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2022/12/07 19:00
akiko.kusaoi

人類学者が
イヌとの暮らしで学ぶこと

人類学者・長谷川眞理子さんの授業
「ダーウィンとビーグル号の航海」が、
ほぼ日の學校アプリで再配信となりました。

最近は何をしていらっしゃるかな
と思って調べたら、
こんな本を出していらっしゃいました。
『人、イヌと暮らす 進化、愛情、社会』。
いつもオシャレでキリッとかっこいい
長谷川さんが愛犬の横でメロメロの表情。

ヒトという動物が
どのように進化してきたのかを
明らかにしようとする生物学の一分野である
自然人類学を専門とする学者として、
主に野生のニホンザルや、
アフリカの野生チンパンジーなどを
研究対象としてきた長谷川さんと
心理学者である夫の長谷川寿一氏が、
スタンダード・プードル三匹と暮らすなかで
学んだことをつづったエッセイです。

ヒトとイヌはどうして
特別な愛着の形を形成するのか?
科学的な研究に基づいた論考が
述べられているのですが、
「科学者」としての目と、
親バカ気味の愛犬の「親」としての目が
絶妙に入り混じった
楽しいエッセイになっています。

進化の歴史を考えると、
ヒトにもっとも近いのはチンパンジー
であるにもかかわらず、
人が何かを指し示しているときに
その動作の「意味」がわかるのは
イヌであって、
チンパンジーはわからなかったという
実験があるのだそうです。
イヌと暮らす身としては、
「わかる、わかる」と思うことばかり。

ヒトにしろイヌにしろ、
多様な生き物を好奇心いっぱいに
丸ごとわかろうとする長谷川さんの
考え方の基本には、
チャールズ・ダーウィンの研究姿勢があります。
「ダーウィンの贈りもの」を受け取った
長谷川眞理子さんのお話
ぜひ聞いてください。