気仙沼のほぼ日便り

2011年11月1日。
とてもよく晴れた日に
「気仙沼のほぼ日」は、はじまりました。

糸井をはじめとする乗組員たちは
1101のこの日を、
あたふたしながら、迎えていました。
その日一日のようすは、
こちらのテキスト中継をご覧いただくとして
この日の気仙沼支社を忘れないうちに
ちょっとだけ、ふりかえっておきますね。

朝の7時に東京を出発して
気仙沼支社に着いたのは
ほぼ日の更新時間、
午前11時をちょっと過ぎたころ。

まずは、ご近所のみなさんへの
ご挨拶まわりからスタート。

「待ってたんですよ。」
「たのしみですね。」
「何かあったら、言ってくださいね。」

期待に胸をふくらませながらも
新しい学校に行く前の日のような
ちょっとした不安を抱えていた
私たちにとって
このとき、みなさんからの一言一言が
どんなにうれしかったことか。

挨拶まわりを終え、気仙沼支社に戻り、
この日、集まってくださった30名ほどの
気仙沼のみなさんを前に
糸井重里から乾杯のごあいさつ。

「なにかできると思うなよ、と、
 まずは自分に言っておきます。
 まずは交通量を増やすこと。
 行き来を増やすこと。
 そのために、とりあえず、
 場所をつくりました。

 なんだか、すっかりお馴染みの
 ひとたちが集まってくださって、
 まるで自分の育った街みたいです(笑)。

 社員にいつも言ってることですが、
 まずは、健康でいましょう。
 ぜんぶは、それからです。

 今日はほんとうに
 どうもありがとうございます!
 気仙沼と、
 気仙沼以外の人たちのために!
 かんぱい!」

つづいて、この日のために、
矢野顕子さんが
ものすごいスピードで作ってくださった
『気仙沼においでよ。』
地元のみなさんといっしょに聴きます。
なんども、なんども、聴きました。
(矢野さん、ありがとうございました!
 ほんとうに、みなさん
 よろこんでくださいましたよ!)

そして「ヤッチ」という
あだ名で親しまれている
アンカーコーヒーのオノデラさんご一家の
粋なはからいにより、餅まきがスタート。

「よいしょーーーっ」
「そぉーーれっ」
「今度は、そっちだーーーっ」

と、老若男女が入り乱れ、
ぶつかりあいながら
お祝いのおもちを追っかけます。

餅まきのあとは、
ヤッチさんのお母さんが作ってくださった
お赤飯、煮物、さんまのつみれ汁、
きゅうりのお漬物、
それから、地元の漁師さんから
その日の朝、頂いたばかりという
新鮮なカツオに
集まったみんなで舌鼓を打ちます。

このカツオ
(刺身を生姜醤油でいただきました)の
お味のこと、書いたほうがいいですか?
書かなくていいですかっ?
書かなくても、
写真のカツオの色艶をみたら
きっと伝わりますよね。

実のところ、ほんっとうに
おいしかったんです!
ここでしか味わえない味って、
こういうことなんでしょうか。
何枚でも何枚でもスルリスルリと
お腹にはいっちゃうんですよねぇ。

食事のあとは、
イトイは、談笑のような取材を受けたり、
お祝いの日の記念撮影をしたり、
コヤマ菓子店の特製ケーキを
みんなでいただいたりしつつ、
記念すべき一日を過ごしました。

気仙沼のみなさん、
ありがとうございました。
また、近いうちに行きますね。

「ほぼ日刊イトイ新聞」は、
宮城県の気仙沼市に
創立以来、はじめての支社を立ち上げました。
支社の名前は「気仙沼のほぼ日」。

なぜ、気仙沼に? といったことについては
糸井重里からのごあいさつ
読んでいただくとして、
今年の夏頃から
「気仙沼のほぼ日」の立ち上げに
関わっている担当者より、
このページのことを、簡単にご説明いたします。

今日からスタートした
この「気仙沼のほぼ日」のページでは、
糸井重里やほぼ日のスタッフが
「気仙沼のほぼ日」に足を運びながら、
思ったこと、感じたこと、決まったこと、
進んでいることなどを伝えていく予定です。
また、全国のみなさんに
「気仙沼のほぼ日」のことをお伝えする一方で、
地元のみなさんの生活に役立つような情報も
お伝えしていければと思っています。

そして、「気仙沼のほぼ日」という
名前からはみ出すようですが、
気仙沼以外の東北エリアにもどんどんおじゃまして、
あちこちの情報をご紹介していけたら、
と思っています。
気仙沼という場所に、
「ほぼ日」のハブがひとつできると思うと、
わかりやすいかもしれません。

と、理想はどんどん広がるのですが、
当面のあいだは東京にいる乗組員たちが
気仙沼と東京を行き来しながら情報発信していくので、
迅速な更新がままならなかったり、
情報が滞ってしまうようなこともあるかもしれません。

そのあたりは、
「どんどんよくなっていくぞ」ということで
のんびりと見守っていただければなと思います。
このページのデザインや構成なども、
状況に合わせて随時変わっていくと思いますので、
そのあたりは、なんといいますか、逆におたのしみに。

気仙沼に住む人と、そのほかの場所で見ている人、
それぞれの場所から、
どういう情報が必要とされているのかを考えながら
できる範囲で、進めていこうと思います。

ひとまず、こんなことをはじめたんだなぁと
心の片隅に留め置いていただければ、幸いです。

感想や質問、
そしてなにより地元の情報などありましたら、
いつでもお気軽にメールを送ってください。

それでは、みなさん、
これからの「気仙沼のほぼ日」のことを
どうぞよろしくお願いします。

「気仙沼のほぼ日」、
とにかく、今日、はじまりました!