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『どうぶつの森』 遊んだ人と作った人。

第6回 雑談からアイデア

糸井 宮本さん、ギャラリー席にいないで
前に出てきてお話してくださいよ。
宮本 いや、僕は今日はこの座談会の
お客さんとして来たんでこの席でいいですよ。
糸井 まいったなぁ。
じゃあそこで答えてくださいね。
ゲームキューブで出すにあたって、
「絵を変えちゃいけない」と言ったのは
どういうところからなんですか?
このゲームのムードはこの絵、だと思ったんですか?
宮本 それもあるけど、
新しいハードになると開発者は張り切るでしょ。
余計なところで張り切ると、
肝心な部分にパワーが注がれなくなるんです。
それよりも、このゲームの一番大事なところを
切り取って、早く作ったほうが
いいんやないかと思ったわけですよ。
岩田 この考え、すごいですよね?
糸井 すごいですね。
宮本 だって、このゲームにおいては
家具1個ずつのグラフィックを
磨き上げることはあんまり意味がないんですよ。
それよりはもっと家具の種類を
増やしたほうがいいわけです。
糸井 じゃあ、野上さんたちは宮本さんのお話を受けて
「それはそうだな」って思ったわけですか?
野上 そこまでの話は聞いてはいませんでしたが、
「とにかくこのままで。期間は半年」と。
岩田 ヒドイこと言うなぁ(笑)。
野上 でも、誘導してくれたんだと思います。
糸井 こういうケースってよくあることなんですか?
岩田 うーん、ここまで鮮やかにうまくいくっていうのは
毎回毎回はないですよ。
まぁ、でも宮本さんが絡んだことで
うまくいくケースは圧倒的に多いんですけどね。
糸井 なるほどねぇ。
僕、ずっと思ってたのが、
任天堂って、ゲームに対するおもしろさの
コンセプトが財産のようにあるんですね。
うまくなったらもっと奥深く遊べるようになる、
っていうゲームのおもしろさを、
このゲームもしっかりと持っている気がするんです。
それはアクションとかテクニックとかの話ではなく、
じょうずに表現ができるとか、
効率よく行動できるとかっていう面で。
江口 そうですね。
この中で表現できることっていうのは、
個人個人の個性や好みなど、自分に培われたものが
見た目に現れるようになってる、と思ってるんです。
糸井 うんうん。
野上 レベルみたいなものをつけたくない、っていうのは
最初からありましたしね。
学校に行って話についていけない、
みたいなものにはしたくなかったんです。
岩田 やっぱりゲームから排除したいものを考えて
どう取り去っていくかを考えたわけですよね。
それって引き算のデザインですよ。
野上 ずっと遊んでいる人がいれば、
どこからでもヒュッと入ってきていっしょに遊べる
っていうのが理想だなって思ってました。
(つづきます)

「僕らも「どうぶつの森」について話したい!」



今回、お話をする乗組員
シェフ、モギ、やえ、ベイ

うちってWiiが母と私で1台づつ持ってるんです。
それ、スゴイよね。
で、私が家に帰ると、
母が必ずプレイしてるんですよ。
もう、本当に1日中やってる。
最近、お母様とは会話していらっしゃるの?
もぉー武井さん、やめてくださいよ(笑)。
なになに?
いや、じつはWiiスピークをオンにした状態で
母が「こんな夢を見た」みたいな話に対して
「あ、そう」みたいな生返事してたんですね。
そのとき、武井さんが村に遊びに来ていて、
その内容を全部聞かれてたんです。
あはははは。
そうしたら翌日武井さんから
「お母さんに冷たいんじゃない?」って。
一同 (笑)。
すごい恥ずかしくて、
Wiiスピークを本体から外したんですよ。
で、別の日に私と母と武井さんが
村でいっしょになったんです。
そのあと、母が
「あそこにはどういったらいいの?」と
場所を聞いてきたんですね。
それに対して「あそこは上」みたいな感じで
ちょっと不親切に教えちゃったんです。
ひどーい。
そのときはプレイに夢中になってて。
そうしたら武井さんが「お母さんが迷ってるよ」って
チャットで教えてくれるんです。
「うちの母は見えていないはずなのに、
 武井さんはなんで迷っていることが
 わかるんだろう?」って思って。
うんうん、不思議だよね。
「なんて武井さんは勘がいいんだろう」って。
一同 (笑)。
なんてことない、母のWiiのほうに
Wiiスピークが繋がってたんです。
あはははは。
「お母さまのお噂はかねがね」とか
「すてきなお母さまだと聞いております」とか
チャットしてみたりして。
そんなの社交辞令じゃないですか。
でも、うちの母ときたら
「キャー恥ずかしいー」って言ったんです。
やえちゃんは「恥ずかしいと言ってます」って
チャットで打ってくれるんだけど、
その会話が全部丸聞こえなの。
あははははは!
で、お母さんの前でパチパチパチと
「拍手」のリアクションをしたんです。
そうしたらお母さんが
「あ、拍手した。もう1回しないかしら」って。
一同 (笑)。
けっきょくお母さんが飽きるまで
ずっと拍手してました。
本当にすいません(笑)。
いえいえ(笑)。
うちの母はいま、木をゆすって果物を取ったり、
草を抜くことにやりがいを感じているみたいで、
「今日も1日よく働いた」とか言ってます。
しかも、門を開けておくと毎日うちの村に
何かを売りに来て、ベルを家の前に
置いていってくれるんです。
えぇ!
あぁ、いいなぁ。
いい歳して、まだおこづかいを(笑)。
そうなんですよ、3000ベルほど(笑)。
カブ価までチェックしてくれるんです。
それはやえさんが全部教えたんですか?
最初の内は1ヶ月くらい
ぜんぜんやらなかったんですよ。
でも、孫がやってるっていう話をしたとたんに
モチベーションがグングン上がって。
なるほどー。
いっしょに遊べるもんね。






01/28 19:58
母、はまる。
きっかけは孫。

DSしか持ってない小3のめいっこ。
うちに来てWiiで遊ぶのが楽しみのようで、
正月に来たときは、
はじめて「どうぶつの森」をプレイして
帰るのをいやがるほど、夢中になってました。

それほど気に入ったなら‥‥と、叔母バカの私。
誕生日にWiiをプレゼントする約束をしつつ、
ゲームをやらない義理の妹の許可をとるため、
「どうぶつの森」はどんなにいいかを
遊び方とともに説明しました。

「これだとね、おうちが離れていてもね、
 テレビ電話みたいにおしゃべりできて、
 しかも電話と違って、タダ!
 あーちゃんとおばあちゃんが
 いつでもいっしょに遊べるんだよー」
と「Wiiスピーク」の説明をしたときです。

横で興味なさそーに話を聞いていた母が
急に身を乗り出しました。
11月に「どうぶつの森」が届いてすぐに、
「よしえ」という名前で住人登録して
基本操作を教えてあげたのに、
1ヵ月間まるまる放置していたくせに、
孫と遊べるとわかって、
がぜん、やる気になったのです。

翌朝、起きてテレビの前に行くと、
母が「どうぶつの森」で木をゆすってました。
夜、家に帰ると、つりをしていました。

それまで一日中テレビを観ていたのが、
ずっと「どうぶつの森」をやっていたようです。
テレビ見るよりも「どうぶつの森」のほうが
楽しいとのことでした。

楽しいことが増えるのはいいことだー、
と思ったのですが、
朝から晩まで「どうぶつの森」の日が1週間続き、
ゲーマーの私も、ついに
「ちょっとやりすぎなんじゃない?
 目が悪くなるよ」と言ってしまいました。
嘘です。大嘘です。
あー、自分が恥ずかしい。
私、子どもの頃から25年以上、
ゲームにどっぷりはまってますが、
両目とも裸眼で1.5です。視力、落ちません。
それどころか、
動体視力や色や図形の情報処理力を
鍛えてくれたと思っているほどです。
なのに、ついつい、
子どものころから親に注意されてきた言葉を
言ってしまったんですねえ。いやだいやだ。


67歳の母は、いまでは村のマドンナになって
住人たちから「よしラン」と、
かわいいあだ名で呼ばれてます。
私のあだ名は「やえきち」です。
まるで村の小僧です。
なんか違いを感じるなあ。

あ、3枚目の写真は母の家での記念撮影です。
左側の着物姿が「よしラン」です。

(つづきます)
2009-04-17-FRI
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