りんご探検隊、りんごを狩って、運びます。

sugano

なぜいま、りんごなのか。

2021/11/11 19:03
みなさん、こんにちは。
ほぼ日のと申します。

私は、フルーツが好きです。
いちばん好きなものは「りんご」と言いたいところですが、
あまり決めつけないでおこうと思っています。
いちごも、桃も、ぶどうも、マンゴーも、
パンションフルーツも、キウイも、パイナップルも、
ブルーンも、さくらんぼも、ポメロも、みかんも、
バナナも、パパイヤも、みんなおいしいですから。
フルーツパーラーに入ったら、
必ずりんごパフェをオーダーするかというと、
そんなこともありません。
ケーキ屋さんでも、
アップルパイやタルトタタン、
アップルクーヘンだけでなく、
いろんなフルーツの入ったタルトやケーキを選びます。

しかし、消費数を比率で捉えると、
私は圧倒的に、りんごを食べています。
ほかのくだものは足元におよばず、
少なく見積もって年間100りんごは
食べていると思います。

なぜ、そんなにりんごを食べるのか。
理由はよくわかっていないのですが、
例えば通りがかりのスーパーの店頭に
りんごが陳列されているのが目に入ると、
私は手がふるえてくるのです。

出張先でりんごを食べずにいたとき、
板尾創路さんといっしょに
とつぜんお店にかけこんで買い
車に戻ってそのままかぶりついたこともあります。

たぶん、好きでしょうがないのです。
何がって。りんごがです。
いまこの原稿を書いていてもたまらん食べたいです。
さっき食べたばっかりなのに。

まずは、あの見た目。赤い見た目。
みなさん、生まれてはじめて絵に描いた
くだものはりんごでしょう。
バナナでしょうか。バナナな気もします。

そしてあのかおり。
さりげなくさわやかであまい。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を読んだことはありますか。
かっこいい男の子が汽車の車両に来た登場シーンで
苹果(りんご)のようなかおりがした、という
表現があるのです。
ナイスオーラの持ち主のかおりを、
賢治はりんごにたとえたのです。
そして、古くはアダムとイブ、林檎殺人事件、
レコードのアップル、PCやiPhoneのアップル、
椎名林檎さん、リンゴスターさん、
みなさんリンゴファンでしょう。
(わかりづらいおとぼけをまぜてすみません)

まるごとかじってもギリギリ滴り落ちない、
さりげないジューシーさも、りんごのいいところです。
シャリッパリッという音。自分の歯が丈夫なあかしです。
そして、なんといっても、
水でシャッと洗えば、包丁不要、
まるごと皮ごと食べられるところが最大の魅力です。
芯は種はやむなく捨てますが、それだけです。

私が高校時代に、アゴがはずれたことがあるのは、
たぶんりんごをまるごと食べすぎたからでしょう。
それ以来、包丁が身近にあるときには、
りんごを輪切りにして食べることが多いです。
「え? くし切りじゃないの?」
そんな声も聞こえてきます。
くし形に切るのもよいのですが、
なにせすぐにでも食べたいので、
くしに切っている我の包丁使いがまどろっこしいのです。
それに、りんごは皮ごと食べるのが基本なので、
くし形切りで皮をむいたり、ウサちゃんにしたりしません。
およそ1cm幅で輪切りにするのが、
アゴがはずれなくておすすめです。
りんごの輪切りをやったことがない方、
いらっしゃいましたら、
ぜひ今日やってみてください。
ほんとうに、まな板から素手ですぐ食べられますから。
そして、輪切りのほうが味もおいしい気がします。

11月19日から
渋谷PARCOの「ほぼ日曜日」で
「りんご狩りかもしれない展」
開催されることになりました。

これまではちみつやフルーツで
さまざまな「探検」をしてきた、
ほぼ日の探検隊の3人が、
生りんごの捜索や仕入れを担当することになりました。
11月26日(金)には福島の
フルーツファームカトウさんで、
吟壌りんごの「ふじ」を収穫して
(ふじ収穫の初日にうかがいます)、
渋谷PARCOまで3人が運ぶことになりました。
おいしいのを持ってきますよ! がんばります。

ご存知かもしれないのですが、
りんごの旬は、あんがい短いのです。

りんごは、9月あたりからそれぞれの地域で
じまんの品種が次々とお目見えするのですが、
11月〜12月は、
りんごのPOPキングといっていいでしょう、
「ふじ」が旬を迎えるのです。
いま、です、いま!