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読者メールをご紹介します。

2020/06/03 17:00
誰のために咲いているわけでもないけれど、
毎年のように、決まったように、
生真面目に、咲いている桜を見て、
「ああ、それでも、我々は自粛なんだな」と、
やるせなくなっていたのを思い出します。

いつもより静かなゴールデンウィークに、
台所の窓から見える、切り取られた青空が
とてもすがすがしかったのを思い出します。

毎日は、ちゃんとそこにあるのですが、
ちゃんとそこにあるものなんだなあ、
と改めて感じられたのは、
不本意ながら、このコロナ禍が
私たちを覆ったからかもしれません。

ほぼ日の乗組員の皆さまも、
会社という入れ物と、家庭という入れ物の間を
ツルツルと滑りながら、時にこぼれながら、
あるいは躊躇しながら、
お過ごしになった2か月だったと思います。

これでいいのかな、いや、
これでいいんだよな、いやいや、
やっぱり何かができないかな、でも、
できないよな、いやいやいや、
もっとできるはずだ、
何か見落としてないかな、
何とか、どうにか、工夫次第では、と、
もんもんとされた方も
少なからずいらっしゃると思います。

良い意味で変わっていく希望と、
過ぎたことを取り戻せない現実と
それを大前提にして、
変化していけるかもしれない
自分への期待とが、
同じく会社員、そして、
母である私の胸にも生まれました。

まだまだ大変なことのほうが
多くあると思いますし、まだまだ
「おやおや、こんなところにも課題が!」と、
降ってわいてくる難題にもこの先、
うんと驚かされるでしょうが、
どうぞ、皆様も、お体にはお気をつけて、
この事態を乗り切っていかれますように。

少しずつ、変わっていくことを、悩みの種でなく、
回復への兆しとして喜べる自分であれるよう、
生まれたばかりの温かいものを育んでいける力を
つけたいものです。
(a)