子どもたちに
使ってもらおうと。
各県に直接お届けするというのが約束なんです。
糸井 ああ、いいですね。
伊達 行って、お会いして、手でお渡しする。
糸井 お金は大事ですよね。
伊達 はい。
気仙沼の安波山に避難したあの日、
ひとりのおばあちゃんが
「財布も通帳もぜんぶおきっぱなしだ」
って言ってたんです。
そうか‥‥この人たちはぜんぶ流されたんだ‥‥。
そういう人はたくさんいるんだろうな、と。
だから、お金がすべてじゃないけど、
それが役に立つこともきっとあるはずだ、と。
糸井 そうだと思います。
すごいですよ。
サンドウィッチマンだからできることです。
ぼくらにはできないかたちの応援ですから、
ほんとにすごいと思います。
伊達 いや‥‥ありがとうございます。
でも、ぼくたちふたりというより、
やっぱり番組のスタッフとか、
多くの協力でできていることなので。
糸井 なるほど‥‥。
ぼくらも思うんですけど、
「仕事」っていうことで行けたのは、
よかったなぁと。
伊達 はい。それはぼくらも感じてます。
糸井 仕事にかこつけてね(笑)。
富澤 かこつけて(笑)。
伊達 役に立ちたいんだけど、
なにができるのかもわからないし、
行きづらいっていう人は、
確かにいらっしゃいますからね。
糸井 自分だけの心の判断で、
「行こうかどうしようか」と
立ったり座ったりしてると、
やっぱり行動するのが難しいんだと思います。
伊達 むずかしいですね。行きづらい。
糸井 行きづらいのはふつうのことだし、
誰からも責められることじゃないんです。
スッと行ける日がきたら行けばいいんだから。
伊達 ええ、ええ。
糸井 サンドウィッチマンさんに番組があったように、
ぼくには「ほぼ日のコンテンツにする」
という気持ちがありました。
だからたまたますぐに行くことができた。

いまでも気仙沼でなにかをするときには、
「開発の練習になる」
という言い方をしています。
「何もないところから
 仕事をつくることの練習になる」と。
これもやっぱり、
仕事にかこつけた言い方なんです。
でも実際にね、ほんとうにそうなんですよ。
仕事の練習になったし、鍛えられました。
たとえば、最初の「気仙沼さんま寄席」。
伊達 ああー、はい。
糸井 震災後、まだ1年のころのイベントです。
そこで「これは慰問ではありません」って言うのは、
正直こわくもありました。
「日本中から気仙沼にお客さんを呼んで
 お金をつかってもらいましょう」
という催しが、ほんとうにできるのか。
伊達 それもまた発想がすごい。
糸井 いちばんのキーは、
立川志の輔さんが引き受けてくれるかどうかでした。
志の輔さんの落語じゃないとだめなんです。
志の輔さんの噺なら、
遠くからでもお客さんは来てくれます。
伊達 行きます。ぼく大ファンなんです。
糸井 いいですよね、志の輔さん。
伊達 最高です。
糸井 で、その志の輔さんが、
「よくぞ私に声を掛けてくださいました」
と出演を引き受けてくれた。
しびれました、格好良かったです。
伊達 すごい。
糸井 そして本番。
稀代の名演でした。
あれは、ほんとにすごかったです。
伊達 うわぁ‥‥ぼく、師匠のDVD、
集めているんです。
糸井 パルコのやつとか。
伊達 はい、大好きで。
糸井 すばらしかったですよ、
気仙沼での噺も、ほんとうに。
伊達 観たかったなぁ‥‥。
糸井 2013年の秋にも、
「第2回気仙沼さんま寄席」を開催しました。
2回目ですからラクになりそうなものですけど、
公演の数を増やしたんです。
ワークショップもやったし、朝市もあって‥‥。
鍛えられたし、できることも増えたと思います。
だから、やっぱり開発なんですよ。
勉強になってますよね。
肉体的にはヘトヘトになるんですけど。
伊達 そうでしょうねぇ。
いやぁ、すごいお話が聞けてうれしいです。
糸井 ‥‥‥‥。
ゲストで来てもらってるのに、
ずっとぼくがしゃべってる(笑)。
伊達 いや、もうきょうは
糸井さんの話を聞きたくて来たんで。
糸井 すみません、おふたりに取材をさせてますよね。
富澤 じゃあ、これを載せる日は
「ほぼ日刊サンドウィッチマン新聞」
にしといてください。
一同 (笑)

(最終回につづきます)
2014-03-19-WED

まえへ まえへ
ツイートする
感想をおくる
「ほぼ日」ホームへ

サンドウィッチマン

伊達みきお(だて みきお)さんと、
富澤たけし(とみざわ たけし)さんによるお笑いコンビ。
ふたりとも、1974年生まれで宮城県仙台市出身です。
1998年にコンビ結成。
2005年、『エンタの神様』へ初出演。
2007年、『M-1グランプリ』の王者に輝き、
一躍人気者に。

宮城県仙台市の出身で、東北との関わりは深く、
現在は下記の役職をつとめています。
・みなと気仙沼大使
・みやぎ絆大使
・東北楽天ゴールデンイーグルス応援大使
・ベガルタ仙台仙台市民後援会名誉会員
・喜久福親善大使
・宮城ラグビー親善大使
・松島町観光親善大使

サンドイッチマンのテレビ出演情報などは、
おふたりの事務所、
「グレープカンパニー」のサイトでご確認を!

伊達みきおさんのブログ
「もういいぜ!」

富澤たけしさんのブログ
「名前だけでも覚えて帰ってください」

とじる