──NHKの方にうかがいました #6 災害に備えて、備えておきたいアイテムについて
糸井 火災への備え、食糧の備蓄、安否確認。
このあたりが、まずは重要であると。
山下さん そうですね。
糸井 ほかには、どうでしょう?
どんなことを備えておけば。
山下さん あとは‥‥
準備しておくと便利なモノっていうのが今回、
けっこうわかってきたような気がしています。
糸井 なるほど、アイテムの話ですね。
ぜひそれを教えてください。
山下さん 以前から言われていることなんですが、
災害時には音が出るものが便利になります。
それはほんとうに、
ビルが倒壊したりして
閉じ込められたときなどに‥‥
糸井 「探してください」の信号を出すために。
山下さん 「探してください、ここにいます」
これを捜索する側に知らせるには、
音が出るものが必要です。
糸井 具体的にはどういうものでしょう。
‥‥笛とか?
山下さん 笛は、それがいつもあればいいんですが、
体育の先生のように毎日ホイッスルを
持ち歩くわけにはいかないですよね。
なので、日常的に携帯していて
音が出るモノとなると、それはやっぱり‥‥
糸井 そのままですが、携帯電話?
山下さん はい。
携帯電話は、かなりの人が持っています。
いざとなれば、
アラームなどで音を出せる。
糸井 ああー、なるほど。
でも、予行練習はしておいたほうがいいですね。
PRさん いざというとき、捜索隊がそこまで来ているのに、
「えーと、どのボタンを押せば‥‥」
とやってたら捜索隊が行ってしまいます。
糸井 そうそう(笑)。
いや、笑いごとじゃないですね。
一回、練習しておくだけで助かるんだから、
それはやっておいたほうがいいです。
PRさん 機種変更したら、まずそれの練習をする。
糸井 うん。
山下さん 放送用電波が出ている限り
ワンセグ対応機であればワンセグ放送は入るし、
ツイッターとか、ネットも使えるし、
携帯電話はかなり便利なアイテムと言えます。
PRさん 最近は子ども用の携帯に
防犯ブザーがついているのがあるので、
知らないおじさんが近づいてきたときだけじゃなく
地震のときにもこれが使えるということを‥‥
糸井 なるほど、子どもに教えておく。
それはいいですね。
PRさん あと、ツイッターなんかは
そんなに難しくはないので、
おじいちゃん、おばあちゃんにも
できると思うんですよ。
携帯電話の説明書に、
簡単な使い方が書いてあったりすると、
それだけでもずいぶんいいのかなと。
糸井 身近な誰かが教えてあげてもいいし。
山下さん パソコンをたちあげて、というのは
お年寄りには難しいでしょうけど、
携帯電話でできることなら
可能かもしれませんよね。
糸井 意外とiPhoneって、
老人にも簡単だと、ぼくは思ってるんですよ。
PRさん ええ、私もそう思います。
糸井 ふつうの携帯電話以上に直感的だから。
PRさん 案外、大丈夫ですよ、きっと。
糸井 ね。
山下さん それと、これはできたらでいいんですが、
その携帯電話の電池パックのスペアを
持ち歩く習慣があると、さらにいいと思います。
糸井 ああー、予備のバッテリー。
あると安心ですよね。
NHKのかたは、やっぱり多めにお持ちですか。
山下さん 充電済みのやつを
常に2、3個は持ち歩いています。
PRさん 私は携帯電話をふたつ持っています。
糸井 電話をふたつ‥‥。
でもそれは、一緒に電池が切れるじゃないですか。
PRさん いや、ひとつはほとんど使わないんです。
糸井 そうか、じゃあ倍になるわけですね。
PRさん 倍になります。
さらにバッテリーも持ち歩いているので。
糸井 ‥‥何度も繰り返して申し訳ないですが、
ほんとうにPRさんは
見た目がすてきなだけじゃないですね。
PRさん また、そんな(笑)。
山下さん (笑)
PRさん 私たちの場合、
仕事柄つながらないわけにいかないんです。
だからそれだけの準備をしているわけで。
山下さん ふつうの方でしたら、
予備のバッテリーをひとつ持ち歩くだけでも
ずいぶん備えになると思います。
糸井 なるほどわかりました。
できれば予備の電池を、と。
PRさん はい。
糸井 電池といえば、
懐中電灯って、どうなんでしょう。
山下さん 懐中電灯。
身につけて持ち歩くことはできませんが、
備えとしてはあったほうがいいですね。
PRさん あったほうがいいです。
非常用の持ち出し袋があれば、
そこに入れておきたいですね。
山下さん 暗い場所での照明としてはもちろん、
どこかに閉じ込められた場合、
捜索する側に自分の存在を知らせるのに
音と同様に効果的なのが、光なんです。
糸井 なるほど、
「ここにいますよ」と光で。
これはもう、準備しておいたほうがいいですね。
山下さん そしてその場合も、
気をつけてほしいのがバッテリーの確保です。
糸井 電池ですよね。
山下さん 懐中電灯はあるのに電池がないというのは、
けっこう多いケースなんです。
PRさん 最近は充電式のもありますので、
定期的に充電・交換することを
習慣にできるといいですよね。
糸井 なるほど、なるほど。
充電式の電池はたしかに便利です。
LEDの懐中電灯なら、
だいぶ長い時間使えますし。
山下さん はい。
糸井 いま、LEDの光が
どんどん明るくなってますでしょ。
PRさん すごく明るくて、消費電力がすくない。
糸井 あれだけ明るい懐中電灯を用意しておくなら、
ロウソクは要らないと思うんですが。
山下さん ロウソクですか。
糸井 どうでしょう、ロウソク。
山下さん ロウソクは非常時のアイテムと
伝統的に言われていますが、
けっこう危ないんですよ。
それが原因で火事になったという
関東地方の家もありましたので。
糸井 ああ‥‥。
PRさん 余震があれば、倒れますからね。
山下さん 危険です。
糸井 じゃあ、われわれとしては、
「ロウソクはあまりおすすめしたくない」
というジャッジをしましょうか。
山下さん そうですね。
「火事のリスク」という、
また別のリスクを抱えることになりますので。

(株)東京糸井重里事務所の災害対策【ポイント6】

□SOSの音を出せる携帯電話は、
 災害時にはかなり便利なアイテム。

□すぐにアラーム音が出せるように、
  自分の携帯電話で練習をしておく。

□できれば携帯電話の予備バッテリーを
  常に持ち歩く習慣を。

□懐中電灯は、ぜひ準備しておきたいアイテム。
  (定期的に充電池の入れかえを)

□非常時のアイテムとして、
 火事のリスクもあるロウソクはおすすめしない。

(つづきます)

2011-06-17-FRI