「さて、気を取り直しまして」


シュッ

　　　サーーーー


　　　　　　　ピタッ



「今度こそ、完成しました。
　『田口くんのヒッチハイク』
　田口ここに寄れプレゼントの
　『金成PA』額入りです。

　いかがでしょう、みなさんのおうちの
　玄関や居間に、『金成PA』！」

「いかがでしょう！
　こんなふうに壁に！」



（通りがかり）
「‥‥‥これがある部屋で
　お酒とか出すと
　すっげー、飲んじゃいそうですね」

さきほど
あざやかに切り取った「金成PA」を
田口が額に入れていまいります。


シュタッ


後ろを通りがかる同僚が
「なにしてるんですか」
と声をかけていきます。


「プレゼントを
　額装させていただいています」


キュ、キュ。



はい、完成。




「いかがでしょう、みなさまの居間、
　玄関に、金成PA！‥‥あ、まちがえた。
　金具の方向が逆だった。
　もういちどやり直しです」

やり直し。
あの東京で８時間、気仙沼で７時間待ちの
ヒッチハイクに比べたら、
こんなやり直し、なんべんでも
やり直します。
やり直しできるものは
やり直しすればいいんです。
できないものがあるから困るんです。
できるものはありがたいです。

やり直します！

「行きますよ」


ビリリリリ




　　　　リリリリリ




　　　　　　　リリリリリリリ






　リリリリリリ‥‥‥リッ



切れました。


いい笑顔やな。

白手袋をはめました。

がやってきました。


「これ、プレゼントですか？
　字が間違ってるやつ？
　だいじょうぶかなぁ」

あざやかにヒッチハイクできた
唯一の札だから‥‥。強気の字もいいし。
なにしろこれしか
差しあげるものがないのです。


「手袋をはめた状態でも
　いちど破く練習をしなくては」


ビリリリリリ‥‥‥‥


切れました。

いい笑顔やな。

白い手袋を持ってきました。

そして、後部に座っている経理のとうじが
次のの
標的になったと聞き
おもむろに振り返ります。


「アドバイスは、ありますか」


「ありません（即答）」


そして、スケッチブックを持ちます。


「ちゃんときれいに切り取れるか、
　ビリリリと破く練習を
　しなければなりません」



ビリリリリリリ‥‥‥



切れました。

いい笑顔やな。

額は、が
渋谷のウエマツ画材店で
購入してきました。


「けっこう、いい額だと思います。
　サイズもバッチリ」

これから、とともに
ヒッチハイク企画の
「田口ここに寄れ」の
プレゼントをご用意することにいたします。

もう、ご応募くださった方も
お忘れになっているかもしれないのですが、
ヒッチハイクに出る前に
寄り道ポイントを募集しておりまして、
抽選で１名様におみやげをお送りする
ということにしていたのです。
でも、田口におみやげを買う余裕が
いっさいなかったので、
この「ヒッチハイクの行き先の紙」を
さしあげようということになりました。

「これを欲しい方はいらっしゃいますか」と
募集するのではなく
すでに応募しておられる方に
無理に‥‥‥無理矢理に‥‥‥
これをもらっていただくわけですので、
心苦しいのですが、
本人が額装をがんばります。
よろしくお願いいたします。



「どの字を額装しましょうかね？」

どれがいいだろう。

東北道。

北。


「ああ、このあたりの字は、心が痛いです」

箱崎PA。


金成PA。

うん、金成がいいでしょう。
すぐに車が止まったし、
縁起がいいです。
しかも、気持ちが高まりすぎて
「成」の字が未完成というのも
作品としてはいいんじゃないでしょうか。

今週末、９日（日）は
「ほぼ日・秋の大カレーまつり」。

当日は弊社の
「大ホール」と呼ばれる場所に、
特設スタジオができる予定ですが、
‥‥あれ、くん、
まったく片付けが進んでなくない？


「カレーまつりですよね。
　大丈夫ですよー。
　明日やるんです」

あ、そうなの？
けっこう量がありそうだけど。


「なんで信じてくれないんですか。
　大丈夫ですよー。
　あ、ぼくもカレー好きですよ。
　むかし『カレー食べに行こうよ』って
　好きだった子をデートに
　誘ったことがあります。
　神保町の、具がすごく大きいとこ」

そんなことを今、暴露しなくても。
‥‥で、そのデートはうまくいったの？


「カレーはおいしくいただきました」

ん？


「‥‥あ、写真とるなら、
　まだ片付いてないあっち側は
　やめてくださいね。
　ぼく、ピースしましょうか。
　あ、ぼく、カレーの恩返しも
　好きですよ。
　ほんとですってば。
　（小声で）‥‥ピース」

「秋の大カレーまつり」、当日は、
みなさまからのカレーのエピソードも
ご紹介させていただく予定です。
たのしい話やカレーへの強い思いが
ありましたら、
ぜひ、メールで教えてくださいね。

台湾誠品書店での
福田さんのワークショップ。
２回めも、和気あいあいと
あっという間の楽しい時間でした。

みなさん、手を休めることなく、
黙々と手帳に向き合う感じが、
見ていてもすごいなと
思っていたのですが、
マスキングテープを手でちぎったときに
できる偶然のかたちや、
福田さんが用意してくれた
いろんな紙のかけらが、
イメージの手助けにも
なっているんだなと、
なんとなくわかったふうな
気になりました。
なんか、じぶんにもできそうな気がします。

そして、最後にみんなで記念撮影。

みなさん、そして福田先生、
お疲れ様でした！

謝謝！

今日の様子はこちらの
Facebookページでも
紹介しています。

今週末の９日（日）は
「ほぼ日・秋の大カレーまつり」。
みんなで時間をあわせて
わいわいカレーを作って食べよう、
というイベントです。

弊社の食いしん坊３人組
「カロリーメイツ」も出動し、
みんなで街に「カレーの恩返し」の
新しい食べ方を探しに行くため、
は
がっつり本気の打ち合わせ中。
聞き耳を立てると、
「行きたかったあそこに行こう！」
「あの店も行きたい！」
「たのしみ〜〜！！」
といった話が延々と続いていました。

（どこを訪れるかの選定には
　がカロリーメイツ用に
　書きためていた秘密のメモが
　登場するなど、
　かなり気合が入っているようでした）

秋の大カレーまつり、
たのしい一日になりそうですので、
みなさまどうぞ、ご参加くださいね〜。